原題:『Mary Poppins Returns』
監督:ロブ・マーシャル
脚本:デヴィッド・マギー
撮影:ディオン・ビーブ
出演:エミリー・ブラント/リン=マニュエル・ミランダ/ベン・ウィショー/エミリー・モーティマー
コリン・ファース/メリル・ストリープ
2018年/アメリカ
良質のミュージカルの「必需品」について
敢えて前作『メリー・ポピンズ』(ロバート・スティーヴンソン監督 1964年)と同じようなレトロな画質にこだわり、前作で主演のメリー・ポピンズを演じたジュリー・アンドリュースと本作のエミリー・ブラントの外見を限りなく近づけることで「リターンズ」に真実味を持たせることにも成功しており、さらにジョージー・バンクスが上げた凧に掴まってメリー・ポピンズが地上に降りてくるシーンなど洒落ているのではあるが、何かが足りないと考えるとやはり全体的に楽曲が弱いのではないだろうか。前作にあった「チム・チム・チェリー(Chim Chim Cher-ee)」のようなキャッチ―な曲が一曲でもあるのとないのとでかなりの差が生じてしまうのではあるが、もちろん好みの問題である。