森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ナンブアザミ(キク科)

2006年08月28日 | 自然観察日記
 アザミの仲間は区別が難しい。春に咲くアザミは1種のみで分かりがいいのだが、秋のアザミは多種多様である。地域や標高で分布する種が異なり頭を悩ませる。
 越後などの雪の多い地域にはナンブアザミが多くある。大型のアザミで2mにもなる。葉の切れ込みはほとんどなく棘もあまり気にならない。沢近くに大群落がよくあって沢釣りをするときなど掻き分け掻き分け進むことがある。

ヌルデ(ウルシ科)

2006年08月28日 | 自然観察日記
 この時期雑木林を散策すると林縁にヌルデの樹が目に付く。花をつけている樹木がそれほどないから地味な花ながら目立つというわけだ。漆の仲間で傷つけると白い樹液が出る。これを器具に塗って利用したことからこの名がある。中にはかぶれる人もいるのだろうが私の近辺ではそういう話を聞かない。ヤマウルシもそれほどかぶれる人が多いものとも思わないが、ヌルデはかなり安全であろう。この仲間で最も危険なのはツタウルシで三小葉の蔓植物がから、覚えておくといいだろう。
 ヌルデの葉は奇数羽状複葉でその中央の軸にヒレがあるのが特徴で、秋の実には塩分が多く出るので舐めると塩辛い。