MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』

2016-01-14 00:07:48 | goo映画レビュー

原題:『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』
監督:馬場康夫
脚本:君塚良一
撮影:松島孝助
出演:広末涼子/阿部寛/薬師丸ひろ子/吹石一恵/伊藤裕子/劇団ひとり/伊武雅刀
2007年/日本

「徒花」ではなく「申し子」であることを証明した映画監督について

 主役の下川路功を演じた阿部寛や田中真弓を演じた広末涼子は言うまでもなく、TVレポーターの宮崎薫を演じた吹石一恵や借金取りの田島圭一を演じた劇団ひとりのコメディアンとしてのセンスを既に垣間見られる。
 それにしても監督の馬場康夫である。『私をスキーに連れてって』(1987年)、『彼女が水着にきがえたら』(1989年)、『波の数だけ抱きしめて』(1991年)と、いわゆる「ホイチョイ三部作」と呼ばれ、バブル世代の若者たちのライフスタイルを描いてきた監督が、バブル崩壊後、別の意味でタクシーに簡単に乗れなくなった若者を『メッセンジャー』(1999年)として描いてはみたものの、やはり自身の演出が冴える時代が「バブル」であることを自覚し、絶対にあの頃が復活することなどありえないとは分かっていても、敢えて強引にバブル時代にまで戻り国家の経済政策を修正しバブル景気を持続させて佳作をものにする執念に唸らされるのである。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「Blackstar」 David Bowie 和訳 | トップ | 『はなちゃんのみそ汁』 »
最新の画像もっと見る

goo映画レビュー」カテゴリの最新記事