日々成長する木々には申し訳ないが、繁りはじめた庭木の剪定をしている。
梅はもう数週待てば大きくなるのに、成り行きで一部の枝を払った。
本格的な収穫ではないが、結構沢山落ちた小ぶりの梅を焼酎に漬けた。
梅は高田梅と確認して買ったが白加賀でがっかりした梅だ。でも、30年の間、毎年たくさんの実を付けてくれた。
梅の木の下にはヤマボウシが白い十字の総苞片を広げていた。春先に剪定したので花は少ない。
ヤマボウシを見ると、いつも「環境科学」の授業を思い出す。
よく教材に使っていた沼田真氏の著した『植物と人間』のはしがき部分にヤマボウシが出ていた。
今日は嬉しいことがあった。剪定したカリンの枝にいくつもの実が膨らんでいたのだ。
数年前に初めて2個の実がなったが、それ以後は実を付けなかった。
脚立に登って確認したら、なんといくつもの実が付いているではないか。10~20個はあるだろうか、嬉しくなった。
収穫を楽しみにしている。
このカリンは、20年も前に須賀川の園芸店で買ったものだ。
当時、いわきへ単身赴任中で、土曜日に会津へ帰る途中には必ずこの大きな園芸店に立ち寄っていた。
確か、『福花園』といったが、今もあるのだろうか。
つぼみがふくらんだバラも咲き始めた。アヤメも一斉に咲き、少し遅れたイチハツも咲き始めた。
それぞれ皆、『福花園』で購入したものだ。
今、20年の歳月を経て、庭の指定された場所でそれぞれに元気に個性を見せてくれる。
思えば、生まれた子が成人する時の流れがあったわけだ。
しばらく覗かなかった裏庭にはナデシコがきれいに咲いていた。
野薔薇もきれいだ。かわいい白いつぼみのドクダミ奥で、イモカタバミのピンクがきれいだ。
ムラサキツユクサも一斉に咲きだした。
決して不平も言わずにけなげに生きている樹木や草花、朝夕に一つ一つに話しかけながら、水をやっている。
庭は救いである。彼らにいつも心救われている。
毎日の心身の健康は庭のおかげ、感謝、感謝の日々である。