tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

飛鳥に「神籬(ひもろぎ)」あり!

2010年04月01日 | グルメガイド
ずいぶん以前、同期のMくんから「明日香村に『神籬(ひもろぎ)』という、とても美味しい懐石料理屋があるよ」という話を聞いた。「おんだ祭り」で有名な飛鳥坐(あすかにいます)神社の斜め前にあり、お店の前は何度も通るのだが、入るタイミングを逃し続けていた。

お店のことは、新聞でも何度か読んだ。朝日新聞奈良版(09.4.15付)の《明日香「食」マップ》では、《飛鳥坐(あすかにいます)神社の眼前に位置することから、店名は「神宿る場所」の意味。古布細工店を改装し、03年に開店した》。



《手書きのメニューに、万葉歌が記された敷紙、店内のあちこちに飾られた季節の花々。女将(おかみ)の西川直子さん(57)は「何事も中途半端にせず、気持ちを込めている」と話す。料理に使う水も、吉野の山奥から3時間かけてくんでくるこだわりようだ》。

3/30(火)、同僚と村へ出張する機会があり、念願かなってランチをいただくことになった。予約なしでいただけるメニューは、「飛鳥鍋御膳」2500円と「天麩羅にゅうめん御膳」1500円の2種類である。私たちは、「天麩羅にゅうめん御膳」を注文した。



待つこと10分、まず紙鍋とたっぷりの野菜が運ばれてくる。これを煮ている間に、天ぷらが来る。からりと揚がったとても美味しい天ぷらである。ネタも油も、相当吟味されていることが分かる。天つゆではなく「抹茶塩」でいただくのだが、これもいい。



鍋の野菜に火が通ったところで、薬味をつけてひと口。新鮮な野菜の甘味とツユの昆布と鰹ダシがないまぜになって、絶妙のハーモニーを奏でている。これは「命のダシ」である。このダシは同店のいろんな料理のベースになっているそうだ(明日香さんからの情報によると、料理長さんは「吉兆」のご出身だとか)。
※参考:明日香さんのブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/asuka_sayasaya/56943663.html

野菜を平らげたあとはやや太めのそうめんを入れる。煮崩れしない麺が、うまい具合にダシを吸ってくれる(夏場はそのままいただくので、細いそうめんに変えるそうだ)。漬物も、ご飯に載ったちりめん山椒も、香り高いゆずシャーベットも、すべて手作りというこだわりである。



店内の様子がお店のホームページに出ているので、雰囲気がよく分かる。古い町家を活かした、ほっこり落ち着けるお店である。もとは夜も営業されていたそうだが、最近始めた「万葉おやき」(1個=200円)が大好評で、大量の注文をこなすため、昼のみの営業(2部制)に切り替えられたそうだ。


※神籬のホームページ(写真は、女将の西川直子さん)
http://love-asuka.jp/himorogi/index.html

前日までに予約すれば、茶粥懐石3500円や飛鳥鍋懐石4800円をいただくこともできる。女将の西川さんご推薦の茶粥懐石は、上記の朝日新聞によると《10品以上の料理を盛りつけた縁高(器)や豆乳鍋などが出された後、最後に毎回作りたての茶粥が登場。単純な料理に見えるが、さらさらした食感を出すには熟練の技が必要》という逸品である。

とても美味しい飛鳥のお値打ち懐石料理店である。ぜひいちど、お訪ねいただきたい。

※所在地:奈良県高市郡明日香村飛鳥614(電話・FAX 0744-54-2646)
営業時間:(1)午前11時半~午後1時(2)午後1時半~3時の2部制
定休日:毎週水曜日と第3火曜日 
コメント (5)
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