丸の内のコットンクラブに足を運び、マーク・ジュリアナの「Jazz Quartet」を観る(2016/1/3)。
Mark Guiliana (ds)
Shai Maestro (p)
Jason Rigby (ts)
Chris Morrissey (b)
1時間のスーパービーツ。従来のジャズドラマーが、大きなうねりのようなノリや手癖足癖で個性を表現していたのだとして、ジュリアナのドラミングはまったくそういった体育会系のあり方と異なっている。ひとりのドラマーが何本ものビートをパラレルに走らせ、デジタル的にそれらを随時組み合わせては提示し続ける感覚。汗をかかないドラミングとはよく言ったものだ。
ジェイソン・リグビーのテナーも熱くブロウするでもなく、ニュアンスによって味をつけながら、そのパラレルなビートの綾に入り込んでいく。そして、シャイ・マエストロのピアノは、やはり綾の中で、流麗な流れを創り出している。
誰のプレイを凝視し、耳を貼り付ければよいのか? 答えは明らかに「全員」である。1時間ずっと、耳と脳が踊らされ、笑い出しそうになってしまう。
●参照
マーク・ジュリアナ『Family First』(2015年)
ダニー・マッキャスリン@55 Bar(2015年)(ジュリアナ参加)
ダニー・マッキャスリン『Fast Future』(2014年)(ジュリアナ参加)
ダニー・マッキャスリン『Casting for Gravity』(2012年)(ジュリアナ参加)
シャイ・マエストロ@Body & Soul(2015年)