エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 お気に入りの茶碗

2010-12-07 | Weblog
   先日、N先生から絵付けを頼まれた茶碗が届いた。
 実は、預かった60数個の素焼き茶碗のうち、了解を得ないで3点を自分用に勝手にデザインしてしまった。
 もちろん、絵付けが済んで茶碗を渡すときに、快く事後承諾していただいた。

 磐梯山の絵は、顔料に青と黒の呉須を使って、手持ちの小筆で描いた。いつもの猪苗代湖に浮かぶ磐梯だ。
 一つは、茶碗の内側にも一周、湖と山並みを描いた。また、別のは、良寛のいつもの漢詩をデザインした。
 透明釉をかけて、焼成温度は1230~1320℃くらいだろう。 
 ガス釜焼成なので、地色が白く、色がくっきり出ていた。



 近頃は、この気に入った茶碗でお茶や、ぐい飲み代わりにお酒をいただいている。
 昔作った自作の皿も出してきて、今日も一段とおいしい晩酌を楽しめそうだ。

 *)呉須について
 磁器の染め付けに用いる鉱物質の顔料。酸化コバルトを主成分として鉄・マンガン・ニッケルなどを含み、
還元炎により藍青色ないし紫青色に発色する。
 日本では16世紀に美濃焼でコバルト呈色の染付が行われたが、17世紀になって伊万里焼が中国製の呉須を入手する。
天然に産した中国の地方名から生まれた日本名で、現在では合成呉須が広く用いられる。  


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