エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

孫と温泉に泊まる

2006-03-20 | 旅行
 丁度一週間前になる。3歳半の孫を連れて飯坂温泉に泊まった。
もう数字を覚えはじめた孫は、1ヶ月も前からカレンダーを見ながら、祖父母との温泉行きを楽しみにしていた。
 その日天気は久しぶりの冬型で雪降り、また冬へ逆戻りだった。高速道が、昼過ぎ若松から熱海まで吹雪で止まっていたので、3時過ぎに出かけた。その数日前は気温が13度まで上がり、もう冬タイヤを交換する人が多かったが、交換しなくて良かった。
 孫は家を離れて、環境の違う旅館で大はしゃぎだった。昼寝もしなかったので、
風呂に入り夕食の時にはもう眠くて、身体のやりようがなかった。食事も好きなものだけを少しつまんだだけ、ばあちゃんの横で寝てしまった。
 部屋に戻ると元気が出てきた。窓から外を眺めたり、物珍しいスタンドのスイッチや貴重品金庫の鍵をいじったりして一人遊んだ。
 やがて眠くなったが、なかなか眠れない。そのうち、お家に帰りたいと。ママは?と。
毎晩我が家で、ばあちゃんと寝ているのに、孫のそんな一言に驚き、寂しいような愛おしいような気持ちだった。普段見せないいろいろな感情が芽生えていることを知り、嬉しく、また胸が締め付けられるような複雑な気持ちがした。
 大好きな祖父母との温泉宿の一夜がこうした暮れた。

     飯坂の 湯気に静かに 朝の雪

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