GUNWALE『Polynya』(Aerophonic、2016年)を聴く。
Dave Rempis (as, ts, bs)
Albert Wildeman (b)
Ryan Packard (perc, electronics)
GUNWALEはデイヴ・レンピスらによるサックストリオである。わたしの目当てもレンピスなのであって、期待通り、ヘンな音を聴かせてくれる。ガンネル(舟の縁)のように、外界とこちら側との狭間にあってあやうい領域ということもできようか。
25分ほどの長い1曲目において、レンピスのサックスは、ノイズまみれで裏返ったりひっくり返ったりして、しぶとく存在し続ける。そのうちに、ライアン・パッカードのエレクトロニクスがドローンを発し、怖いような音風景があらわれる。また3曲目におけるレンピスのアルトは強く壁を突き通るようでもある。一方で擦れる小さな音もあって、この振れ幅が面白い。