新しい年を迎えた。早々と約100通の年賀状が届いた。
賀状を書かないまま年が暮れた。
ずぼらさを反省しながら、いよいよ賀状をデザインした。
賀正
明けましておめでとうございます
元旦の庭、雪の中の椿に新春の陽光が燦然と輝いています
早々といただいた賀状を拝読、思いを新たにしております
大病をして、死の淵から生かされて十年、いつも「今を精一杯に生きよう」と
胸に刻み、日々穏やかに過ごしております
どうぞ本年もよろしくお願いいたします
平成二十六年 元旦
縦書きにして、隅に、夏の終わりに新聞に掲載された
「コバネアオイトトンボ確認」の記事を載せ、( *会津の里山に生息する絶滅危惧種のチョウやトンボを守りたい思いで里山を巡っています。)と添えた。
また、表書きの下半分に 近況を兼ねて地方紙への投稿文を添えた。
・・・・・・ 近況旁々(地方紙への投稿文より) ・・・・・・
「生きとし生ける命を見つめたい」
今年も里山を巡った1年を振り返っている。生きとし生けるものから多くの大切なものを学ばせてもらった。精一杯に生きる、かけがえのない、愛おしい命をファインダーで見つめてきた。/「生きとし生けるもの」を仏教では「衆生」という。人も、野鳥も、小さな虫たち、そして庭の木々も皆同じ、地球で生きる命の一切衆生が愛おしい。/「わけもなく桑の葉に穴をあけている蚕が、自分の咀嚼するかすかな音に気づいて、不安げに首をもたげてみる。そんなとき、蚕はどんな気持ちがするのだろうか。」北杜夫の「幽霊」の一節だ。きれいに咲く花に吸蜜するチョウ、天高く舞うアカネたち、彼らはまた、雨の日に葉陰でじっと身体を休めながら、何を考えているのだろうか。生きとし生けるものたちのこころが知りたい。/新しい年も、野鳥や虫やみどりの自然が共存する、壊れやすい生態系の保全を願いながら里山を巡りたい。
ようやく出来上がった年賀状を、明日投函する。