MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ウィッシュ』

2023-12-22 18:54:59 | goo映画レビュー

原題:『Wish』
監督:クリス・バック/ファウン・ヴィーラスンソーン
脚本:ジェニファー・リー/アリソン・ムーア
出演:アリアナ・デボーズ/クリス・パイン/アラン・デュディック/アンジェリーク・カブラン/ヴィクター・ガーバー/ナターシャ・ロスウェル
2023年/アメリカ

悪用される「モラトリアム」について

 ストーリーを要約してみると、発端は魔法を手にいれたマグニフィコが妻のアマヤと共にロサス王国を築く。そこは国民の願いを叶えるという触れ込みで、多くの人々が移民してきて王に願いを託す。
 主人公で17歳のアーシャは100歳になる祖父のサビーノの願いを叶えて欲しいと思い、マグニフィコ王と面会を果たし祖父の願いを伝えるのであるが、それは国のためにならないと王に言われ、さらに祖父の願いは返さないと言われてしまう。
 どうも話が変で上手く理解できないのであるが、ひょっとしたらこれは今のアメリカ政治の比喩ではないのかと気づいた。つまり国民が願っていることを「ひとまず」受け入れて、良い国家にしようとしている振りをしているのだが、本当は王の都合の良いように物事を進めているものの、「願い」を返されない国民はそのことに気がつかずいつかは自分たちの願いが叶うものと信じて生きている状態を表現しているのである。
 アリアナ・デボーズが歌っている「ディス・ウィッシュ」を和訳しておきたい。

「This Wish」 Ariana DeBose 日本語訳

真実はあなたを自由にするためのものではなかったの?
どうして私は真実によってこんな重苦しさを感じるの?
もしも私が見てきたもの全てを彼らに見せることができるのならば
私は彼らの目を全ての嘘に向けるから
私のように彼らも意見を変えるだろうか?
でも私が語る時
彼らは私に「座れ」と言う
でも私は既に走り出しているのだから
何が出来るというの?
ここが私たちがずっと居た場所だけれど
もう私たちの場所ではないのね
私はまだ若いかもしれないけれど
私は間違っていないと思う

だから私は私を導いてくれる星々を見上げて
あらゆる警告となる前兆に注意を促すの
もしもそれが何かになりえることを知ることが
私を駆り立てることならば
私を列の最前列に立たせて欲しい
だから自分たちのためにこれ以上の何かを得るために
私はこれを願うの
だから自分たちのためにこれ以上の何かを得るために
私はこれを願うの
これ以上の何かを

成長する機会を必要としていたなんて
私は全く知らなかった
誰かが私に「ダメだ」と言ったならば
私は言われた通りにしていただけ
今の私は骨の髄までこの自由がしみ込んでいるけれど
私はまだ蓋をしているから
自由が溢れることはない
だって私は自分が始めるべき場所で
保留したりためらったりしているから
自分のつま先を浸してみる時期は過ぎ去ったけれど
私はまだ
私はまだ飛び込む機会は逃してはいない
もしも行くべき場所とするべきことの方向に
私を向かせてくれるのならば
私の両脚は震えているけれどうつむいていたりはしない
あなたがいつも私に教えてくれたやり方で

だから私は私を導いてくれる星々を見上げて
あらゆる警告となる前兆に注意を促すの
もしもそれが何かになりえることを知ることが
私を駆り立てることならば
私を列の最前列に立たせて欲しい
だから自分たちのためにこれ以上の何かを得るために
私はこれを願うの
だから自分たちのためにこれ以上の何かを得るために
私はこれを願うの
これ以上の何かを
だから自分たちのためにこれ以上の何かを得るために
私はこれを願うの

Ariana DeBose - This Wish (Live from Disneyland Paris)

生田絵梨花 - ウィッシュ~この願い~ (From『ウィッシュ』/日本語版)
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/moviewalker/entertainment/moviewalker-1173538


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『回路』 | トップ | 『ウォンカとチョコレート工... »
最新の画像もっと見る

goo映画レビュー」カテゴリの最新記事