森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒメヒオウギスイセン(アヤメ科)

2006年08月09日 | 自然観察日記
 結構野生状態になっているがこれも外来種である。かなり古く移入したものであるとされる。モントブレチアともいう。この時期、盆花として良く使われる。
 子供頃、花を引き抜いてはその根元をすすると蜜の甘い味がするから、それをすすって遊んでいた。
 先日の小国森林公園で道を間違えて戻る途中、農家の軒先や畑の片隅にモントブレチアが無造作に群れ咲いていた。手入れしてあるわけでないから、本当の野生種のような感じである。

コオニユリ(ユリ科)

2006年08月09日 | 自然観察日記
 オレンジのユリが何種かあるが、里山に野生しているものはこのコオニユリである。大型のオニユリはかって我家にもあったのだがいつしか消えてしまった。これは野生には無くて、古い民家の庭に時々見かける程度である。したがって野生種でオレンジ色はこのコオニユリ・・・といいたいのだが。
 ところが、高山植物の代表種となっているクルマユリが挙げられるが、これが柏崎市の米山近辺の低山に結構あるからややこしい話になる。私も最初に出会ったときはまごついた。誰かが移植したものだろうかといぶかったりもしたが、それが実際の分布なのである。「高山」に捕らわれてはいけないことを教えられた。
 海岸岩礁にスカシユリがあるが、これは上向きに1つの大きな花をつけるから混同することはないだろう。ちなみに、オニユリとコオニユリの違いは腋(えき)にむかごが付くかつかないかで判断する。コオニユリはむかごは付かない。