澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

消えゆく久米宏~TV司会者の没落

2009年07月12日 10時26分07秒 | マスメディア

久米宏が出演するTV番組が低視聴率で打ち切りとなるという。元・雑誌編集者の神林広恵が次のように書いている。

 久米宏の新番組「久米宏のテレビってヤツは」(TBS系)が、初回視聴率5%台という惨敗でスタートを切った。
  この数字に関し、テレビ関係者からは「やっぱり」との冷笑の声さえ上がっているという。 「久米さんは2005年にも鳴り物入りでスタートした『A』が低視聴率のためワンクールで打ち切りになった過去もあり、もう"終わった人"なんです。それなのに本人は相変わらず『オレだったらもっと面白い番組を作れる』『オレだったらもっと視聴率を取れる』とことあるごとに豪語していた。かつての『A』の低視聴率にしても、スタッフに責任転嫁したり、時間帯が悪かったからだと人のせいにばかりしていました。そのため関係者からは『偉そうにしやがって』と反発が多かったのです」(某テレビ関係者)  久米はニュースステーション時代から、自分の意に沿わないスタッフをすぐにやめさせることも多かった伝えられている。そのため現場では久米を毛嫌いするスタッフも多いようだ。
 久米神話崩壊の駄目押しともなりかねない新番組のスタートだが、久米個人だけではないテレビ業界の大問題もこれに追い討ちをかけている。 「テレビ業界は不景気にあえいでいます。ゴールデンタイムでさえCMが埋まらず、番組内でスポンサー賞品の宣伝をタダでやるなど、ご機嫌取りに必死な状態。各局幹部の報酬もカットされ、制作費もどんどん削られている」(前出関係者)  そのため、大物キャスターや大物芸人のキャスティングを敬遠する方向にあるという。 「福留功男の『ブロードキャスター』打ちきりは典型的。また劇団ひとりの『学べる!! ニュースショー!』(テレ朝系)へのキャスター起用などもそのひとつでしょう。久米のギャラに比べれば3分の1以下で使えますし、若手への代替わりという意味もある。しかも『学べる~』の視聴率はかなりよかった。またフリーアナやレポーターの起用も控え、局アナだけで回すという傾向も強くなっています」(放送評論家)


久米宏は、視聴率万能のTV界が生み出した”怪物”。ニュース番組をニュースショーに変えた”偉大な”功績がある。視聴者の目を引きつける刺激的な映像、視聴者に媚びる、おもしろおかしいコメントを優先したニュースショーが一世を風靡した。
だが、私は、この男の番組を面白いなどと思ったことは一度もない。相手の立場を顧みない無礼なインタビュー、自分の言葉に責任を持たない卑劣な態度、力のある者に対する媚び、ナルシストぶり…どれを見ても、そばにいたり、一緒に仕事をしていたら、「イヤなヤツだな…」と真っ先に思うような男だろう。
久米宏の没落…それは引き際を間違えた独裁者が老醜を晒している姿と言えるだろう。
これに続くのは、「昼行灯」の関口宏か、「知ったかぶり」の古舘伊知郎なのか…。

TVがかくもダメになったのは、もうだれも本気で見なくなったからだろう。

唐突な比較になるが、台湾のTVでは、政治討論番組が花盛り。次の映像のような番組(三立TV「大話新聞」)が毎晩2時間も行われている。その理由はふたつある。
① ケーブルTVが発達しているので、視聴者の嗜好を絞りやすい。
② 「言論の自由」が実現したのは、わずか十数年前からなので、一般市民の政治に対する関心が極めて強い。

今や中国に併呑されようとしている台湾。新彊ウイグル、チベットの出来事は、明日の我が身。その危機感から、政治と真剣に向き会わざるを得ないのだ。まるで他人事のように、面白くおかしく政治を茶化す国とは全く違うのだ…。

地デジに移行すれば、日本の大手TV局は、ますます衰退するに違いない。

 

 台湾・政治討論番組で大奮闘する程金蘭女史