エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

里山 春から初夏へ

2009-05-09 | 昆虫
【コサナエの羽化】

今日も近くの里山を散策した。
 田起こしが始まり、そろそろ水が入るのだろう。田んぼを見ながら山道に入るとミヤマセセリや真っ黒なニワハンミョウが迎えてくれた。
【春一番のミヤマセセリ】

ウスバシロチョウが出始めた。例年より10日ほど早い発生だ。また、しばらくぶりにツマキチョウを見ることができた。ファインダーに翅の先の橙色がみえたが、シャッターチャンスを逃してしまった。すぐに活発に飛び回り、なかなか止まってくれなかった。

【ウスバシロを初見】
【シオヤトンボ】
 池の周囲には、ひらひらとウスバカゲロウのように舞うのは、先日のホソミオツネントンボか。あらためてがっしりした感じのオツネントンボとは違うなと思った。シオヤトンボが数頭、活発に飛び回っていた。未成熟の個体は、一見シオカラトンボ♀と見間違えそうになるが、ずんぐりしていて、羽の付け根や縁紋の橙色で区別出来る。 そして、運良く池の周囲で羽化したばかりのコサナエに出会った。一頭は丁度殻を抜けたところ、午前11時を廻っていた。 ハラビロトンボやオオイトトンボがそろそろ出ているかと思ったが、まだ見られなかった。

【コサナエの羽化】

 その他、チョウは、モンキチョウ♂♀やモンシロ、スジグロシロ、ベニシジミが数を増してきた。勢いよく飛ぶナミアゲハ春型をこの春初めて目撃したが、あらためて小さいと思った。キアゲハはタンポポの花に吸密していた。

 萌え出づる新しいいのちは、すべてが輝き躍動している。
小さな林の紫のスミレの花が風に揺れて、静寂の夢の世界に白いチョウが舞っていた。吹き来る風に、ヤマザクラの名残の花びらが散り、春から初夏への自然の移ろいは足早である。
(2009.5.7)





日記@BlogRanking

初夏 いのちの輝き

2009-05-08 | 日々の生活
          【シャクナゲ咲く】

 早朝、決まって5時に愛犬ラックに起こされる。ラックは時計を持たないのに、正確に時間を知っている。5時丁度に一吠え、おしっこと散歩の時間だよとせがむ。
 少し早すぎるが、ラックの健康のため、自分の健康のためにと着替えをする。
 朝夕2回の散歩はいつもの道を約30分、帰宅するとラックはすぐに2階へ。もう一寝するのだ。一人お茶を入れて新聞に目を通す。それから朝食までの間、緑を楽しみながら外での庭作業。判で押したような朝の日課だ。
 お陰で、近ごろは夜型からすっかり朝型の生活に慣れてしまった。なるべく睡眠をとりたいと思い、夜は11時には寝るように心がけている。

 庭も一目散に夏へ向かっている。
 白のリュウキュウが清楚に咲き始めた。小さな赤紫色のクルメツツジも咲いた。白の大輪のボタンがかわいそうなくらい沢山の花を咲かせている。また、冬からの大きくなつぼみをきれいな模様を変化させながら膨らんできたシャクナゲがいよいよ真っ赤な花を咲かせ始めた。オオバンソウもあちこちで沢山きれいに咲いている。
 初夏を感じる朝早く、庭の小さないのちのすべてが輝いている。


   【5/5のつぼみ】

春のトンボ

2009-05-07 | 昆虫


 庭のオオバンソウにスジグロシロチョウが産卵していた。
そろそろトンボたちも現れただろうと、新緑の里山を散策した。
まだ数は少ないが、チョウやトンぼをちらほら見かけた。
水辺で羽化したてのコサナエを3頭みつけた。まだ翅が柔らかくじっと葉に止まっていたので、ゆっくり撮影出来た。小さい個体で、横に10円玉を置いて写した。
あとで写真から体長を計算すると4.3cmくらい、小さかった。

  【コサナエ】

  【離れた複眼】

ヨツボシトンボも羽化したばかりで、後翅の基部の3角形の黒紋がきれいだ。

 【ヨツボシトンボ】

もう活発に飛び回っていたのだシオヤトンボだろうか。

 【シオヤトンボ】

 池の端の草むらに、ウスバカゲロウのように弱々しく飛んでいたのは、ホソミオツネントンボらしい。がっしりしたオツネントンボに比べて、とても細く感じ、胸部の側面の独特な横すじ模様も違い、多少青みも見えた。越年した成虫はこれから産卵が始まる。
  
  【ホソミオツネントンボ】

 【オツネントンボ】

また、虫たちのシーズンが始まる。身体と相談しながら虫たちの姿を撮りたいと思っている。


日記@BlogRanking

こどもの日

2009-05-06 | 日々の生活

こどもの日、風薫る五月の空に鯉のぼりが元気に泳いでいた。
 この時期に我が家に飾る鎧の武者飾りは、息子の初節句に福島の百貨店で買い求めたもの、あれから36年の歳月が流れた。あの、子育てに精一杯のころを思い出して眺めていた。

 「柱のキズは一昨年の~ 5月5日の背比べ~ 」
 懐かしい唱歌を口ずさみながら、今年も孫二人の身長を柱に刻した。お正月からもう約3センチも伸びていた。この子たちの健やかな成長を願う。
 いつの日も、家族は同じような思いで子どもたちの成長を見守っていたのだろう。
 
 


 

石筵ふれあい牧場に遊ぶ

2009-05-05 | 日々の生活


折角の連休、1日ぐらい孫たちをどこかへ連れて行きたいと思っていた。連休初日に、孫たちと「石筵ふれあい牧場」に遊んだ。ママの体調が悪く日延べしようとしたが、萌香ちゃんがどうしてもウサギを抱きたいと聞き分けなく、予定通りに出かけることにした。
 牧場は、予想したとおりの混雑で、駐車場で少し待たされた。去年も同じ時期に行ったが、空いていた。多分、高速料金割引が影響しているのだろう。1年前には、ポニーの牧場のまわりの桜の花が、吹く風に美しく舞っていたことを印象深く思い出した。今年はそこのサクラはとうに散っていて、八重桜が満開だった。
池の端の広々したみどりの広場にシートをひろげ、お弁当を食べた。池の周りにオツネントンボを数匹見かけた。そろそろトンボも出てくる季節だ。



萌香ちゃんは希望通りにウサギを抱っこしてご満悦だった。動物にあげるニンジンの販売所も長蛇の列、ポニーには原っぱの草をあげた。好みがあるようで、ナズナ(ペンペン草)を美味しそうに食べたが、スイバは食べない。子どもたちは、何度も何度もナズナを集めて食べさせていた。
日頃、孫たちは犬が大好きでしょっちゅう遊んでいるが、本物の動物にふれる機会がほとんどない。動物とのふれあいは計り知れないプラスだと思う。だから、年に1度は仙台八木山動物園へ連れて行っている。
 園内を一周したが、付き添いは疲れた。歳のせいだろう。
 帰りに磐梯熱海の健康温泉に浸かって帰宅した、多いに疲れた一日だった。


 【かわいい瞳】

連休の庭で静かに読書

2009-05-04 | 日々の生活

 緑に囲まれた連休の庭で静かに読書した。
いろいろ思い巡らす有り余る時間の中で、今を考えた。
自分は何をしてきたのだろうか。どんな時をどのように過ごしてきたのか。

 庭のテーブルには数冊の本とメモ帳、ポケットラジオ、カメラ、パラソルの下で吹き来るさわやかな5月の風に、時間が緩やかに流れていた。時折お茶をくみに家にはいる。梅干しを噛みながら豊かなひとときを過ごした。
 
 本に目を落とし、数行、数ページを読む。ふと頭を起こし思いを巡らせる。
 埋もれる庭の緑に目が安らぐ。流れるラジオに耳を傾ける。
 ラジオ「鎌田実 いのちを見つめる」で、江戸時代の人々の生き方を考えた。
【カリンのつぼみ】
 時折周囲の緑に目を移すと、それぞれに美しく咲き誇る花々が癒しだ。癒され癒されて佇むひととき、実に豊かなり。
 シロリュウキュウツツジが1つ2つ咲き始め、クルメツツジも明日は開きそうだ。
 足下にはスズラン、マイズルソウのつぼみが膨らんでいる。見上げるとカリンのピンクのつぼみが並んでいる。脚立を持ち出しカメラを向けた。
 暑くもなく、寒くもない静かな空間が心地よく、幸せを感じた。いろいろ思い巡らすこんな幸せに浸っていると、いつも「時が止まって欲しい」と思う。

 思索はあちこち跳ぶ。いのちのこと、健康のこと、家族のこと・・・
ラジオのニュースでは、高速道のひどい渋滞情報を伝えていた。

小さないのちを愛でる日々

2009-05-02 | 自然観察


今年は高速代割引で、何処へ行くにも混んでいるようだ。もっとも、連休中は遠出しない主義、いつもゆっくりしている。でも、1日ぐらい孫たちをどこかへ連れて行きたいと思っている。

 春爛漫、庭に目をやるとカイドウが一気に満開、ミツバツツジも開き始め、リュウキュウのつぼみの頭が白くなってきた。ヤマザクラもはらはら散り急ぎ、桜桃がまだ咲いている。
また、スズランスイセンが美事、オオバンソウが庭中あちこちできれいに咲いている。ハクモクレンの色あせた大きな花びらがはらはら散っている。昨年、地におろしたセキショウが趣きある花を付けていた。また、心配していたウスバサイシンも青々と葉が茂っていて一安心だ。

 午後、里山の麓へ。何年かぶりにヒメシロチョウに出会えた。キアゲハ、ベニシジミも今年初めての撮影だった。
 繰り返す小さないのちを愛でる日々だ。


 【ベニシジミ】

  【ヒメシロチョウ】

  【キアゲハ】

日記@BlogRanking

5月を実感

2009-05-01 | 自然観察
    【美しいムラサキケマン】

 数日前に降った雪の襞はすっかり消え、磐梯山の雪形がはっきり現れた。
【参:拙ブログ「会津五桜鑑賞記(その5)大鹿桜」(2006-5-5)】

 今日は福島の気温が夏日まで上がったらしいが、若松でも25℃近かっただろう。

    【狐に見える】

 今の季節が一番いい庭に、ヤマザクラの花びらが風に舞って散っていた。
 「あわれ花びら流れ をみなごに花びら流れ ・・・
 口をついて出てくる詩だ。

 長い間きれいなつぼみを楽しませてくれたカイドウの花びらも開いた。
 いつしか春の花になった山の花、ムラサキケマンが実にすばらしい。
 最高の季節、5月の始まりだ。


 【ライラック】 

【カイドウ】