タイトルから想像する通り、精神科医が書いた本である。ただし古い。20年以上前の話もあるため、現代の「メンタルヘルス」の考え方、患者の扱い方とは異なる点が多々ある。それは仕方のないことで、逆にかつてはこんなものだったのかと思うとずいぶんな医学の進歩が認められるのである。
著者が本邦で初めて試みた、精神科とその他の医科の患者を同じ病棟に入院させることは大変な出来事だと素直に思える。が、その是非については何とも判断がつきかねる。仮に自分や自分に縁のある人が何かの病気で入院していて、同じ病室に精神病の患者が入院し、時おり奇声を発したり意味不明な行動をしたり極端な場合は暴力を振るったり…されることを思えば、理念には賛同できても実際には受け容れ難いと思ってしまう。
あなたは、長時間乗らなければならない電車で大声で独り言を呟き続けたり意味不明に身体を動かしたりする人の横の席だけが空いていたとして、座れますか?そういうことです。
2009年2月4日 自宅にて読了
著者が本邦で初めて試みた、精神科とその他の医科の患者を同じ病棟に入院させることは大変な出来事だと素直に思える。が、その是非については何とも判断がつきかねる。仮に自分や自分に縁のある人が何かの病気で入院していて、同じ病室に精神病の患者が入院し、時おり奇声を発したり意味不明な行動をしたり極端な場合は暴力を振るったり…されることを思えば、理念には賛同できても実際には受け容れ難いと思ってしまう。
あなたは、長時間乗らなければならない電車で大声で独り言を呟き続けたり意味不明に身体を動かしたりする人の横の席だけが空いていたとして、座れますか?そういうことです。
2009年2月4日 自宅にて読了