4月に社長が交替するJAL。今さらではあるが、破綻から再建(再生)を描いた幾冊もの本を読んでみることにした。JALに乗る機会は多くファンと言えないこともないが、全面的、盲信しているわけではない。なので批判の書はウェルカムであり、ヨイショ本には手を出したくない…タイトルだけで判断できるものか、ちょっと自信はないが。
本書はなかなか手厳しい。経済ジャーナリストである著者は、破綻の5年も前からその危険性に気付き、警告を発していたという。当然JALからは疎まれ、脅されたそうで、本書にはそのくだりも書かれている。裏づけとなるのは財務諸表の数字が一番大きく、それをどう読み解いたかの解説に多くの紙数が割かれている。このため、読んでいてちょっと疲れる。著者のお手柄披露の面もあり、その鬱陶しさは否めないが結果として「予言」は当ったのでおとなしく聞いて(読んで)おこう…「予言」ではなく「予想」と言うべきなのだろうか。
ダイエーと同じく、巨大になりすぎた企業は倒産すると社会への影響が大きくつぶせなくなる、というのであれば、企業は規模を追求して大きくなれば最後は政府が手助けしてくれる、ということになりはしまいか。その点、破綻当時の政権も担当大臣もゴリッパな態度だったことも書かれ、この点では著者は少しJALに同情的にも読める。震災に続いてJAL破綻も、ルーピー一味にやられた感が強い。
自分に馴染み深い企業の話だから興味深く読めたが、例えばこれが全く縁のない会社の話だったらどれほど読めたか、正直ちょっと自信がない。
2018年3月16日 通勤電車にて読了
本書はなかなか手厳しい。経済ジャーナリストである著者は、破綻の5年も前からその危険性に気付き、警告を発していたという。当然JALからは疎まれ、脅されたそうで、本書にはそのくだりも書かれている。裏づけとなるのは財務諸表の数字が一番大きく、それをどう読み解いたかの解説に多くの紙数が割かれている。このため、読んでいてちょっと疲れる。著者のお手柄披露の面もあり、その鬱陶しさは否めないが結果として「予言」は当ったのでおとなしく聞いて(読んで)おこう…「予言」ではなく「予想」と言うべきなのだろうか。
ダイエーと同じく、巨大になりすぎた企業は倒産すると社会への影響が大きくつぶせなくなる、というのであれば、企業は規模を追求して大きくなれば最後は政府が手助けしてくれる、ということになりはしまいか。その点、破綻当時の政権も担当大臣もゴリッパな態度だったことも書かれ、この点では著者は少しJALに同情的にも読める。震災に続いてJAL破綻も、ルーピー一味にやられた感が強い。
自分に馴染み深い企業の話だから興味深く読めたが、例えばこれが全く縁のない会社の話だったらどれほど読めたか、正直ちょっと自信がない。
2018年3月16日 通勤電車にて読了