森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ノギラン(ユリ科)

2006年08月06日 | 自然観察日記
 ランといってもこれはユリ科の花。そういえばユリ科の花の中にランと名が付くものが結構ある。ランの花に似ていると感じた人が多かったのだろうか。花よりも葉の方が似ている感じがするのかもしれない。
 ノギランは比較的湿り気のある山道などで見かけるロゼット葉の植物である。地味な花だが、夏の花の少ない地際にあって、登山などしているとうつむいて歩くから結構気がつく。越後の里山で日当たりのいいところより林の中の山道に多く出てくる。
 似たものにネバリノギランというのがあって茎などを触るとネバネバとした感じになる。腺毛があるためで、ノギランはないから粘ることはない。