小松左京原作の「日本沈没」の初回映画化は、1973年だったそうだが、観に行った記憶がある(トシがバレそう)。丹波哲郎、小林桂樹、藤岡弘…だぜ。アニメ化のニュースは知っていたが、劇場公開されるとは。しかし気付いて調べたのが公開最終日!これは観に行けというお告げでしょう。監督は湯浅政明、世間的には「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」で有名なんだね。
本作が制作されたのは、東日本大震災からある程度の時間が経ったという判断からだろうか。同じ沈むのでも、「天気の子」は長雨で、こちらは大地震がきっかけ。あちらはファンタジーで、こちらはリアル。そう比較したくなる。悲惨さの描き方は本作がすごい。目を背けたくなる人の死がしっかり描かれ、これが現実なのだと突きつけられる。ああ、きっと阪神淡路や東日本の時はこうだったんだろうと。
親が、親友が、知り合いが、避難の途中で親しくなった人が、次々と亡くなってゆく。拠り所となる家はおろか、国土でさえも無くなる。それでも生きてゆく。自分のためか、亡くなった人々の分もか。何のために。決して忘れはしないけど、悲劇の記憶に囚われたままでもいけない。被災者ってみな、そういう葛藤の中で日々を生きているのだろう。
日々の暮らしを楽しく、悔いなく生きること。それに尽きるのかな。
2020年11月26日 TOHOシネマズ川崎にて
本作が制作されたのは、東日本大震災からある程度の時間が経ったという判断からだろうか。同じ沈むのでも、「天気の子」は長雨で、こちらは大地震がきっかけ。あちらはファンタジーで、こちらはリアル。そう比較したくなる。悲惨さの描き方は本作がすごい。目を背けたくなる人の死がしっかり描かれ、これが現実なのだと突きつけられる。ああ、きっと阪神淡路や東日本の時はこうだったんだろうと。
親が、親友が、知り合いが、避難の途中で親しくなった人が、次々と亡くなってゆく。拠り所となる家はおろか、国土でさえも無くなる。それでも生きてゆく。自分のためか、亡くなった人々の分もか。何のために。決して忘れはしないけど、悲劇の記憶に囚われたままでもいけない。被災者ってみな、そういう葛藤の中で日々を生きているのだろう。
日々の暮らしを楽しく、悔いなく生きること。それに尽きるのかな。
2020年11月26日 TOHOシネマズ川崎にて