「ナント・なら応援団」というボランティアグループがある。南都銀行の退職者27人で構成される団体だ(事務局として参加している現役行員4人を加えると、計31人となる)。平城遷都1300年祭の「祈りの回廊~奈良大和路秘宝・秘仏特別開帳」に協力するため、本年1月に発足した。
読売新聞(奈良版 4/20付)が、その発案者であり事務局を務める人物として、私を紹介して下さった。なんとも面映ゆいのであるが、ここでその一部を紹介させていただく。タイトルは《[魅せる奈良 1300年祭 伝える人たち](1)「ナント・なら応援団」鉄田憲男さん 56 (奈良市) 心の古里 奥深さ案内》。
※読売新聞の記事全文はこちら
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/feature/nara1271684749175_02/news/20100419-OYT8T01269.htm
《勤め先の南都銀行で今年1月、OB27人とボランティアガイドサポーター「ナント・なら応援団」を結成した。平城遷都1300年記念事業協会の職員との雑談の中で、「県内の文化財を一斉に特別公開したいが人手が足りない」と漏らすのを耳にしたのがきっかけだった》。
「人手が足りない」という話を聞いたのは、08年の12月頃だった。その時、ふと「私のような現役ではムリだが、OBならできるかも知れない」と思った。県下のNPO法人の中には、企業が関与し、OBを送り込んだり、助成金を与えたりしているところがある。それはOBの生きがいづくりになるし、地域も感謝してくれる。企業イメージもアップすることだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/dd/758f48514e076b7007c83e7d039b3662.jpg)
ナント・なら応援団の発足式(1/27)
「1300年祭ともなれば、各企業は寄付などの資金協力をするだろうが、それより“人”の協力の方が喜んでもらえるのではないか」と考えた。135億ドルもの資金協力をしながら、「汗を流していない」と非難された湾岸戦争のことも、念頭にあった。
会社から大筋の了解をとりつけたのが09年2月。それ以降、70歳以下のOBにアンケート調査を実施した。結果、「観光ボランティアガイドに興味がある」という人は約50人いたが、研修や現実のガイド活動に参加できるOBは、27人だった(「森林ボランティアに興味がある」というOBも多かった)。27人の中には、奈良まほろばソムリエ検定(奈良検定)のソムリエや1級合格者もいた。
《メンバーは日本史や文化財の専門家の講義を受け、法隆寺(斑鳩町)や大安寺(奈良市)など9寺院と国史跡「頭塔(ずとう)」(同)で活動する。担当の割り振りなど裏方を務めながら、自身も観光客の前に立つ》。研修(座学)は09年8~9月、奈良大学から講師を招き、全10日間・計20時間(1時間=80分)かけて、みっちりと行った。お寺などを訪ねる実地研修もやった。本年1月には発足式を行い、役員から全員に「ナント・なら応援団 団員証」をお渡しした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ac/baeaf3f1952a7785c0c5bbeec760759d.jpg)
発足式では司会を務めた
お寺などへの派遣は本年2月から始めた(11月まで)。派遣先は、中宮寺、法隆寺、伝香寺、薬師寺、大安寺、岡寺、頭塔、当麻寺、矢田寺(金剛山寺)、秋篠寺の10か所である(派遣日順)。派遣前には担当するOBと現地を訪ね、故事来歴の説明を受け、誘導路・駐車場などを確認する。
※毎日新聞の紹介記事(観光客の誘導や案内、寺の業務をサポート)
http://mainichi.jp/kansai/sento1300/news/20100222ddlk29040209000c.html
おかげさまで拝観者にもお寺にもご好評いただき、中宮寺からは感謝状を頂戴した。担当したOB全員に感謝のお手紙を書いて下さる、というお寺もある。次第に噂が広がり、「ウチにも来てほしい」というリクエストも、たくさんいただいている(派遣先の追加は、今夏以降に検討する予定)。
※奈良新聞の紹介記事(1300年祭お助けガイド)
http://www.nara-np.co.jp/20100311104920.html
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/dc/48fde3e84a1a4929fc5e8606ba95e547.jpg)
中宮寺では、OBが感謝状をいただいた(3/16)
《4年半前に始めたブログには、県内イベントの体験ルポや奈良に関するコラムをまとめた「奈良にこだわる」、飲食店を紹介する「グルメガイド」を掲載、1日平均1000人が閲覧する人気ブログになっている》。1300年祭のおかげか、最近になってアクセス人数は1日あたり約1200人(約4500ページビュー)で推移している。これは有り難いことである。
《「地元で生まれ育った人よりも詳しくなりましたよ。素朴で落ち着いた奈良が大好き。私だけでなく、訪れる皆さんにとっても心の古里になるはず」と笑みがこぼれた》。いよいよ今日から平城宮跡会場がオープンした。ここでは「平城宮跡探訪ツアー」が行われるが、私も4~6月の土日祝のうち6日間、ツアーガイドを務めることになっている。
平城遷都1300年祭は、多数のボランティアが、1年の長きにわたり縦横無尽に活躍する「手作り」のイベントである。それだけに、県民などもてなす側の力量が問われる。「奈良へ行って、とても感じの良いおもてなしを受けた」と言っていただけるよう、努めていきたい。
※トップ写真は薬師寺玄奘三蔵院。取材時(3/8)に撮影していただいたもの
読売新聞(奈良版 4/20付)が、その発案者であり事務局を務める人物として、私を紹介して下さった。なんとも面映ゆいのであるが、ここでその一部を紹介させていただく。タイトルは《[魅せる奈良 1300年祭 伝える人たち](1)「ナント・なら応援団」鉄田憲男さん 56 (奈良市) 心の古里 奥深さ案内》。
※読売新聞の記事全文はこちら
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/feature/nara1271684749175_02/news/20100419-OYT8T01269.htm
《勤め先の南都銀行で今年1月、OB27人とボランティアガイドサポーター「ナント・なら応援団」を結成した。平城遷都1300年記念事業協会の職員との雑談の中で、「県内の文化財を一斉に特別公開したいが人手が足りない」と漏らすのを耳にしたのがきっかけだった》。
「人手が足りない」という話を聞いたのは、08年の12月頃だった。その時、ふと「私のような現役ではムリだが、OBならできるかも知れない」と思った。県下のNPO法人の中には、企業が関与し、OBを送り込んだり、助成金を与えたりしているところがある。それはOBの生きがいづくりになるし、地域も感謝してくれる。企業イメージもアップすることだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/dd/758f48514e076b7007c83e7d039b3662.jpg)
ナント・なら応援団の発足式(1/27)
「1300年祭ともなれば、各企業は寄付などの資金協力をするだろうが、それより“人”の協力の方が喜んでもらえるのではないか」と考えた。135億ドルもの資金協力をしながら、「汗を流していない」と非難された湾岸戦争のことも、念頭にあった。
会社から大筋の了解をとりつけたのが09年2月。それ以降、70歳以下のOBにアンケート調査を実施した。結果、「観光ボランティアガイドに興味がある」という人は約50人いたが、研修や現実のガイド活動に参加できるOBは、27人だった(「森林ボランティアに興味がある」というOBも多かった)。27人の中には、奈良まほろばソムリエ検定(奈良検定)のソムリエや1級合格者もいた。
《メンバーは日本史や文化財の専門家の講義を受け、法隆寺(斑鳩町)や大安寺(奈良市)など9寺院と国史跡「頭塔(ずとう)」(同)で活動する。担当の割り振りなど裏方を務めながら、自身も観光客の前に立つ》。研修(座学)は09年8~9月、奈良大学から講師を招き、全10日間・計20時間(1時間=80分)かけて、みっちりと行った。お寺などを訪ねる実地研修もやった。本年1月には発足式を行い、役員から全員に「ナント・なら応援団 団員証」をお渡しした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ac/baeaf3f1952a7785c0c5bbeec760759d.jpg)
発足式では司会を務めた
お寺などへの派遣は本年2月から始めた(11月まで)。派遣先は、中宮寺、法隆寺、伝香寺、薬師寺、大安寺、岡寺、頭塔、当麻寺、矢田寺(金剛山寺)、秋篠寺の10か所である(派遣日順)。派遣前には担当するOBと現地を訪ね、故事来歴の説明を受け、誘導路・駐車場などを確認する。
※毎日新聞の紹介記事(観光客の誘導や案内、寺の業務をサポート)
http://mainichi.jp/kansai/sento1300/news/20100222ddlk29040209000c.html
おかげさまで拝観者にもお寺にもご好評いただき、中宮寺からは感謝状を頂戴した。担当したOB全員に感謝のお手紙を書いて下さる、というお寺もある。次第に噂が広がり、「ウチにも来てほしい」というリクエストも、たくさんいただいている(派遣先の追加は、今夏以降に検討する予定)。
※奈良新聞の紹介記事(1300年祭お助けガイド)
http://www.nara-np.co.jp/20100311104920.html
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/dc/48fde3e84a1a4929fc5e8606ba95e547.jpg)
中宮寺では、OBが感謝状をいただいた(3/16)
《4年半前に始めたブログには、県内イベントの体験ルポや奈良に関するコラムをまとめた「奈良にこだわる」、飲食店を紹介する「グルメガイド」を掲載、1日平均1000人が閲覧する人気ブログになっている》。1300年祭のおかげか、最近になってアクセス人数は1日あたり約1200人(約4500ページビュー)で推移している。これは有り難いことである。
《「地元で生まれ育った人よりも詳しくなりましたよ。素朴で落ち着いた奈良が大好き。私だけでなく、訪れる皆さんにとっても心の古里になるはず」と笑みがこぼれた》。いよいよ今日から平城宮跡会場がオープンした。ここでは「平城宮跡探訪ツアー」が行われるが、私も4~6月の土日祝のうち6日間、ツアーガイドを務めることになっている。
平城遷都1300年祭は、多数のボランティアが、1年の長きにわたり縦横無尽に活躍する「手作り」のイベントである。それだけに、県民などもてなす側の力量が問われる。「奈良へ行って、とても感じの良いおもてなしを受けた」と言っていただけるよう、努めていきたい。
※トップ写真は薬師寺玄奘三蔵院。取材時(3/8)に撮影していただいたもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/11/27a0ae42e9c0e4b31dda1300cd663f51.jpg)