エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 ” 求めない ── すると 心が静かになる  ”

2020-03-06 | 日々の生活

3/2の天声人語に、春が書かれていた。

でも、ネットでは記事の全文は見られない。有料なのだ。

いつも、世知辛いと思いつつ、図書館で閲覧の一文をメモした。

《 花に動と静があれば、散り際の鮮やかな桜が「動」で、寒中にほころぶ梅の花は「静」だろうと。

 そして”紅梅や枝々は空奪い合い”(鷹羽狩行)には、躍動感を見ると。・・・・・・・・

  寂寥とした風景に,花や新しい芽が色を添えていく。そしてだんだんと長くなる日の光がある。 》


”寂寥”の文字を見た瞬間、 ”春寂寥の~  ”  懐かしい歌が口をついて出た。

一瞬、何の歌だっただろうか?、思い出せずに最後まで口ずさんだ。

ようやく、自分のこれまでの半生に影響された歌を思い出した。

旧制松本高校の寮歌だと思い至った。

学生時代に歌った歌、これほど影響されたであろう歌が、忘却の彼方に行ってしまうには切ない思いがした。

https://www.youtube.com/watch?v=2Tki3CD0sZA          https://www.youtube.com/watch?v=FhhoW13Qj9w

寂寥”という言葉が好きだ。 日々、これからの人生に求めていく、豊かな”静けさを思った。

  

毎日が、矢のように過ぎて行く。

いろいろ思い悩み、多少のイライラを反省することもある。

そんなとき、” 求めない ── すると 心が静かになる  ” 加島祥造の詩集{求めない}の一節が聞こえてくる。

あらためて、静かな空間で過ごす豊かさを思った。