Sightsong

自縄自縛日記

恐怖の研究→海馬→扁桃体

2009-06-02 02:13:37 | もろもろ

息子がどこかで広告を見つけて行きたいというので、お台場の日本科学未来館に、「恐怖の研究 お化け屋敷で科学する!」という企画展を観に行った。ゆりかもめは値段が高くて揺れて狭くて混むので、門前仲町から都営バスに乗った。

10時会館時に到着すると、長蛇の列ができている。何か別のイベントだろうと思ったら、これだった(笑)。お台場みたいな不便なところのハコモノに何で?フジテレビの宣伝?30分並んでようやく券を買い、15分並んで展示室に入る。ここで苛々したら負けである(何が?)。

展示はお化け屋敷があって、ところどころに脳の働きの解説があるという仕掛け。情報量は少ないが、遊園地ではないので、このくらいで充分である。何でも、外部情報を判断する脳の箇所が「海馬」、そこから情報が伝達され、「扁桃体」という部分が、恐怖を感じて血圧を上げたり脈拍を早くしたりするという。過去の経験や記憶によって、海馬が判断し、すぐに扁桃体にショートカットせず迂回すると、さほど扁桃体は過剰に反応しない。

まったくの門外漢なので新鮮で面白い。帰り道に、池谷裕二・糸井重里『海馬 脳は疲れない』(新潮文庫、2005年)の古本を見つけた。

脳の記憶にとって重要なのは「可塑性」であり、それを海馬がコントロールすること。扁桃体が「好き嫌い」や生理をつかさどるので、逆に扁桃体がうまく刺激されると(腹が減るとか、好きだとか)、海馬の働きが活性化されること。脳は歳をとっても衰えず、いくらでも「べき乗」的に良くなること。むしろ30代以降はアナロジイ的な関係性の構築が盛んであること。海馬の働きを良くするには朝鮮人参が効果的であること(!)。そんなことが書いてある。やればやるほど良いという法則か。

ところで、日本未来館の常設展示をはじめて覗いたが楽しい。子どもにとっては、原理云々よりも愉快というだけだろうが、別にそれで良い。

コントローラーで動く虫の機械にレンズの眼が付いている。隣の部屋がコックピットのようになっていて、中で3D眼鏡をかけて操作すると、自分が小さくなって機械虫の中にいるようだった。