Sightsong

自縄自縛日記

ホセ・ジェイムズ『Lean on Me』

2019-07-10 07:58:49 | アヴァンギャルド・ジャズ

ホセ・ジェイムズ『Lean on Me』(Blue Note、-2018年)を聴く。

José James (vo)
Brad Allen Williams (g)
Pino Palladino (b)
Lenny Castro (perc)
Nate Smith (ds)
Kris Bowers (key)
Dave McMurray (fl)
Takuya Kuroda 黒田卓也 (tp)
Marcus Strickland (sax)
Corey King (tb)
Lalah Hathaway (vo) (featured on track 3)

すべてビル・ウィザースの曲であり、ジャズというよりもソウル・R&Bのアルバムである。

ホセ・ジェイムズの中性的で色艶のある声に、いかにも現代ジャズのネイト・スミスのドラムスがかぶり、それはもう気持ちがいい。テクが自然と手癖になっていて、それが根付いている感じである。クリス・バワーズの鍵盤もまた良くて、4曲目のタイトル曲においてキーボードとピアノを重ねるところなんて繰り返してしまう。マーカス・ストリックランドもこの文脈なら無愛想じゃなくてカッコいいんだな。

レイラ・ハサウェイのフィーチャーは物足りない。もっと出てほしい。

●ホセ・ジェイムズ
ホセ・ジェイムズ@新宿タワーレコード
(2015年)


チャールス・ロイド『Live... 1966』

2019-07-10 00:28:51 | アヴァンギャルド・ジャズ

チャールス・ロイド『Live... 1966』(Hi Hat、1966年)を聴く。2枚組の発掘盤である。

Charles Lloyd (ts, fl)
Keith Jarrett (p)
Cecil McBee (b)
Jack DeJohnette (ds)
Orchestra Kurt Edelhagen (2枚目のtrack 1-2)

ロイドの同メンバーによるカルテットの『Forest Flower』が1966年9月8日、18日の演奏であり(モントレーの野外ジャズフェスゆえ飛行機の音が聴こえて気持ちいい)、この盤が同年の4月29日、7月23日、10月25日、10月26日。つまり1枚目は『Forest Flower』の前、2枚目は後。

「Forest Flower」も「East of the Sun」も、モントレーでの演奏より勢いがあり粗削りな感じがする。つまりモントレーでの演奏はちょっと熟成されたものだった。もちろん若い頃のキース・ジャレットにセシル・マクビーにジャック・デジョネットだから悪いはずはない。

それにしても、ロイドのテナーは何を聴いても面白い。装飾音を外部に引きずり出して装飾から主役へと化けさせ、不思議に旋回するフレージング。熟成といえばこれが今に至るまで熟成を続けており、ロイドのサウンドは存在感とともに唯一無二のものになっている。今年も来日するし観に行こうかな。

●チャールス・ロイド
チャールス・ロイド&ザ・マーヴェルズ+ルシンダ・ウィリアムス『Vanished Gardens』(2017年)
チャールス・ロイド@ブルーノート東京(2017年)
チャールス・ロイドの映像『Arrows into Infinity』(2013年)
マイケル・ラドフォード『情熱のピアニズム』 ミシェル・ペトルチアーニのドキュメンタリー(2011年)
原将人『おかしさに彩られた悲しみのバラード』、『自己表出史・早川義夫編』(1968、70年)