皆殺し編:エンジェルモートの「無駄」

2006-01-16 19:18:15 | ひぐらし
皆殺し編においては、中盤から共闘の様相を呈していくのだが、その中で特に浮いている要素がある。それはエンジェルモートに来ていた人間の参加だ。あの場面はそもそも、エンジェルモートで亀田と会っているという時点で浮いているのだが、まあそれは亀田を仲間に入れるための「エサ」という狙いがあると推測されるので必然性がないとは言えない。そして、亀田の「デザートフェスタは逃せない」発言も(正直これを入れて何がしたい . . . 本文を読む
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虚構との距離感

2006-01-15 16:28:02 | レビュー系
世の中には「感動のための感動」や「ハッピーエンドのためのハッピーエンド」が溢れている(その逆もしかり)。それらを無批判に受け入れていく行為は、思考能力の壊死を招くと私は思う。だがもし、「現実は辛い事が多いから、せめて作り事の中では楽しい事しか見たくない」と割り切ってそれらを鑑賞しているのなら、何ら問題はないだろう。そもそも虚構(あるいは娯楽)というものは、現実では得られないものや得難いことを求める . . . 本文を読む
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奇跡による救済の話:感動モノと宗教

2006-01-15 12:28:26 | レビュー系
安易な「奇跡」による救いで終わる話は、宗教における聖者奇蹟譚と大同小異である。前者は話を強引にハッピーエンドへもっていくための荒業であり、後者は信仰の篤さに対する報いや神の力の偉大さを示し、もって信者たちの信仰心を高めるという狙いのもとに作られている、という違いはあるけれども。 私が問題に思うのは、疑いを持つことなく前者に感動できる神経である。救いという現象のみに目をとられて、話の構造には注意が . . . 本文を読む
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散々な午後

2006-01-14 21:00:17 | 生活
明大そばのキッチン「ぎとぎと」(嘘)から出ると、雨足はより強くなっていた。そのなか本を売り歩いたのだが、 雨は降る降る 右膝傷む 売るに売れぬ専門書 (「田原坂」の調子で) 今思えば、中近東の洋書を扱う一誠堂で売れなかった時点で諦めるべきだった。引き際をミスったために、行商しながら時間と気力と体力が浪費されるハメになった。何で出かけた日に限ってこんな最悪なことになるのかしらorzそのまま成 . . . 本文を読む
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氷雨

2006-01-14 13:56:28 | 生活
今神保町に来ているが、見事に雨に降られた。体に染み渡る氷雨…氷雨と言えば、腐り姫の曲が思い出される。八月中旬なのに「氷雨」とはこれいかに。そう考えると、夏と氷雨というありえない組み合わせは、精神的な意味あいを強調する意図なのだろう。つまり、現実に雨は降っているが、同時に内面では、現実の雨よりも身に凍みる氷雨が心を突き刺しているのではないだろうか。「氷雨」はその様を題名としても旋律としても見事に象徴 . . . 本文を読む
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『ワーニャおじさん』分析:フェミニズムと思想への態度

2006-01-14 12:35:20 | 本関係
さて今回は、なぜ教授がモテモテだったのか(笑)ということについて考えてみたい。というのも、エレーナとの結婚を必然づける意味合いがあるにしても、この記述はやや浮いている印象があるからだ。 これについては、岩波文庫の解説で「フェミニズムの隆盛を象徴しているのではないか?」という見解が提示されている。すなわち、教授がモテモテだった理由は、彼が当時流行のフェミニズムを説いており、その思想に共鳴するに多く . . . 本文を読む
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「ボゲードンの朋友」の方針

2006-01-13 23:04:06 | 生活
今まで修士課程の人間であることに触れないできたが、これにはそれなりの理由がある。まず一つは、それに関連した話題が全くないこと。発表の話を随分前に書いたが、アレは純粋に慌てふためくザマが面白いかと思って書いたのであり、私が何者であるかは大して問題ではないと考えていた。そしてもう一つは、「修士課程にいる人間」というフィルターを通して記事を読んでほしくなかったからである。確かに、あらゆる発言においてその . . . 本文を読む
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『ワーニャおじさん』補足

2006-01-13 20:58:49 | 本関係
セレブリャコーフ(退官教授)に対する印象や関係は様々だが、およそ以下のように言うことができる。 ■ヴォイニーツカヤ夫人(教授の先妻の母)…盲目的に教授を信頼している ■ソーニャ(教授と先妻の娘)…思想を理解してないが、とりあえず仕事を手伝っている。夫人ほど盲目的ではなく、教授をたしなめる場面(213p)もある。 ■ヴォイニーツキイ(ワーニャおじさん)…以前は教授を思想的にも崇拝していたが、今 . . . 本文を読む
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チェーホフ『ワーニャおじさん』を読んで

2006-01-13 19:08:45 | 本関係
昨日チェーホフ作の『ワーニャおじさん』(岩波文庫版)を読んだ。その簡単な感想を書いておこうと思う。 ※なお、混乱させるようで申し訳ないが、文章の内容とページ数は新潮文庫版(神西清訳)によっている。 ・教授という存在 彼は、その尊大な振る舞いなどを通して周りの人間を振り回すが、彼の存在にはどのような意味が付与されているのだろうか?私は三つの意味があるように思う。まずは、セレブリャコーフ個人としての . . . 本文を読む
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ライター達の学歴:改訂版

2006-01-13 12:26:33 | 生活
友達に聞いた話だが、 山田一(D.O.)…筑波大 奈須きのこ(Type-Moon)…法政大学院 虚淵玄(Nitro+)…早大二文 菅野ひろゆき(YU-NOやEVEの作者)…東工大 だそうだ。どの人も「まじで!?」というより「あーね」という印象。みんな作品見る限りスゴイ頭良さそうだからね。例えば山田一は、よく言われるように田中ロミオと同一人物なら、CROSS†CHANNELの内容から表現 . . . 本文を読む
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