青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

朝の鯖石、電光石火。

2025年02月24日 08時00分00秒 | 弘南鉄道

(雪の待合室@鯖石駅)

昨年の夏にも訪れた鯖石の駅。国道8号線から鯖石の集落へ入る道へ折れ、その集落の道からさらに細い道に入ってようやく見つかります。大鰐線の駅は、大きな街道沿いというよりも小さな集落の中の分かりにくい場所にあるものが多く、初見では探し出すのが難しい。ちなみに、ここから一つ大鰐寄りの宿川原駅も分かりにくさは相当なもので・・・そういうところも、利用しにくさの一因になっているのかもしれない。鯖石駅へのアプローチは、バイクや小さめの自動車が1台やっと通れるかな、程度の細道のみ。そもそもクルマ社会の地方都市。少ない利用者ですら、駅までは家族がクルマで送迎することは珍しくない。そうなると、駅前のロータリーの整備とか、そういった「クルマ社会との親和性」を高めることも利用促進策の一環だったと思うのだが、なかなかそうもいかなかった、というのが大鰐線の現状です。名誉のために申し上げれば、大鰐線もパークアンドライドの施策を積極的に打ってはいますけど、駅前にクルマが入れるような場所がないので「少し離れた場所に止めて歩く」みたいな傾向になりがちである。暑い日寒い日、雨の日や雪の日。そして荷物が重ければ、普段使いの乗客には「そういうところ」が微妙に嫌がられる。

そんな鯖石駅への小道を駅に向かう小学生たち。駅は平川に沿った位置にあって、駅の北側の道は平川を渡る橋に繋がっています。橋を渡ると川の向こう側にある森山という集落があるんですが、羽州街道が走る鯖石の集落だけでなく、平川左岸側からの利用も意識したのかなと。森山の集落、奥羽本線が通ってはいるものの悲しいかな駅は作られておらず・・・川を渡って歩いてくる小学生もおりましたので、こういった奥羽本線沿いの駅のない集落の住民の利用が、大鰐線の輸送需要の一つでもありました。

平日ダイヤでのみ行われる、鯖石の交換風景。小学生は大鰐方面へ乗車するようだ。大鰐町には小学校が大鰐町立の大鰐小学校の一つしかないから、必然的に電車通学になる生徒も多かろう。以前は、朝のラッシュ時を含めて頻繁な運転がありましたから、鯖石駅の交換設備も大いに活用されていました。それが、現在では平日の朝の7時台・8時台にそれぞれ1回ずつが残るのみです。鯖石駅の信号は、どちらのホームからも両方向へ出発できるようになっており、快速運転があった頃は、直線側のホームを通過線にして上下列車の退避をおこなう「一線スルー」の方式が取られていました。割れてしまったホームの行灯にも、その辺りの名残りが見て取れます。ちなみに、この駅の通行は現在は右側通行に固定されているようなので、撮影の際は注意されたし。地方鉄道だと結構あるんですよね。右側通行の駅って。

大鰐線の電車、デフォルトが「大鰐-中央弘前」の表示で走ってるから、ライトでも付いてないと写真ではどっち行きの電車だか分かりづらい。運転席の運転士さんのあるなしで判断していただきたい。そして、弘南線も大鰐線も交換が早いよねえ!まさに電光石火の交換が弘南鉄道の特徴で、どっちかが着いてどっちかが出るまでピタッと並ぶことがないんだよな。交換相手が側線に入るとすぐ出発信号が変わって待ってた方が発車するから、「駅で並ぶ」みたいな構図がなかなか難しいです。その辺り、時刻表上は同時刻でも、運転士さんが持ってるスタフ上では微妙に30秒ずつくらいずらしたりしてんのかしら。この日は大鰐行きが先行して入線して、中央弘前行きがやや遅れ。ご多分に漏れず、中央弘前行きが停車する前に大鰐方面の信号が開通して、大鰐行きはさっさと発車してしまいました。

時刻はきっちり7:25。
鯖石だけに、発車時刻のサバを読んだりしてないだろうな(してません笑)。

コメント
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