原題:『里見八犬伝』
監督:深作欣二
脚本:深作欣二/鎌田敏夫
撮影:仙元誠三
出演:薬師丸ひろ子/真田広之/夏木マリ/寺田農/京本政樹/志穂美悦子/岡田奈々/千葉真一
1983年/日本
映画における配給収入とクオリティの相関関係について
1984年の配給収入で本作は邦画1位ということなのだが、今改めて見直してみるとそれほどのクオリティかどうかは疑問が残る。とにかく出演者の顔のアップが多くて映画というよりもテレビドラマの時代劇といった感じなのである。
しかし『スター・ウォーズ』(ジョージ・ルーカス監督 1977年)の日本版として見るならば、薬師丸ひろ子や真田広之や岡田奈々をキャスティングした「アイドル映画」としての要素に加えて、千葉真一を中心としたJACのアクションも手伝って、子供が見る映画としてよく出来ていると思う反面、夏木マリが胸をはだけていたり、薬師丸と真田のラブシーンでは薬師丸の顔のアップがロマンポルノのようで、全体の描写も原作『南総里見八犬伝』が長編のために駆け足のように浅めで特撮も緩く何が何だかよく分からないのであるのであるが、このような様々な要素が映画のレイティングシステムが緩かった頃の「思春期男子」たちを大量に劇場に走らせたのかもしれない。
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