森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オオウバユリ(ユリ科)

2006年08月26日 | 自然観察日記
 あでやかなユリ属の中にあっては、どちらかといえば地味な感じである。園芸化もされていないのではないか。越後では里山の至るところに生育している。花つきが多く全体に大型であるので、太平洋側に見られる種に対してオオウバユリと呼ぶ。
 かって教えてもらったことがある。ウバユリの語源は「乳母」からきていて、この花が咲く頃は「葉がない」。そのことと「乳母には歯がない」ということをかけてウバユリと名づけられたという説明であった。聞いたときは「なるほど」と納得したのであるが、この写真でもそうだが花が咲いているにも拘わらず「葉がある」のである。いつ頃から乳母には歯があるようになったのだろう。

ハマゴウ(クマツヅラ科)

2006年08月26日 | 自然観察日記
 海辺にある常緑の小低木で、夏の暑い時期に花を咲かせる。きれいな青い花で好きな植物の一つだ。我が家にもあって、残暑の厳しい今ほかの植物が枯れ気味なのを尻目にわが世の春とばかりにきれいな花を咲かせている。根が発達するから、鉢植えで地におくと根が鉢の穴から地面に入り込みまごまごしていると鉢を動かすことが困難になるくらいである。
 あまり世話をしないのだけれど、毎年開花し夏ばての時期を楽しませてくれる貴重な存在である。結構花の時期が長くすべての花が終わる頃、越後では秋を感ずる季節である。