森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒヨドリバナ(キク科)

2006年08月27日 | 自然観察日記
 先日の猛烈な残暑が終わり夜の寝苦しさから解放された折、秋の七草を紹介したのでその関連でもう一種。フジバカマといいたいのだが、これはヒヨドリバナ。県内に野生のフジバカマはないのではないだろうか。全国的のも激減して、絶滅危惧種に指定されている。ごく身近な植物であったフジバカマが環境の変化によって存在そのものが危ぶまれるほどになる。今はそういう時代だということを肝に銘じて、種の保存を図る手立てを講じなければならない。
 話は少しそれたが、フジバカマと思われているものはほとんどこのヒヨドリバナかサワヒヨドリ、ヨツバヒヨドリである。幸いこの3種は平地性のフジバカマに比べ山手が好きなようで、県内には多産し健在である。秋の七草を愛でるに十分代役を果たしてくれる存在であろう。

ハギ(マメ科)

2006年08月27日 | 自然観察日記
 秋の七草の一つハギ、爽やかな秋風が感じられるとふと目に留まる花だ。落葉低木で種類が多く分類が難しい。全国至る所にあって、荒地にもよく適応するから土留めを目的に法面に植えられることもある。
 写真はケハギで、ミヤギノハギの変種とされる。葉が全種に比べ丸く、野生の萩の中では最も花が大きいのだそうだ(比較していないのでよく判らない)。山にあるからヤマハギでもいいのだが、越後のハギは格が上ということで太平洋側のヤマハギと区別しケハギとしておこう。