青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

5ヵ月ぶりの県外脱出だけど、朝から丹生川インカで優勝してみた

2020年08月18日 17時00分00秒 | 三岐鉄道・北勢線

(縁起の良さそうなIC@東海環状自動車道・大安IC)

コロナ禍の中でささやかに始まった今年の夏休み。「日帰りで撮影旅に行くくらいはいいかなと」思っていたのですが、グダグダしていると休みが終わりそうだったので、早速ヨメの許可を貰って遠征して参りました。確か、最後に遠征に出たのが3月の日光方面が最後だったので、なんと5ヵ月ぶりの県外ですよ。5ヵ月ぶりの海外、ならちっと旅慣れた人みたいでカッコいいけど、5ヵ月も神奈川県を出なかった事なんて今まで生きてきた中でなかったから、いかにこのコロナの世の中が異常かという事なんですけどねえ・・・午前2時、ヨメと子供が寝静まってからそうっと家を抜け出して、夜の東名を西へ3時間半、東海環状自動車道の大安ICで高速を降りる。正直、行きたいところは色々あったけど、「遠出できるんだったらどこでもいいや!」という気分だったので、目的地は一番天気の良さそうな東海地方へ。四日市のDDと絡めてちょこちょことは撮っていたんだけど、面と向き合っては撮影してなかった三岐鉄道を改めて撮り直してみようかなと。

三岐と言えば、なんと言ってもファンの注目はセメント貨物。名撮影地が点在する丹生川付近、大本命のミルクロード俯瞰は置いといて、藤原岳を望む小さなインカーブへ。ここのところ東海地方を襲っている熱波で朝から非常に暑い一日でしたが、空を見るとさすがに立秋を過ぎたのか秋の気配もあり。それにしても、遠征先の線路っぱたで三脚出してガッツリと構図組んだのなんかいつ以来か・・・当たり前のように出来ていた事の尊さを思い知るのであります。上りの始発電車でアングルを調整しながら待っていると、旅客電車の来ない時間に遠くの踏切の警報機が聞こえて来ました。よしよし、ダイヤ通りにセメント貨物は動いているようです。一応お盆期間中もセメント貨物は走っていたという情報は掴んでいましたけど、貨物は突然のウヤがあるから怖いんよね。

貨車が線路の継ぎ目を叩く短い間隔の音と、ツリカケモーターの唸り声が近付いて、お立ち台の横の踏切が鳴り出しました。員弁の母なる藤原岳をバックに、ファインダーの向こうから近付いてくるのは三岐鉄道お馴染みのED45の重連3710レ。夏の朝の空気を切り裂いて、低い光線に足元までベッタベタに照らされながらインカーブを駆け抜けて行く姿・・・

サブカメはインカーブを下からアオって。天気が良さそうだったから、珍しくPLフィルターとか持ってってしまったよね。藤原岳バックで編成主体で寄って撮るのがセオリーっぽいけど、家並みが入るのを承知でこの青空に薄雲の棚引く秋めいた空の表情を撮り込みたかったんでご容赦いただきたく。うーん、メインもサブもいい。どちらもいい。カッコいい。文句なし。100点満点。イマドキの言葉で言えば、「朝から丹生川インカで優勝した」ってヤツ?(調子こきすぎ笑)。まあ優勝してるのは天気と被写体であって、誰が撮ったっていい写真撮れるよこんなん!って感じもありますし、そりゃ上手い人が撮ったら腰を抜かすような作品が出来たのかもしれないが。

しかししかし、個人的には久々の遠征で、とにかく気分のいい一枚が撮れた事は間違いない。
祝杯挙げたくなっちゃうのをグッとこらえて、熱中症防止の冷えたポカリをグビリと飲るのでありました。

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こんなご時世の夏休み

2020年08月15日 14時00分00秒 | いすみ鉄道

(夏の風追い掛けて@いすみ鉄道 上総東~西大原間)

さて、お盆の時期から少し遅れてはいますが、こんな私でも今日からささやかな夏休みなんですよね。周りを見ると、コロナ禍の中で夏休みなんか貰っても何もすることないよ・・・みたいな話も聞きますが、さすがにずーっと家に籠りきりと言うのもコロナ以前に精神的に宜しくない。日帰りで撮影旅に行くくらいはいいかなと思ってるんだけど、どこがいいかねえ。天気次第かな。と思って気象庁のHPを見たら、「災害級の暑さに警戒を」という文字が躍っていてずっこけた。どうすりゃいいねん(笑)。

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暑中お見舞い申し上げます。

2020年08月12日 23時00分00秒 | 小田急電鉄

(灼熱の夕間詰め@東海大学前~秦野間)

8月から1ヶ月限定で走り始めた、小田急の「赤電」ことレーティッシュカラーの1000系1059F。普段は登山線内だけの走行が中心となる赤電4連が、4+6の10連を組んでの全線運用に就くというのもあって、夏休みにも関わらず遠出が出来ない沿線のファンの耳目を集めております。1059Fは未だに方向幕を保持する車両なので、撮り鉄界隈では通勤急行や快速急行のような色モノ幕とか、普段は赤電が絶対出さない唐木田や片瀬江ノ島のようなネタ的な行先幕を狙いつつ、いいレンズ使ってギュッと寄せての編成撮りというアプローチが多いようですね。ですが、色味が強く主張が強いこのクルマ、どう撮っても存在感があるので、ただ編成撮りするのもカッコイイけれども、情景の中のひとコマ?なんていうのも積極的に狙ってみたい。どうせ遠出は出来ない夏、ちょっとひねった狙いが出来るのも、いつでも撮れる地元の余裕?(笑)だったりします。

相州の内陸部でも気温が35度を超えた烈夏の一日、まだうだるような暑さの残る秦野大カーブの夕間詰め。
水蒸気に煙る空から鈍く差し込む光を浴びて、赤電急行が新松田へ下って行きました。

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百日紅の丘

2020年08月08日 17時00分00秒 | 小田急電鉄

(夏色満ちる高台に@愛甲石田~伊勢原間)

梅雨が明けたと思ったら、きっぱりと夏らしい風景が続く8月。百日紅の咲く丘から相州の田園地帯を眺めれば、小田急の最新型車両である5000系が走って来ました。未だに「5000系」と言われるとあの小田急顔のアイボリーの電車を思い出してしまいますが、旧5000系が形式消滅したのが平成24年ですからもうそんなに経っちゃったんだなあと。前面の流線型がチャームポイントで、京王の5000系とか東急の2020系とかそこらへんに共通したデザイン。最近の工業製品はどこの会社も固有の特徴というものがなくなり、何となく似たり寄ったりなのは気になりますが、共通化する事によるコストの圧縮が優先される時代なのでしょう。

ちなみにこの新5000系、今後の小田急通勤車の新スタンダードとなる車種と思われますが、このコロナ禍の中で設備投資計画が変更され、新車の投入スピードも鈍化が避けられない様子。先日各鉄道会社の第一四半期の決算が出ていましたが、JR東日本の▲1500億円を筆頭に惨憺たるもので、小田急も▲110億円の損失を計上したそうです。間近で見ていたものとして、あんだけガラガラのロマンスカー走らせてたらしょうがないか・・・ってのもあるんだけど、今年の夏は、暑いだけの夏になってしまいそうだなあ。

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夏の朝を駆ける

2020年08月06日 17時00分00秒 | 小田急電鉄

(青田を渡る赤い風@愛甲石田~本厚木間)

夏の朝の光はギラリと、そして田んぼの稲は青々と。ずっと雨ばかりだったからか、久し振りのたっぷりの8月の日の光に、田んぼの稲も嬉しそうに風に靡いていました。登山線カラーが本線走行を行うのはなかなか珍しいこともあり、地元の撮り鉄にすこぶる注目度の高い赤電急行。カブリツキはキッズ鉄に任せて、ローアン気味に青空を大きく取り込み、のんびりと広角で豊かな田園風景と絡めてみます。小田急の4連は新宿方に付くので、線形から考えても朝早い運用の急行で撮影するのがいいみたいですね。梅雨明けとともに現れた、青と緑の世界を横切るスカーレット。直前で2000系の各停とすれ違ってヒヤリとしましたが、なんとか赤部分だけを抜いて押さえる事が出来ました。

 

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