森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤナギハナガサ(クマツズラ科)

2006年08月05日 | 自然観察日記
 これはヤナギハナガサという南米原産の帰化植物である。近年、道路脇など至る所に見られ、花が奇麗なため意図的に残され庭の花にもなっている。性質は強く繁殖力もあるからその広がり方は非常に早い。
 この種は日本の野生種でないし、園芸種として入ったわけでは無さそうなので植物図鑑に掲載されていないから、ひところよく質問されたものだ。ようやく認知されて日本の自然に溶け込もうとしているようにも感じられる。日本人好みの花なのであろう。

ヤマユリ(ユリ科)

2006年08月05日 | 自然観察日記
 ヤマユリ、越後ではごく当たり前に見られるから、全国に分布しているのかと思っていたが、どうやら近畿以北の東日本が中心のようだ。北海道にはない。西日本ではササユリという上品なユリが「ヤマユリ」なのだそうだ。越後にも上越以南の低山にササユリが見られる。(長岡にも一箇所ササユリが生育しているが風前の灯でまもなく絶滅するだろう)
 豪華で圧倒的な存在感のあるヤマユリは民家の庭先で見かけない。山取りして庭に植えようとしないのか、あるいは山取りして植えつけても育たないものなのか、その理由は判らないが野山にあるものはそのままにしておきたいものである。夏の暑い時期、野山で見るヤマユリの方がずっと感動を与えてくれる。