原題:『葉問』 英題:『Ip Man』
監督:ウィルソン・イップ
脚本:エドモンド・ウォン
撮影:オー・シンプイ
出演:ドニー・イェン/サイモン・ヤム/池内博之/リン・ホン
2008年/香港・中国
原題:『葉問2』 英題:『Ip Man 2』
監督:ウィルソン・イップ
脚本:エドモンド・ウォン
撮影:プーン・ハンサン
出演:ドニー・イェン/サモ・ハン・キンポー/ホァン・シャオミン/リン・ホン
2010年/香港・中国
異種格闘技対決シーンの難しさ
『イップマン 序章』は2008年、その続編となる『イップマン 葉問』は2010年の公開であるが、何故か日本における一般公開は『葉問』が一週間先になってしまっている理由は、おそらく時代背景となる1938年の日中戦争におけるエキセントリックな日本人兵士たちの描写の影響だと思われるが、ストーリーそのものは良くできており、やがて同志となる者たちとひと悶着あった後に、『序章』では日本人‘閣下’の三浦の空手と、『葉問』では亡命先の、英国統治下の1950年の香港でイギリス人のツイスターのボクシングと対決する。しかし手技がメインで、拳技としては地味な詠春拳と、空手やボクシングの組み合わせには多分に無理があり、空手やボクシングを詠春拳に‘寄らせて’いるために、対決シーンに違和感を覚えるが、リアルファイトとなると1976年の「格闘技世界一決定戦」における「アントニオ猪木対モハメド・アリ」戦のような試合スタイルにならざるを得ず、娯楽作の演出としては悪いものではない。
それにつけても18.2m×7.5mのシネマスコープサイズのスクリーンでフィルム上映できる設備があることに感動を覚える。