今年の春から、お城の瓦の葺き替え工事が進んでいる。天守閣再建から50周年を目指しての整備事業だ。
シートで覆われて見えなかった天守閣の上半分が見えるようになったと聞いて、見に行ってきた。
冬には珍しい穏やかな陽気に恵まれ、平日でもあり観光客もほとんどいないお城をゆっくり散策してきた。
吹き替えられた実際の瓦の色は赤と言うより茶色か、、以前より落ち着いた美しいお城に見えた。



完成は3月予定の城は、まだ石垣や下の方は足場が組まれブルーシートで覆われていた。
このお城は、芦名氏が築いた黒川城が前身で、その後、蒲生氏郷が入城して1593年に7層の天守閣を持つ近世城郭に改築、城の名前も自分の幼名鶴千代にちなんで鶴ケ城とした。
1611年の大地震で天守閣や石垣が損壊し、28年後の加藤氏の時代に現在の5層の天守閣(黒瓦)となった。
文献や発掘調査から、1648年に黒瓦から赤瓦にふき替えられ、戊辰戦争当時も赤瓦だったらしい。
同時に、「御三階」も復元される計画で、本丸の東側では土台部分の発掘が行われていた。
この整備計画にはあまり関心もなかったのか、知らないうちに決められあっという間に完成間近となった。
総事業費が約4億3千万円と聞くと、そんなにまでしてとも思った。
国の補助金や若松城整備等基金で賄われるようだが、市税の投入も大きいことだろう。
それにしても、雪を待つ雪つりされた多行松の緑が美しかった。

