
愛犬家と言うより動物保護活動家と言った方がイメージしやすい行動をしてきた山田あかね監督が、3年連続でロシア侵攻後のウクライナに通い、かの地を中心とした犬猫の保護活動状況や携わる人々の様子を伝えるルポ映画。テレビ局に企画書を出すも「時期尚早である」として断られ、映画化されたということらしい。
テレビ局内の意見でもあったようだが、「撮るなら犬より人間(避難民とか)の姿」と思わないでもないし、「戦争のさなかにペットか」と言う意見には頷きかけてしまう。
が、ペットを生物の種類で区別するからそう見える思えるのであって、飼ったことのある人であれば「ペットはヒトではないけれど家族も同然、避難に連れてきて当然」と思うのだろう。この食い違いの溝は、埋まることがないのではないか。
個人的には、動物にここまで入れ込むボランティア、引受人、そして山田監督の心情は理解できないが、反対というわけでもない。こういう訴えが広く公開されるのは、決して悪いことではないと思う。さて、日本の愛護団体や愛犬家の方々はどれくらい観に行くのだろう。自分が災害や紛争等でペットと引き離されることになったらと想像を働かせることができるだろうか。
2025年2月28日 川崎・チネチッタにて
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