Sightsong

自縄自縛日記

高柳昌行+ペーター・コヴァルト+翠川敬基『Encounter and Improvisation』

2019-06-11 01:17:05 | アヴァンギャルド・ジャズ

高柳昌行+ペーター・コヴァルト+翠川敬基『Encounter and Improvisation』(地底レコード、1983年)を聴く。

Masayuki Takayanagi 高柳昌行 (g, effect, etc.)
Peter Kowald (b)
Keiki Midorikawa 翠川敬基 (cello)

三者の弦がそれぞれ異なる領域で鳴っている。翠川さんのチェロが前面に出ることが多いが、ふっと、コヴァルトならではの絹のようなコントラバスが聴こえる。三者とも静かに自己作業をとり行いつつ、やはり静かに相互作用が起きている。間違いなく達人同士の音である。

●高柳昌行
内田修ジャズコレクション『高柳昌行』(1981-91年)
高柳昌行1982年のギターソロ『Lonely Woman』、『ソロ』(1982年)
翠川敬基『完全版・緑色革命』(1976年)
『銀巴里セッション 1963年6月26日深夜』(1963年)

●ペーター・コヴァルト
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)(コヴァルトのコントラバスを使った作品)
アシフ・ツアハー+ペーター・コヴァルト+サニー・マレイ『Live at the Fundacio Juan Miro』(2002年)
アシフ・ツアハー+ヒュー・レジン+ペーター・コヴァルト+ハミッド・ドレイク『Open Systems』(2001年)
ペーター・コヴァルト+ローレンス・プティ・ジューヴェ『Off The Road』(2000年)
ラシッド・アリ+ペーター・コヴァルト+アシフ・ツアハー『Deals, Ideas & Ideals』(2000年)
ペーター・コヴァルト+ヴィニー・ゴリア『Mythology』(2000年)
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ(1981、1991、1998年)
ペーター・コヴァルト『Was Da Ist』(1994年)
ジュリアス・ヘンフィル+ペーター・コヴァルト『Live at Kassiopeia』(1987年)
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』(1985年) 

●翠川敬基
喜多直毅+翠川敬基+角正之@アトリエ第Q藝術(2019年)
ファドも計画@in F(2018年)
夢Duo『蝉時雨 Chorus of cicadas』(2017-18年)
翠川敬基+齋藤徹+喜多直毅@in F(2017年)
1999年、井上敬三(1999年)
翠川敬基『犬の細道』(1992年)
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ(1981、91、98年)
富樫雅彦『かなたからの声』(1978年)
翠川敬基『完全版・緑色革命』(1976年)
富樫雅彦『風の遺した物語』(1975年) 


藤木TDC、イシワタフミアキ、山崎三郎『消えゆく横丁』

2019-06-11 00:27:32 | 関東

藤木TDC、イシワタフミアキ、山崎三郎『消えゆく横丁 平成酒場始末記』(ちくま文庫、2019年)。

消えた横丁、消えつつある横丁、再生した横丁。横丁は寂れていても賑わっていても、夜でも昼でも、人の心を惹きつけるものがある。

本書に紹介されている横丁は、新宿ゴールデン街や吉祥寺のハーモニカ横丁など再生したところもあるが、ほとんどは消えてしまったり、消えつつあったりするところばかりである。そりゃ理由はいろいろあるが、それにしても勿体ない。

文字通り、これらの横丁の空気を体感できるかどうかは時間との戦いである。江東区森下の五間堀長屋など、居酒屋「藤」や町洋食の「キッチンぶるどっく」にいつか行こうと思っていたのに、取り壊しとのニュースを読んだのが運悪く入院中であり、間に合わなかった。神田の今川小路も気が付いたら無くなっていた。その駅側の神田小路も再開発に伴う立ち退きが間もなくだそうである。ガード下のアーチ式の穴に複数店舗が入った奇妙な作りであり、「ふじくら」「宮ちゃん」でなんどか飲んだのだが、どれがどの店かわからなかった。隣の「次郎長寿司」にも早く行きたいと思っているのだが・・・。東銀座の三原橋の半地下も、シネパトスにしか行かなかった。ああ、勿体ない。

●参照
藤木TDC『東京戦後地図 ヤミ市跡を歩く』
フリート横田『東京ヤミ市酒場』