Sightsong

自縄自縛日記

オノセイゲン+パール・アレクサンダー『Live for Beginnings』

2019-07-12 08:24:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

オノセイゲン+パール・アレクサンダー『Live for Beginnings』(Saidera Records、2015・2017年)を聴く。50枚限定だそうである。

Seigen Ono オノセイゲン (sound)
Pearl Alexander (b)
Azusa Yamada 山田あずさ (marimba) (track 7)

ここでも、『Memories of Primitive Man』と同じように、パール・アレクサンダーのコントラバスを中心として、オノセイゲンのフィールドレコーディングの音が付加されている。これが絶妙であり、気が付くと、音に包まれながら佇む自分自身を発見する。自然音が耳に入ってくると、それによりパールさんの音がさらに引き立つ。『Memories...』よりはリラックスしたサウンドなのかな。

やはりこういうものを聴くと、コントラバスは演奏者の化身となる楽器だなと思わされる(管楽器とは違ったかたちで)。パールさんのそれには、ノイズと中心の増幅音とのバランス感がある。また、ふわりとした優しい感覚がフェミニンな声とともにそのあたりを浮遊する。

演奏は、2017年、NYの「International Society of Bassists Convention」でなされたものだが、最後の1曲のみ、2015年に喫茶茶会記での山田あずさとのデュオ。わたしは2017年に同じ場所でこのデュオを観たが、ふたつの音の巧妙な組み合わさり方が印象的だった。ここでも低音と高音とが互いを引き立てあっている。

●パール・アレキサンダー
Marimba & Contrabass Duo @喫茶茶会記(2017年)
オノセイゲン+パール・アレクサンダー『Memories of Primitive Man』(2015年)
ジョン・ブッチャー@横浜エアジン(2013年)(欠席
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)


中尾勘二『滑稽BEST 2015-2018』

2019-07-12 01:08:21 | アヴァンギャルド・ジャズ

中尾勘二『滑稽BEST 2015-2018』を聴く。

これもまた、わけがわからず面白い。天才中尾氏は、音が出るものであれば何でも使いこなせるようである。

新宿の裏窓でソロライヴを観たとき、へえこんなこともやるのかと驚いたのだったが、「も」ではなかった。

●中尾勘二
ストラーダ@吉祥寺MANDA-LA2(2019年)
グンジョーガクレヨン、INCAPACITANTS、.es@スーパーデラックス(2016年)
中尾勘二@裏窓(2015年)
向島ゆり子+関島岳郎+中尾勘二『星空音楽會 Musica En Compostela』(2010年)
ふいご(2008年)
星の栖家『plays COMPOSTELA』(2005年)

川下直広『漂浪者の肖像』(2005年)
船戸博史『Low Fish』(2004年)
嘉手苅林次『My Sweet Home Koza』(1997年)
大島保克+オルケスタ・ボレ『今どぅ別り』 移民、棄民、基地(1997年)
渡辺勝『とどかずの町で』(1995、97年)
中尾勘二『Record of Recording 1976-1980』