御殿坂を左に折れ初音のみちに入る。施設共通入館券(1000円)で最後まで残っていたのが朝倉彫塑館。ブロンズ像、中庭を見て日本間へ上がる。
屋上は何と庭園になっていた。ススキや柘榴が秋を感じさせる。さり気なく配置された像が素晴らしい。ここから市内が一望できた。
初音のみちは大正・昭和初期の町並が残っており、町屋や倉の写真を撮る人も多い。交差点を右に曲がると三崎坂である。長い下りをゆっくり歩いた。東西めぐりんパスが通り過ぎてゆく。
枇杷橋跡の近くにある喫茶店【乱歩】で一服した。マニアックな内装である。コーヒーを啜りながら友人への礼状をしたためた。【菊見せんべい】はお客で一杯だったが、値段を見て買うのを止めた。
大きな交差点に団子坂(=D坂)下の標識が出ていた。最寄りの千駄木駅から千代田線に乗り、私の町歩きは終わった。足はパンパンに膨れて豆も出来たが、得ることが多かった。
東京は非常に坂の多い町である。漱石、鴎外の描いた情景が頭にすんなり入ってきた。