昨日、もう姿を見せてよいマダラナニワトンボに会いたい一心で出かけた。
残念ながら会えなかった。今年は、どうも会えないような記がしている。十数年、何とか運良く再会を果たしてきたが、残念だがそんな気がしている。
帰りにヒメシロの里へ回った。ここでは3化のヒメシロチョウが盛んに産卵していた。
産卵直後に刈られてしまった草原を前に呆然としていたことを思い出した。
でも、あれから2週間、ツルフジバカマの新芽が10センチほどに伸びていた。
そして未だ葉の開かない新芽を間違いなく見つけて、明日のいのちを産み落とす白いチョウを見つめることが出来た。自然の神秘、不思議を思った。
ピントのあった写真は数10枚撮って1,2枚か、なかなか止まってくれない蝶の飛翔を撮った。
ようやく見つけたツルフジバカマ
産卵は、ゆっくり写すことが出来る。逆さになり、葉の表にお腹を90°に曲げて一つの卵を産み付けた。
丁度卵が産み落とされる瞬間を撮ることが出来た。
無事に育って蛹化し、冬を越し、来春4月末に会えることを楽しみにしている。
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今日、思い立ってヒメシロチョウの舞う姿を町役場のKさんに見てもらいたくて連絡を取った。11時に約束をして役場へ出向いた。
農林課のOさん,Hさんも一緒に現地のヒメシロチョウを観察することが出来た。
数日前に刈り取られた土手に刈り残されたツルフジバカマの芽を見てもらった。農道脇に花を付けているツルフジバカマを見てもらった。
草原に着くと、目の前にヒメシロチョウが止まって産卵をはじめた。良いところを見ていただいた。
未だ伸びたばかりのツルフジバカマの若葉に、3個の卵を見つけ観察できた。
草原をしばらく見て歩き、この町の宝を認識していただいた。
結構ありふれた草かも知れない。でも、このチョウは確実に減っていて、この地域にしか見られなくなってしまった。ここも、危ないのだ。
年に3回も発生するチョウなのに、なぜ絶滅の道をたどっているのだろうか。やはり、除草に原因があると思われる。
卵を産むと同時に、草が刈られてしまうのだ。せめて草刈の時期を考えたいと思っている。
いつの時期も、何とか卵を産み付けが生長するだけの食草を確保しておきたいと思う。
急に空が暗くなり雨が落ち始めた。雨の中、Oさんの薦めで近くの文化財関連施設に居られるSさんに話を聞いてもらうことになった。
Oさんは、出来ることからやればいいといくつかの提言をして下さった。早急な役場の対応がありがたかった。
ヒメシロの生息するこの草原は年2回の刈り取りと聞いた。取りあえずは、これからは草刈りはないと知り安堵した。
少なくとも今産み付けられたいのちがなんとか蛹になり、来春の羽化を想像できる状況が嬉しかった。
前向きな町の協力を得て、明るく目の前が開ける思いがした。
しばらくは来年からの策を練っていきたいと思っている。 2014.9.16