森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オトギリソウ(オトギリソウ科)

2006年08月16日 | 自然観察日記
 「弟切草」の意味で、この草から出来る秘薬の秘密を弟が漏らしたため兄に切り殺されたという伝説からきているという。葉には小さな黒点が散在していて、これがそのときの血の飛び散った跡という。少々可愛そうな名前がつけられてしまった。確かに薬草として利用されている。
 結構変異が多く種を特定するのに見極めが必要だ。葉には黒点ばかりでなく白い点を持つものもあってこれで区別すると大体上手くいく。コケオトギリのような小さいものは除いて、越後の里山には黒点ばかりのオトギリソウと白い点(明点という)ばかりのサワオトギリ、高山には黒点のイワオトギリが生育する。