過去いくつもの大きな地震とそれによってもたらされた大災害に関する本はあまた出版されているが、ボランティアに関するもの以外は殆ど手を出す気にならなかった。今年の「東日本大震災の日」を前にようやく読む気になり、1冊読んでみた。前に他の作品を読んだことのある著者だったからかもしれない。
タイトル通り、自衛隊や警察、消防などの公的機関による救助、捜索等の活動は何となく(あくまで何となく、である)だが広く知れ渡っているが、本書はそれ以外にも被害に立ち向かった幾つかのグループの人々にフォーカスし、インタビューや様々な裏取りから当時の状況を描いている。インタビューをまとめただけでなく、一方その時点で事態はどう動いていたのかと対比させている点が良い。
クビ覚悟で正式の発令前に部隊を動かした自衛官、津波に飲み込まれる前に空港からヘリを発進させた指揮官、道路の確保のために奮闘した国交省の出先機関と地元の業者、そして目に見えない放射能の恐怖と闘った人たち…ひたすら感謝しかない。
そしてこうした人々に感謝すればするほど、政府や原発企業の姿勢に改めて怒りを覚えるのだ。絶対いまだに隠されているヤバイ事があると思う。政権が変わっても、未だに政界でワァワァしている人々に自白剤でも売って洗いざらい喋らせてみたいものだ。まさか四国八十八ヶ所巡りで贖罪したと思う人などいないよね?
全く著者のせいではないが、やっぱり読んで後味は悪かった。頑張った「普通の」人がいればいるほど、いったい「本来の」人々は何をしていたんだと思ってしまう。
2018年3月9日 通勤電車にて読了
タイトル通り、自衛隊や警察、消防などの公的機関による救助、捜索等の活動は何となく(あくまで何となく、である)だが広く知れ渡っているが、本書はそれ以外にも被害に立ち向かった幾つかのグループの人々にフォーカスし、インタビューや様々な裏取りから当時の状況を描いている。インタビューをまとめただけでなく、一方その時点で事態はどう動いていたのかと対比させている点が良い。
クビ覚悟で正式の発令前に部隊を動かした自衛官、津波に飲み込まれる前に空港からヘリを発進させた指揮官、道路の確保のために奮闘した国交省の出先機関と地元の業者、そして目に見えない放射能の恐怖と闘った人たち…ひたすら感謝しかない。
そしてこうした人々に感謝すればするほど、政府や原発企業の姿勢に改めて怒りを覚えるのだ。絶対いまだに隠されているヤバイ事があると思う。政権が変わっても、未だに政界でワァワァしている人々に自白剤でも売って洗いざらい喋らせてみたいものだ。まさか四国八十八ヶ所巡りで贖罪したと思う人などいないよね?
全く著者のせいではないが、やっぱり読んで後味は悪かった。頑張った「普通の」人がいればいるほど、いったい「本来の」人々は何をしていたんだと思ってしまう。
2018年3月9日 通勤電車にて読了