Sightsong

自縄自縛日記

旨い釧路

2013-10-18 07:50:25 | 北海道

所用で釧路に足を運んだ。台風26号のために大揺れしながらも、何とか辿り着いた。

ちょうど初雪が降った日で寒く、繁華街・栄町の「あぶり屋」に入って一安心。頭のなかには「秋刀魚」しかない。タクシー運転手も、いやここで食べたら他の秋刀魚は食べられませんよなどと煽ってきた。

そんなわけで、秋刀魚の刺身と塩焼、ししゃも、真ほっけ、ザンギ、白レバー。秋刀魚は脂がのっているし、ザンギは大きくて柔らかい。どれもこれも旨い。

所用を終えて、翌日の昼は、「和商市場」に立ち寄った。もう1時過ぎだというのに、多くの人。目当ては、飯の上に好きなネタをのせてもらう「勝手丼」である。店の人は、途中でも、あっまだご飯が見えますよ!などと煽ってくる。釧路は煽りの街か。

秋刀魚、鯨、いか、ほっけ、鮪、しめ鯖、蟹爪、蟹の子を選んだ。もうこっちのものだ(何が?)

空港には、佐藤紙店とソメスサドルとが共同で出店している。ここで、佐藤紙店の釧路オリジナルインク「夜霧」を入手した。どの万年筆で使ってみるか・・・。

●参照
旨い札幌
「らーめん西や」とレニー・ニーハウス


三枝充悳『インド仏教思想史』

2013-10-18 00:34:48 | 南アジア

三枝充悳『インド仏教思想史』(講談社学術文庫、原著1975年)を読む。

ゴータマ・シッダールタが創始した教えがシンプルであったのに比べ、その後、仏教世界は際限なく拡がっていった。ブッダはひとりではないし、宗派も多い。付随する物語も多い。信心ゼロのわたしにとっては、都度調べてはみるものの、結局よくわからぬパッチワークの世界にしか思えない。(もっとも、無宗教などと言うこと自体が異常だと捉えられる国もあるから、いつも便宜的に「Buddism」と書いたり答えたりしている。)

本書は、仏教が、どのような展開をみせ、それがどのような意味を持ち、どのような時代の要請に応えてきたのかを、わかりやすく説こうとしている。もちろん、わかりやすいが、難しい。仏教とは偉大な普遍哲学なのだということを思い知らされるだけでも、読んだ意味があったのかもしれない。

それだけかと言われそうだが、それだけである。求めなければそんなものである(たぶん)。

密教が次第にヒンドゥー的になっていき、その結果、仏教はインドにおいてヒンドゥーに吸収され、仏教自身は凋落したのだとする説明には納得するものを覚えたのだが、実際のところどうなのだろう。

●参照
末木文美士『日本仏教の可能性』
仏になりたがる理由(義江彰夫『神仏習合』について)
荒松雄『ヒンドゥー教とイスラム教』