森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

カワラケツメイ(マメ科)

2006年08月29日 | 自然観察日記
 花を見なければ全種のクサネムと区別が難しい。ほとんど同じような場所に生えていることも紛らわしい要因。しかし、花は明らかに違う。色はクサネムが紅色を帯びた白色なのに対してカワラケツメイはきれいな黄色である。形もクサネムは蝶形花なのに対してカワラケツメイは花弁がほぼ同形の放射状の花をつける。蝶形花より原始的なものとされるから、マメ科の中にあっては下位に属する。しかし、薬用として古くから利用されていて日常生活にたくさん使われている。ハブ茶というのはこの植物の製品であるという。

クサネム(マメ科)

2006年08月29日 | 自然観察日記
 各地の湿った場所にごく普通にあるマメ科の草本。ネムノキと同様、夜間葉を閉じる。花は典型的なマメ科特有な蝶形花で果実は鞘を作る。次種のカワラケツメイと草の姿は似ていて紛らわしいが花を見ると一目で区別できる。
 クサネムの葉は閉じたり開いたりを毎日繰り返す日周運動をするが、その刺激源は特定の方向性を持たない明るさである。植物が示すこのような運動を傾性と呼ぶ。カタバミの葉も同じような傾性を示す。