中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

武奈ヶ岳へ

2012-11-10 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■恒例?の家族登山■

 子供が成長して、なんだかんだで忙しくなってくると、家族揃っての行動がどうしても減ってしまう。これは多くの家庭で同様だと思う。
 そんな中でも、我が家(と言ってもボクの声が大きいだけだが、)では、年末年始のスキーを始め、「決めごと」として、半ば強制参加のイベントを組んでいる。その一つが秋の紅葉期にチャレンジする登山だ。
 その季節が今年もやってきた。今期は、昨年の同時期に登った蓬莱山(びわ湖バレイ・スキー場のある山)と同じ比良山系の、武奈ヶ岳へのチャレンジだ。
 武奈ヶ岳は、比良山系では最高峰の、標高1214.4mとあって訪れる人も多く、名前の通り、付近にはブナの木を始めとする広葉樹が多いことから、特に紅葉期は人気のある山だという。
 主なコースは琵琶湖から一直線に入るコースと北東のガリバー青少年旅行村から入るコース、そして琵琶湖とは反対側の坊村から入るコースの3本がある。今回は時間の制約があったため、その中から、傾斜はキツいが最短時間で武奈ヶ岳に登頂できる、坊村から入るコースを選び、秋晴れの中、その登山口へと向かった。


■登山口周辺■

 登山口のある坊村へは路線バスも走っているので、それを利用する手もあるが、やはり便利なのは車によるアプローチだ。ボクら家族も車で坊村まで向かったが、幸い登山口近くの葛川市民センターには、無料駐車場があるので、そこを利用できる点が有り難かった。
 駐車場で準備を済ませると、まずは明王院(みょうおういん)という、寺院を目指す。

●国道沿いに明王院の表示板がある●

 赤い欄干の橋を渡り、明王院を右手に見ながらそのまま真っ直ぐ進む。

●明王院の境内●

 その先には、パトカーが駐まっていて、そこでお巡りさんに登山届けを提出するようになっている。近場の低山とナメてかかってはいけないらしく、事実遭難や死亡事故も過去に起きているということだから、「もしも」を考え、届けの提出には協力しておきたい。

●朝から「ご苦労さん」な、お巡りさん●

 届けを済ませると、お巡りさんから「最初の1時間はキツいから、無理せずにね。」とのアドバイスをもらい、こちらからも挨拶をして、コースに入る。

■急登坂■

 コースインした途端、いきなりの急坂の連続だ。
 ジグザグを繰り返してそれこそ縫うように登ってゆくのだが、これがかなりキツい。「お巡りさんの言う通りなら、これが1時間も続くのだから本当にゾッとする。」と思いながらも、心に鞭打って重くなってゆく足を運び続ける。

●途中で見下ろせば、坂はこんなに急だ●

 途中に分岐はなく、従って案内表示はほとんど無いが、そんな物は必要ないくらいの、単調なジグザグ坂をひたすら登り続けるのみなので、迷うことはない。
 苦節?1時間。それまでの植林された杉林を抜けると、植生が変わって広葉樹の自然林になると同時に上空が開け、景色と共に歩く側の気分も変わって足取りにも変化が現れる。

●ブナの実が足下に転がり始めたら、急坂は終わりに近い●


●紅葉風景に心も和む●


■御殿山へ■

 最初の1時間で体力を使いすぎたのか、小休止を挟んでも結構な疲れが蓄積される中、ようやく大休止ポイントに予定していた御殿山に到着する。ここは、武奈ヶ岳の手前にあって、今回のコースでは2番目の高さの山になる。

●御殿山の標識●

 何と言っても、ここからは、これから登る武奈ヶ岳への最後のアプローチ道が見渡せるうえに、眺めは素晴らしいの一言だから、「あと一踏ん張り」への気合いが自然と入る。

●御殿山から武奈ヶ岳を望む●


■武奈ヶ岳のピークへ■

 御殿山から先は、コースにハードさは更になくなって、西南稜という稜線を伝って歩くことになる。歩きながら左手に見る京都~若狭方面へと連なる山々と、右手に見る比良山などの山々の美しさと、吹き渡る風も心地良さも手伝って、軽快に歩くことができる。

●ピークはもうすぐ●

 そして、御殿山から20分強で、この日の目的地である、武奈ヶ岳山頂に到着した。

●賑わう山頂●


 頂上では、360度に広がる紅葉と、琵琶湖が見渡せる”絶景”に、「ここまで来た甲斐があった」と納得し、しばし、ボーッと眺めを楽しんでいた。

●見下ろす琵琶湖(近江八幡方面)●


●南側の奥には昨年登った蓬莱山方面がうっすらと見える●

 そして、休憩と共に恒例の、山頂での昼食会?が始まる。

●昼食は、定番のカップ麺&おにぎり●


■帰途へ■

 山頂での時間を堪能したあとは帰途へと就く。このまま琵琶湖方面へと抜けてゆくコースもあるのだが、当然我々は車まで戻らなくてはならないので、折り返すことになる。
 
●この分岐を東進すれば、琵琶湖方面●

 武奈ヶ岳から御殿山へと続く道程のボトム部付近にあるのが、ワサビ峠だ。ここを東進し、中峠を経由して渓谷沿いを降りて坊村へ戻るコースなどもあるのだが、この日は時間がないことから、そのまま直進して往路を引き返すことになった。

●ワサビ峠の標識●

 帰途では、夫婦共に足を痛めてしまい、そのお陰で、かなり時間が掛かってしまったが、無事日のある内に駐車場へと到着した。

 今回は、紅葉の素晴らしい時期だったので、頂上は別世界であった。聞くところによると、新緑の時期も素晴らしいということだ。もし、その機会に恵まれれば、別コースの、琵琶湖側からのチャレンジをしたいものだ。「登り甲斐があって、苦労が報われる」そんな武奈ヶ岳だった。
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西穂高独標へ

2012-11-03 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■手軽に北アルプスへ■

 ハイキングとは違って、本格登山へのチャレンジは危険が伴い、初心者同士では命に関わるトラブルが発生することがあるので、経験者の同伴が必要になる。とは言っても、「コースによりけり」ということなので、ガイドブックなどで確認すれば探せば結構な数のコースがあることに気付かされる。中でもお手軽と言えるのが、途中までロープウェイを使ったコースだろう。
 途中までを徒歩以外の手段を使うことを”登山”と言えば、登山に情熱を掛ける諸先輩方に怒られるかも知れないが、とにかくこの方法は、登山には向かない体型をしたボクのような人間であっても、確実に“高いところ”まで連れて行ってもらえるので、ありがたい存在だ。
 今回はそんなコースの一つである、新穂高ロープウェイを使ったコースに妻と二人でチャレンジしてきた。

●紅葉の中の新穂高ロープウェイ●

 このロープウェイは、ボクがよく渓流釣りで釣行する高原川の上流=蒲田川沿いの標高1305m(しらかば平駅)から、ボクらのような登山者気取りのハイカーや、穂高連峰を縦走をする本格登山者まで、あるいは全く歩く気のない展望台止まりの観光客を乗せて、標高2126mまで、僅か約7分で一気に運んでくれる。
 ボクら夫婦は紅葉シーズンの混雑を予想していたので、朝一の始発を狙って、午前8時前に到着したのだが、乗り場には既にたくさんの客が押し寄せており、121人乗りのロープウェイであっても、結局は2便目となってしまった。
 

■コースイン■

 山頂の駅を西穂高口駅と呼び、観光客は展望台へと向かい、登山~ハイカーはここから上部を目指す。既に2便目だということは、240人も降り立っていることだし、これから時間が経てば、ドンドン人が増えてコース上はドエライ混雑になるのかと思ったが、観光客が大半であったことは予想外であった。
 今回歩くコースは、西穂高口駅から歩き始め、途中で小休止をとりながら西穂山荘を目指し、そこで大休止。そしてそこから西穂高独標を目指すという、一般ハイカーにも安全かつ本格登山気分が味わえるコースだ。

●ピンクの丸間の往復が今回のコース●

 駅を降りて散策園を抜けたところが登山口になり、そこには登山届出所がある。そしてその横からコースインする。

●登山届出所●

 初めての北アルプスだけあって、やや興奮気味にスタートしたが、期待に反してほとんどの区間で景色は開けてこない。その様子は六甲山の麓辺りのコースと雰囲気は変わらないので心も晴れず、日頃の運動不足で鈍った足には堪える。

●西穂山荘までのコースは木道と土道●

 それでも、希に林間からチラッと見る笠ヶ岳方面の山容は「あの全景を見なくては…。」と、ヘタレなオジサンには励みとなり、約1時間半を歩き切ると、そこに西穂山荘がある。

●西穂山荘●

西穂山荘の名物はラーメンと言うことなので、それを昼食で食うことを帰りの楽しみにとっておき、この段階では予定通りにそのまま大休止をとる。


■丸山へ■

 大休止の後は、更に上部を目指す。ここから先は稜線に出るので、これまでとは打って変わり、360度の展望が広がってくる。
 まずは20分ほど登った先にある、丸山を目指す。

●山荘のすぐ上は大きなゴロ石が転がる●

 山荘までは、正直言って鈍った体にはキツかったのだが、視界が広がると俄然ヤル気が出てきて足取りが不思議と軽くなった。そして、程なく丸山に到着する。

●丸山は通称「お花畑」と言うらしいが、既に枯れていた。●


■独標へ■

 稜線に出てからは、今まで約50年間も生きた中で、全く見たことのない世界が広がり、今までのハイキングとは違う初めての感覚に、「これが登山の楽しさの一つなのか?」と、感動することしきりであった。


 特に左手に見る笠ヶ岳方面の景色が素晴らしく、時折足を止めて見入るほどだった。

●写真に写る山々の頂点が「笠ヶ岳」●

 丸山を過ぎて1時間弱で今回の最終到達予定地の「西穂高独標」が、間近に迫ってきた。ここからが本格登山のダイナミックさが少し味わえる区間になる。とは言ってもザイルやハーケン等の専用器具類が必要なわけではないので、諸先輩方に笑われてしまうかも知れないが…。

●最終局面は、この岩壁にとりつく●

 ここに来て初めて知ったことだが、手を掛けたり足を掛けても安全な部分には「○印」が、危険なところには「×印」が、白ペンキで描かれていた。恐らくこれはガイドさんのような方々が事故防止のために書いてくれているのだろうけど、当然それに従わないと崩れる可能性があるから、我々夫婦も、この区間は慎重に登った。

●途中で振り返れば…●



■西穂高独標■

 崩れる岩を掴むこともなく、無事に登頂が済んだ。次元の低い我々だから、達成後の感動も大きかった。

●「達成感に浸る」の図●

 独標頭頂部からのパノラマは素晴らしく、しばし見入っていた。

●西穂高の山頂方面●


●岳沢方面●


●焼岳(右上)と上高地方面●

 ここから先にチャレンジするグループもいたようだが、我々ヘタレな夫婦は、すぐ横にある次のピークまでの道のりを見た結果、精神的にも体力的にも不可能と判断して、ここで折り返すことを確認した。

●すぐ横の、次のピークへのルート●

 しばらくは、座り込んでいたが、後から来る人達のことを考えると狭い頭頂部に長居はできないので、堪能した後は速やかに下りの途についた。
 「登りよりも、下りの方が怖い」とよく言われるが、まさしくその通りであった。より慎重に岩壁の区間を降りた後は思わず「フーッ」と、一息が出てしまうほどだった。そしてその後、西穂山荘への道のりを戻っていった。
 山荘に戻って、「名物のラーメンを!」と楽しみにしていたのだが、残念ながら売り切れていた。がっくりしたが、既に口が「ラーメンのお口」になっていたので、ロープウェイ乗り場の食堂目指して一気に歩くことにした。


■コースを振り返って■

 ロープウェイ乗り場で遅めの昼食を済ませた後は、観光客で賑わう展望台へと向かう。
 紅葉シーズンまっただ中、しかもこの日は薄くモヤがかかりながらも、一日中晴れており、人はひっきりなしに出入りして大盛況だった。人の隙間を見つけて穂高を初めとする北アルプスの山々をバックに記念撮影を済ませた後は、歩いた区間の西穂山荘から西穂高独標までを目で辿り、しばし眺めていた。

  
●西穂山荘から先は、赤い矢印の間を歩いたことになる●

●展望台から見た西穂高独標●

 西穂高から左に目をやると、槍ヶ岳までもが明確に見えたので、「いつかあそこへ行ってみたい…」との思いも少しは沸いたが、「独標から先へ行けないようでは…」と、己の体力の無さに現実へと引き戻される。

●左端が槍ヶ岳●


 まぁ、ボクら夫婦のような”チョイかじり”のハイカーにとっては、今回のようなロープウェイを使ったお手軽ルートがお似合いなのだろう。とにかく、またいずれは登ってみたくなる。そんな西穂高独標だった。


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栂池自然園

2012-07-28 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■栂池自然園へのアプローチ■

 今を去ること数年前、山歩きを始めた頃から気になっていたことがあった。「どうやら、スキーで有名な栂池高原(長野県北部)の、その又上に、見所溢れるハイキングコースがあるらしい。」と…。
 今回の長野旅行では「晴れれば」という条件ながら、このコースへのアプローチを当初から計画していたが、運良く梅雨明けのタイミングと重なり、多少雲は沸いていて快晴とは行かないまでも、まずまずの天気になったことをうけて、決行となった。

●栂池自然園の全体マップ●

 普段、スキーで訪れる際には、ゴンドラ「イヴ」の終点から1本リフトを乗り継いだ栂の森ゲレンデが最上部になるのだが、雪解け以降のグリーンシーズンには、イヴの終点裏から更にロープウェイが運行されている。そしてその先にあるのが栂池自然園ということになる。

●グリーンシーズンも運行するイヴ●

 所要時間については、ゴンドラ約20分+乗換200m+ロープウェイ約7分で、料金は大人往復3000円、子供往復1500円となっているが、これに加えて入園料300円が必要になる。

●ロープウェイ乗り場●

 栂池自然園には日本でも有数の高層湿原があり、様々な動植物を観察することが出来る。園内一周は約5.5km、高低差は150mで、所要時間は単に歩くだけでも約3時間半ほどかかる。従って、全長1200mのロープウエイ区間はともかく、ほぼ直線距離で全長4120mもあるゴンドラ区間を基点から歩いてアプローチするには、トータルで相当の時間がかかることを覚悟しなくてはならない。
 時間の余裕がない我が家一行は、勿論ゴンドラ&ロープウェイを乗り継いで、自然園入り口にあるビジター・センターを目指した。

●自然園入り口前の山荘等●

●ビジター・センター内にある熊の剥製●


■園内へ■

 園内のほとんどには木道が通っている。これは植物保護の観点から整備したとのことだそうだ。つまり、植物に対するダメージは人間の踏み跡によるものが、一番の原因ということらしい。

●園内を縫って走る木道●

 園内に入ってまず目を惹かれるのが、水芭蕉の群生だろう。実のところ、もうシーズンは過ぎていたのだが、今冬の大雪の影響か、開花(実は花ではないのだが)が遅れ、7月中旬の訪問時であっても、まだ日陰の部分を中心に結構な数が残っていたし、こらから先に本格化するであろう夏の花も咲き始めて両方が楽しめる状況だった。

●園内の花々~その1●

 木道を進み更に奥へと進んでゆくが、途中で綺麗な花があるとつい立ち止まってしまうので、滞在時間の計算には余裕を持つ必要があるだろう。

●園内の花々~その2●

 途中、ビジター・センターから歩いて約15分ほどの距離に珍しい風穴がある。風穴とは「洞窟の内外で生じる温度差や風圧差により、早い風の通り抜けが起こるところ」という天然の構造物だが、ここの風穴は根雪か氷が洞内にあるのか、風穴を通り抜けてきた空気は周囲よりもかなり温度が低く、水蒸気を伴って、まるでエアコンの吹き出し口のようになっている。
 これがほてった体を冷やしてくれるのだが、辺りは周遊コースになっているので、ここへは後半に廻るようにするのが、ボク的にはおすすめだ。

●冷気に煙る風穴周辺●

 コースの中間、やや手前にあるのが、「銀命水」が流れる水場だ。ビジター・センターで補給した水が切れてもここで給水可能になるので、位置的にはベストに近い。
 水そのものは湧き出てくるタイプではなく、沢の水だが、ミネラル豊富な雪解けの水なので味も甘みがあるモノであり、水質は良いから安心して飲める。

●銀命水の取水場●

 そして、取水場前の広いスペースで食事をとることにする。

●銀命水でつくるカップ麺達●


■白馬大雪渓■

 コースが奥へと向かうにつれ、向かいの白馬岳方面にある「白馬大雪渓」が見え隠れし始める。それにつれて、園内にも小規模の雪渓が現れ始めて足下にも雰囲気が出てくる。

●園内の雪渓●

 少しの間で登りが続き、それが終わると急に視界が開ける。そこが自然園の最西端にある「展望湿原」だ。
 ここでは、邪魔するモノがほとんど無い状態で白馬大雪渓を見渡すことができる。

●絶景ポイントから望む「白馬大雪渓」●

 当日は、ガスがかかり気味で、全貌がスッキリと見渡せたわけではないが、待つうちにうっすらと白馬岳が顔を出す瞬間もあって、他のハイカー共々歓声を上げることもあった。

 展望湿原を過ぎると、もう一カ所展望台があったが、こちらは残念ながら手前の木が邪魔をして雪渓全体を見渡すことができなかった。
 展望湿原から先は帰路コースになるのだが、周遊するようになっているから、同じコースは辿らず、植生の違いから咲く花々も変化して歩く者を飽きさせない。

●帰路は続く●


■散策を終えて■

 あの栂池の上に、こんな施設があるとは思いもよらなかった。開園時の残雪風景に始まり、水芭蕉~夏の花々~夏の終わりのイワショウブまで、花々の咲くタイミングはリンクし、ラストは圧巻の紅葉まで、季節が変わってもコースの魅力は変わらない。その証拠に年間パスまでが発行され、それを利用する人も多いという。
 又、最奥に一番のビューポイントを置いているあたり、レイアウトは完璧で、歩きがいのあるコースになっている。とは言っても歩くことに関してはハードさは全くなく、特に前半の一部はバリア・フリー化されているから、老若男女、様々な人々の利用が可能になっているから誰にでもお勧めできるコースだ。
 かくいう我が家も秋の紅葉時にも、一度は訪れてみたいと思っている。その日がくることが今から待ち遠しい今日この頃なのである。


■帰りにチョっと■

 疲れた足を癒すには、温泉が一番。麓のゴンドラ乗り場にも温泉施設があり、急ぐ場合はその利用もアリだが、我が家の場合は帰り道に隣町の白馬に立ち寄り、そこにある「小日向の湯(おびなたのゆ)」を利用した。ここは閉まるのが午後6時と早いが、ぬめりの強いpH11.1という強アルカリ性の温泉が、掛け流しで注がれる、野趣あふれる雰囲気のイイ温泉だった。

●小日向の湯(おびなたのゆ)」●

 その他、白馬地区にはタイプの違う温泉が散在しており、歩いた帰りに”好みの温泉”に立ち寄ることをお勧めしておこう。
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春の志賀高原

2012-03-24 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■志賀高原へ■

 子供の春休みが始まったのと同時に、家族3人で春スキーへと向かった。行き先は、長野県の志賀高原だ。
 我が家は正月付近と、子供の春休みにスキー旅行に出掛けることが多いのだが、雪の少ないシーズンの初期であっても降雪量に余裕があり、昼間の日差しのために雪質が劣化する春になっても雪質が良い、志賀高原はピッタリの選択になるが、それもこれもこの地が標高が高いためだ。
 今回の訪問時の場合だと、天気予報上では長野市内あたりでは2日目が雨の予報になっていたが、志賀高原一帯では雪の予報になっているから、雨に降られる確率が低くなることも有り難い。


■奥志賀へ■

 1日目はド・ピーカンの晴天日だった。
 子供を、スキー教室へと送った後、妻と連れだって今まで一度も訪れたことのない、奥志賀高原へと向かうことになった。
 当日のベース地は一の瀬地区だったので、ダイヤモンド~山の神と乗り降りし、奥志賀高原とのアクセスポイントである、焼額(ヤケビタイ)山頂から滑り込むことにした。

●焼額のマップ●


 奥志賀高原は、「皇室御用達」のゲレンデとして有名だ。そのためかどうかは知らないが、保守的であり、スノーボードでの滑走が認められていない。

●ボーダーは入れない●
 山頂から、ボトムまで滑ってみたが、広くて整備された感があり、麓のペンション&ホテル街も統一された雰囲気なので、どことなく落ち着いた雰囲気が漂っていた。
 だから、スキーをゆっくりと滑りたい人にとっては最適の選択となると思う。

●奥志賀高原、最上部のゲレンデ●

 ボトムから一気に上がるゴンドラも3人掛け×2列で、列同士が背中合わせになるような配置になっている。だから、小グループ同士で乗り合わせた場合であっても、他人同士が目を合わさないようになっている配慮?が嬉しい。

●内外共に綺麗なゴンドラ●


■ゲレンデをはしごする■

 志賀高原のスキー場群の魅力は、上述した雪質の良さに加えて、横方向に広がる、タイプの異なるゲレンデをはしごできる点も、その一つだ。
 この日も奥志賀高原を皮切りに、そのスケール感を味わいつつ、各ゲレンデを”はしご”していった。

●一ノ瀬ゲレンデ最上部から見る、北信の山々●


■嬉しい誤算■

 2日目は、あいにくの雨模様の1日だった。しかし、それでも標高の高さが幸いして、朝の内は全体に雪、昼近くになると、下部は雨に変わっていたが、最上部付近はかろうじて雪のままだった。
 そんな中、たくさんのスキーヤー&ボーダーが、この地を訪れていた。とは言っても、全盛期とは比べようもないのだが、「お足元の悪い中」、それでも熱心に滑る姿が多く見受けられたし、僅かであるが、リフト待ちする場面もあった。
 この傾向は、正月に訪れたときにも感じていたが、嬉しい誤算であり、暗いニュースが多かったスキー&スノーボード界の復活に繋がる動きであれば、嬉しいと思う。 
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ハイキング ~蓬莱山へ

2011-11-05 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■年に一度?のイベント■

 昨年も同時期に我が家の家族3人が揃ってのハイキングを企画したが、今年も同様にチャレンジの機会を得た。向かった先は滋賀県の琵琶湖畔にそびえる比良山系の蓬莱山(ほうらいさん)というところだ。一般にはスキー場で有名な「びわ湖バレイ」の山といった方が通りがよいかも知れない。
 スキー場としては僕が嫌いなタイプなので、余程のことでもない限り訪れることはないだろうけど、「ハイキングの山」としては写真で見る限り、頂点の尾根筋には高い樹木が無くて琵琶湖が一望できる絶景に思え、魅力あるモノとして捉えていたから、「是非一度…」と考えていた。
 しかし、同時に楽しみにしていた紅葉の状況は、秋本番になって以降も気温が高めに推移しているせいで遅れ気味。本来なら絶好の時期であったのも関わらず、ハイキング前日の紅葉情報ではまだ「色づき始め」の状況だったので、あまり期待は出来そうになかった。
 何はともあれ標高は1174mなので、今までに登った山の中では最高峰になるし、琵琶湖畔からの標高差もかなりあるので、登坂の角度も急のようだ。よって今までで一番キツイ登りになることが予想される。

●中央上部のピークが蓬莱山山頂付近●


■小女郎谷■

 蓬莱山を目指すには何パターンかあるが、我ら親子3人がたどったコースは小女郎谷(こじょろうだに)に沿って上るコースだ。
 まずはJR湖西線「蓬莱駅」あたりからアプローチが始まった。国道161号線、湖西道路と順に超えたところからがコースの入り口だが、左手に棚田を見ながら真っ直ぐに標高を稼いでゆく。

●コースの随所に解りやすい道標が立っている●

 コースの始めは棚田を整備するための車が入れるように、道は舗装されており、趣に欠ける。
 その最中に事件が発生。途中で購入したオニギリなどの弁当類を車中に忘れてきたことが発覚したのだ。しかし、ここまで結構な距離に到達していたので、引き返すには時間が掛かりすぎる。幸いにも頂上付近ではスキー場が「紅葉祭」を開催しているので「そこで食べれば何とかなる。」との判断をし、そのまま昇って行くことにした。

●コースの序盤●

 しばらく行くと堰堤があり、その脇を抜けるとコースが変化があり、本格的?なハイキングコースへと変化する。

●途中でコースの表情が変わってくる●

 流れを横に見ながら谷沿いを歩いてゆくが、コースは次第に荒れ始めてくる。

●コース上にはガレ石が増えてくる●

 ただし、コースの要所には赤テープが撒かれているので迷うことはない。
 
●随所にある赤テープ●

 途中にある、「薬師の滝」は一息つけるスポットだ。

●名勝?「薬師の滝」●

 高度を上げるにつれてスポット的にだが、紅葉が始まっている部分に差し掛かるので目の保養にもなる。

●「一面に赤く」とまでいかないのが惜しい●

 そして最終区間は、雨水の浸食を受けて土が流され、両手をついて這い上がる部分もでてくる。何とかそこを抜けると一帯に樹木はなくなって笹原に変わり、急に視界が広がる。そこが分岐点である、小女郎峠だ。
●小女郎峠の道標●


■山頂の稜線■

 ハードな登りに加え、自身のオーバーウェイトのために途中で足がつってしまったボクは遅れていたが、峠を左に折れた小高い部分で妻と子供が到着を待っており、動かない脚でそこに急行する。

●笹原の丘?へのアプローチ●

 そこには家族と共に地蔵さんが待っていた。

●稜線のアチコチにもある地蔵さん●

 一旦峠に戻って左に折れると僅かな距離で伝説の池=小女郎ヶ池に到達する。

●伝説の説明●

●小女郎ヶ池●

 再び峠に戻り左折すると、この近くでは最高峰の蓬莱山へと向かうルートになる。この辺りからの景色は絶景だ。ややガスがかかり気味で紅葉も中途半端な状態であってもこの景色なら、条件が整えば「さぞや…。」と、つい想像してしまう。

●山頂からの眺望(=眼下に広がるのは琵琶湖)●

 なだらかな稜線を伝って登り詰めた先が、本日の最高点だが、途中でまた足がつってしまう。

●足がつった時点で振り返ると、そこにも絶景が…●

 しばしの休憩後、重い足を引きずり、目指すは頂点だ。

●尾根筋の先に見える頂点が蓬莱山●


■ピーク周辺■

 またもや妻と子供に遅れをとりつつも、ようやく頭頂部に到達。そこで三角点を確認し、少しの間、周囲を散策をする。

●標高1174mの三角点●

●石積みの祠●


 散策もソコソコに、ここまで何も食わずで来た我ら家族が目指すのは当然山頂のレストランだが、トラブルが発生!。何と手前側のレストランが閉まっていたのだ。
 協議の結果、山頂で何も食えないのなら、以降のルートは諦めてゴンドラに乗って退散ということになったのだが、歩き進む内に奥側のレストランが運良く営業しているのを発見し、安堵する。

●危うく乗りかけた”楽ちん”なゴンドラ●

 そして家族3人で雪崩れ込んでゆく。

●営業中のレストラン●

●バイキング形式でメニューも豊富●

 このレストランでは、バイキングのメニューが豊富なうえに味も良かったので、ここまでやっとの思いで消費したカロリーを補うどころか、それを超えるペースで食いに食ってしまった。


■キタダカ道■

 食事を終えると、レストラン前の木道を降りてゆき、最下部に到達したところからハイキングコースに入り、まずは道標に従って「クロトノハゲ」という、何だか理解のできない名の分岐点を目指す。

●クロトノハゲへの道標●

●序盤はなだらか●

 クロトノハゲまでは上空が開けて明るい雰囲気が漂っていたが、分岐から先は杉木立が茂る、暗ーい雰囲気の峠道になる。この道を「キタガタ道」という。
 前述のクロトノハゲもそうだが、このキタガタ道も「北方」か「北潟」という漢字がありそうなところをワザとカタカナ表記しているのは、何か理由がありそうなのだが、ネット検索ではとうとう解らず仕舞いだった。

 そしてその薄暗い道の途中に鎮座ましますのが「天狗杉(てんぐすぎ)」だ。天狗杉という名は全国各地にあるようだが、その多くが天狗伝説との関連が由来のようで、この杉も背景は同様だ。
 ここの天狗杉を調べてみると樹齢数百年~千年越えまで諸説あるようだ。いずれにしてもこの木の上に天狗が住んでいたという雰囲気が漂っているが、神秘性があるだけにこの周りにしめ縄でもすれば、ご神木にも思えてくる立派な古木だった。

●天狗杉(てんぐすぎ)●

 天狗杉から先もジグザグに山を縫う道をひたすら下り続け、下りルートに入ってから約二時間ほどで駐車場に到着した。

●コース終点の道標●


■登り終えて…■

 事前の予測以上に小女郎谷沿いのコースにはキツイ部分が多く、そこで痛めてしまった足を途中からは、半ば引きずりながら歩いていた。原因は運動不足とそれによるオーバーウェイトだということは自分にもよく理解できている。
 しかし、道中では痛みに耐えながら「こんな所に来るんじゃなかった。」と何度か思ったはずなのに、自宅に戻ると「またどこかに登りたい。」と思っている自分が居る。それは、こんなザマでもボクがハイカーの末席に座っているから来た心理なのだろうか?。
 いずれにせよ家族で登る山は達成感が共有できてとても楽しい。とは言うものの、ボクよりはるかにペースの速い妻と子供の足を引っ張ってしまった事実は「オヤジの面目丸つぶれ」で恥ずかしさの極みだ。この楽しさを続けるために、これまで何度言ったか判らないが、「痩せて鍛えねば…。」と真剣に思う今日この頃なのである。
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ハイキング 樫ヶ峰~社家郷山

2011-04-30 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■甲山の裏■

 マイナーな話で申し訳ないが、我が町兵庫県西宮市にはシンボル的な山があって、その形状からその名を甲山=「かぶとやま」(兜という字の方が合っていると思うが…)という。
 小学校低学年時の遠足には定番コースでもあるので、この山に登った市民も多いと思うが、その裏手にある山々は馴染みが薄く、その後ハイキング等を初めても六甲のメジャーなコースから離れているために訪れる人も少ないようだ。そんな甲山の裏にある山を巡ってきた。


■スタートは甲山近辺から■

 市民に解放されている甲山近辺には公園も多く、駐車スペースには事欠かない。したがって一旦甲山の周囲まで車を走らせ、駐車場を探す。そして甲山の前にある北山貯水池の無料駐車場が空いていたので、そこに車を入れてスタートした。
 
●スタート地点は甲山山頂の隣●

 スタート後は一旦鷲林寺の方向へと向かい、磐滝トンネルを抜けて有馬方面へと向かい幹線道路に沿って北上する。

●目指す山並み●

●付近では乗馬する姿も●

 逆瀬川方面との分岐する道路を抜けてそのまま直進する。

●そのまま直進する●

 やがて社家郷山(しゃけごうさん)キャンプ場に到着する。ここが、コースイン地点になるのだが、コースの入り口は見付け辛いので、迷う前にキャンプ場事務所で問い合わせるとイイだろう。

●社家郷山キャンプ場●

●キャンプ場事務所●

 愛想の良い係員に道を尋ねると、東側のフェンスを超えたところがコースで、3つの分岐の内、真ん中か左を歩くと樫ヶ峰方面へ抜けるという。

●コース分岐点にあるフェンス●

 我々は真ん中のコースを通って更に奥へと進んでいった。ちょうどツツジ我慢界の時期を迎え、コース脇を薄紫に染めている。

●山ツツジの花●

 コースの序盤はキャンプ場に関連した周遊コースになっているので、案内標識には事欠かず、迷うことはない。

●そこかしこにある道案内●

 周遊コースの最奥部にある「樫ヶ峰コース これより先ハイキング道…」という注意書きを超えると、樫ヶ峰~社家郷山方面へのルートに入る。しかし、ここも地図で確認すると周遊できるようになっている。川を越えると分岐があるが、今回は時計回りに周遊するつもりだったので左へと進路をとった。

●この川を越えたら分岐がある●


■キレット・ルート■

 左下に川を見ながら進んで行くと更に分岐があった。地図で確認してみてもコースが読めてこないので迷ったが、ここは判断がつかなかったので、妻に選んでもらうことにした。彼女の選択は表示のある「キレット・ルート」だった。後に調べてみると「キレット」とは登山用語らしく、「稜線の一部が急激に切れ落ちている場所」を指すそうだが、結果的には望んでいたロケーションであったために、ここを選んだのは正解だった。

●ここからはこの標識に従った●

 キレット・ルートはガレていたり植生が変わったりで変化に富んで面白い。そして途中にあった「キレット展望台」からの眺めも素晴らしい。

●キレット展望台への道●

●展望台からの眺め●

●椿もまだ咲いていた●

●イノシシの水浴び場●

●もしかすると山菜で有名な「コシアブラ?」●

 キレット・ルートの突き当たりは三叉路になっているので、右の樫ヶ峰へと向かう。


■山頂付近■

●三叉路(東三ツ辻出合)の道標●

 そして、ガイドブックで見つけて「歩いてみたい」と思っていた「馬の背」へと出る。

●「馬の背」に続く道の先が「樫ヶ峰」●

 そのまま景色を楽しみながら歩いていると、程なく樫ヶ峰の山頂に到着する。

●樫ヶ峰山頂の道標●

 そして、山頂で昼食をとる。

●前回とは違うバージョンの「クリームシチュー・ヌードル」●

 帰り際、馬の背から右下側を見ると、他にも馬の背コースがあるようだが、今回は時間の関係から次回以降のチャレンジに持ち越すことにした。

●右下に見える新たな「馬の背」●


■社家郷山■

 先程通過した東三ツ辻出合を越え、そのまま尾根上のコースを進んで行くと、やがて西三ツ辻出合に出る。どうやらここが社家郷山のようだが、どうもハッキリしない。

●読み取りにくいが、社家郷境界ウンヌンとある●


■下りコース■

 西三ツ辻出合を左に折れ、下って行くとここが林間ルートという、キャンプ場へと向かうコースになっている。

●西三ツ辻出合の道標●

●林間ルートの道標●

 このコースは林間でありながら、尾根伝いのために明るく、楽しいコースだ。

●明るいコース●

 途中、休憩&ビューポイントの東屋があるので、そこで小休止し、その後は程なくキャンプ場に到着した。



■知らない裏山■

 普段何気なく見ている地元の景色であっても、そこに何があるのかは行ってみないことには判らない。実際に社家郷山キャンプ場の存在すら知らなかったし、ましてやその裏山にこんなコースがあるのは想像すら出来なかった。知っているようで知らない地元の山。そんな場所を歩いてみると発見は無数にある。その事を実感した山歩きだった。
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ハイキング 地獄谷巡り

2011-04-16 12:30:00 | アウトドア・スポーツ
■六甲の地獄谷■

 全国各地にある「地獄谷」という地名は温泉が湧き、硫黄臭=硫化水素が漂っているために近寄ると死んでしまうからついた地名だということを何かの本で読んだことがある。
 その地獄谷が六甲山の表に2箇所、裏に1箇所の合計3箇所あるそうだ。もちろん六甲山そのものは温泉地ではないので「硫化水素が漂って…」というワケではない。恐らく谷沿いに岩がゴロゴロと転がる様子がそのように見えるからだろうけど、ガイドブックなどで確認するとそれぞれがその名の通り登りがいのあるコースになっている。
 そんな六甲の裏表にある地獄谷へ、なぜか近頃ハイキングに対して俄然ヤル気を出している妻を伴って2周連続でハイキングに出掛けた。

■芦屋ロックガーデン近くの地獄谷■

 1回目は芦屋にある有名な「ロックガーデン」へ向かう途中にある「地獄谷」へと向かった。とは言っても、このコースは以前に紹介したので写真のみということで…。

                
                     ●阪急六甲駅を降りて芦屋川沿いを進む●

                
                    ●ロックガーデン入り口にある「高座の滝」●

                
                       ●滝の横手にある「○○大明神」●

                
                  ●地獄谷入り口にある土石流センサーのワイヤー●

                
                   ●地獄谷を抜けた先には奇景「万物相」がある●


■裏六甲の地獄谷■

 翌週に裏六甲にある「地獄谷」へと向かった。
 このコースに入るのは、電車からのアプローチでは神戸電鉄の大池駅から上がるのが一般的らしいが、我が家のある西宮市内からだと極端にアクセスが悪いので、登り口近くまで車で向かうことにした。その場合の目印は「神港学園のグランド(野球場)」だ。

                
                      ●神港学園のグランド近くにある道標●

                
               ●巨大な人工物=阪神高速の橋の下を抜けるとコースに入る●

 コースインすると、多少のアップダウンはあるものの、谷筋を左手に見下ろす快適なハイキング道が続く。

                
                      ●コースの序盤は整備されている。●

                
                            ●最初の案内板●

 そのまま進んで行くと、2枚目の案内板がある。そこが分岐点になっていて、右に進めば地獄谷西尾根のコースになり、左に行けば地獄谷コースになる。今回は谷を攻略するので、当然左へと向かう。

                
                           ●分岐点の案内板●

 分岐から先は谷の近くに降りての歩行になるが、前日の午前中まで雨が降っていた影響で水量も多く、谷沿いを流れる水と新緑を迎える寸前の木々の美しさは、いっそう映えて見える。

                
                             ●無名の小滝●

 時折谷を飛び石伝いに渡るシーンもあって少しのスリルを味わうが、それも楽しい。
 そして程なく大堰堤が目に入るが、その直前に「滑滝」(なめりたき?なめたき?すべりたき?)という滝に出逢う。

                
                               ●滑滝●

 「後ろの堰堤が無ければ絶景かもな~。」と思いつつ、滝をまたいで左手にある迂回路を見付けて堰堤の後ろに回り込む。

                
                               ●迂回路●

 しかし、滝の裏に回ってビックリ、堰堤裏は増水しすぎて湖状になっていて道が消えていた。

                
                   ●本来なら、この階段の先にコースがあるようだ●

 仕方がないので、一旦先程の案内板のところまで戻って、西尾根のコースへと大迂回することにした。

                
                          ●地獄谷西尾根の道標●

 このコースが結構キツく、情けないがウエイトの軽い妻との差が開いていく。そしてアップダウンを繰り返しながら徐々にピークへと上り詰めて行く。

                
                         ●結構ハードなところもある●

 一つ目のピークが「水晶山」、続いてダイヤモンド・ポイントという、見晴らしの良い台地を目指す。

                
                            ●水晶山の標識●

                
                           ●ダイヤモンド・ポイント●

 本来は地獄谷を上り詰め、一旦ダイヤモンド・ポイントへ出てからシュライン・ロードというハイキング道を降りて行く予定だったのだが、予想外の大迂回をしたので、もう一度地獄谷を降りて、登って来られなかった部分を踏破することにした。目指すは「大滝」という名の滝だ。

                
                          ●地獄谷へ降りる分岐点●

                
                          ●再び谷沿いの快適コース●

 しばらくコースを降りて行くと、大きな滝が現れた。事前の調査では「大滝」と言っても落差が8mほどと記してあったので、「これかも?」と思ったが、地図上の位置よりもやや上流に位置している。念のためにもう少し下ったみたが、新たな滝は現れなかったので、ここが大滝だろうとして、昼食タイムとした。
 後で調べてみると、この滝は大滝ではなく、それよりも規模が大きいものの、無名の滝だそうだ。

     
                     ●大滝だと思い込んだ別の「無名滝」●

                
                 ●新発売の「ビーフシチュー・ヌードル」これがウマい!●

 昼食後は谷沿いを戻り、シュライン・ロードへと向かう。

                
                         ●シュライン・ロードの道標●

 シュライン・ロードは一般に知られる快適なハイキング道なので、行き交う人も多く、道沿いに何カ所もある祠にははお地蔵さんが祀られている。
 適当に流す感じで降りて行くと程なく終点にたどり着いた。

                
                         ●シュライン・ロードの終点●


■残りの地獄谷は…■

 六甲に残る地獄谷は後1コース。その名は「大月地獄谷」と言うそうで、それは神戸市東灘区・渦が森の山中にあるということだ。しかし、六甲の地獄中で最もハードであり、垂直に近い斜面をロープを使って登る箇所もあって太っちょオヤジと握力のない妻では攻略は難しそうだ。
 だから「もう少し経験を積んでから…(いつのことやら)」ということにしよう。


 ハイキング道の中でも谷沿いのコースは変化があってお薦めのコースだ。惜しむらくはその流れに「魚の1匹でも見えれば…。」と思うのだが、それは難しそうだ。その現実は一見自然の中にあるように見える六甲山であっても、実は人間が入り込んで、手を加えた後の自然であることの証拠だ。その意味では残念な部分ではあるが、そんなことを考えられるのは自分が山に居るからこそだ。山の中を始め、自然の中に入ってゆくことは普段では気付きにくい自然と人間の関係を知る良い機会になるので、一般に言われる健康作り等の他に、その意味でもお薦めできる。
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やぶはら高原スキー場

2011-01-15 12:30:54 | アウトドア・スポーツ
■約20年ぶりのスキー場■

 前週に引き続き、連休最終日の1月10日にスキー場へと向かった。今回は長野県南部の木曽地方にある「やぶはら高原スキー場」へ友人家族を伴っての訪問だ。
 このスキー場は、ボクが若かりし20代中盤の頃によく通い、当時はホームゲレンデに近かった存在であったが、月日は流れて約20年もの間「ご無沙汰」していた。
 このスキー場はトップ部の標高が1689m、ボトム部の標高が1100mの中規模ゲレンデであり、コース長もほどほどで滑り応えがあるにもかかわらずスキー・ブームだった当時でも空いた感があり、穴場的存在だったが、今はどうなっているのだろうか…。

                    
                       ●ご覧の通り、コース・バリエーションは結構ある●

                    
                            ●大人のリフト券は¥4200也●


 穴場になるのは理由があった。関西や名古屋方面からアプローチするにも、当時は最寄りであった中津川インターを降りてから国道19号を1時間半近く走らなくてはならなかったのだ。その方面から向かう場合、当然ここより近距離にも中規模スキー場が何カ所もあるし、塩尻インターで降りれば比較的近い距離にある関東方面側からのアプローチであっても同様に、中規模スキー場は何カ所もある。したがって大都市圏からの「日帰り」スキー場では最遠に近い存在であったからだと思われる。
 しかし、現在では伊那市と木祖村とを結ぶ「権兵衛トンネル」が開通し、伊那インターから30分程度で到着できるようになり、便利さは増している。そのうえ、当時は無かったデダッチャブル式のクアッドが2本も架けられてゲレンデ内の高速化も図られているので、魅力は更に上がっているのだ。


■各ゲレンデ&コースの様子■

 このスキー場のゲレンデ構成は、最下部の超緩斜から上級者向けの非圧雪&コブ斜面まで一通り揃っているから、自分のレベルに合わせてセレクトできるし、斜面の角度も上部に向かうほど徐々に急になるので、段階的にステップアップが可能だ。したがってファミリーでの訪問時にも安心で最適なスキー場の一つだと思う。更には日本海沿岸で吹雪いている状況であっても内陸部にある分だけ晴天率が高い方であるし、気温が低目に推移するのでコンディションの良い日が多いのも嬉しい限りだ。

                    
                         ●ショートターン向きの整地されたバーン●

                    
                       ●高速の大回りターンが面白い、幅広なバーン●

                    
                            ●上級者向けの急なコブ斜面●

 また、晴れた日であれば山頂からの眺望が素晴らしい。すぐ近くにある御岳(おんたけ)は勿論のこと、遠く穂高連峰までが見渡せるのだ。

                    
                                 ●雄大な御岳●

                    
                             ●中央部は穂高方面の山々●
                    
                     ●御岳信仰のある当地ならではの、御嶽大社の鳥居●


■魅力あるスキー場の一つだが…■

 以前に比べてアプローチが楽になり、施設も小綺麗になったうえに輸送力までもが上がっているにもかかわらず、訪れる客は減り続けているようだ。その結果、ご多分に漏れず、このスキー場でも経営が厳しい様子がありありと現れている。それは廃業している食堂が垣間見えることと、数年前には上部にあったハズのパノラマコース横に沿うリフトの座席が撤去され、この先動くことは無さそうな気配であったことだ。特にリフト廃止の影響は大きい。このおかげで最上部に向かうのは大きく迂回し、そう早くはないペア・リフトを3本乗り継がなくてはならないのだ。コレは不便であり、スキー場全体の流れが寸断されて繋がり感が希薄になっているのだ。
 しかし、暗いニュースばかりではない。日帰り圏内のスキー場は、ことのほかマナーに関するトラブルが多いと聞くが、このスキー場内ではその一端も垣間見られず、混雑度を含めて多くの部分で快適であった。これは、この日に限ったことかも知れないが、高く評価出来る点だった。更にはゲレンデ内の人口密度が低いので、少々スピードを上げても危険が少ないのがボク的には有り難いことだった。特に午後3時以降は何故か帰る客が多く、ゲレンデはガラガラ状態になり、最終的には我々グループの貸し切り状態になるほどであった。
 また、この日は気温が終日氷点下だったために雪質は最高に近いコンディションだったが、低温傾向が続く今シーズンは、このコンディションが長い間維持されるであろう。

 3連休中でも混雑せず、楽しく快適なスキー場が、関西からは4時間強、名古屋からは2時間強、東京からは3時間弱の距離にあるのだ。高速の休日割引制度を利用すれば財布の負担も少なくて済むだろうから、休日、近場のスキー場で起こっているという混雑に嫌気がさしている人達には、一足伸ばせばこんなスキー場があることをお知らせしておきたい。当然スノーボードも全面滑走OKなのだ。

「早く行って、もう少し盛り上げてあげないと、無くなっちゃうかも知れないヨ!。」
 
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長野で過ごす正月

2011-01-08 12:30:35 | アウトドア・スポーツ
■毎年恒例の旅行■

 昨年は事情があって行けなかった毎年恒例の、長野県への正月旅行。今年は予定通りに1月1日自宅のある兵庫県西宮市を出発し、コテージで4日間を過ごした。

 いつものコテージで、おせちのお重を開けて正月を祝う。

                 
                      ●到着後は暖炉に火を入れて「暖をとる」●

                 
                       ●豪華!「本からすみ入り」のおせち●

 今回は「どうしてもスキーはやらない」と言う息子と、ゆっくりと正月を過ごしたいと言う妻の希望により、長野まで出てきたものの、ボクがスキー場に行ける日は、たった1日しかない。それも単独行動だ。


■志賀高原■

 1月1日~2日は長野市内でゆっくり遊んだが、3日は待望のスキーDAY。自宅で行き先を練っていた段階では「たまには他方面のスキー場に行こうかな?」とも思っていたが、たった1日しか無いともなれば、やはり雪質が最高レベルである志賀高原へ行かない手はない。ただし、「そのままいつものところで…」と一ノ瀬などの中央部に向かうのはワンパターン過ぎるので、約20年ぶりに横手山~熊ノ湯方面に向かうことにした。

 横手山一体は、人気の中央部とはスキーを履いたままで移動できるように連結されていないので、ひっそりとした雰囲気が特徴だ。昔はそれを見越して他のスキー場が混雑した際にはコチラに回り込んだりしたものだが、当日(1月3日)は、昨今のスキー人口の減少の煽りで、朝9時に到着してもリフト前の駐車場にまだ空きが充分にあるという状況だった。


                 
                      ●リフトも待ち時間無しのガラガラ状態●


■横手山■

 「アホと煙は高いところへ上りたがる」と言うが、当然ながらアホなボクは一気に横手山の山頂を目指すことにした。


                 
                         ●リフト進行方向の正面が山頂●

 山頂には展望台があり、そこからの眺望は素晴らしい。本当に来て良かったと思う瞬間だった。

  
                     ●横手山、山頂=標高約2300mからの展望●

 景色を楽しめたのは良かったが、リフトの遅さには時代の流れを感じざるを得なかった。何しろゲレンデに入り、リフト券を買って山頂に着いた頃には約40分も経過していたのだ。それもそのハズで、このゲレンデにはトリプル・リフトが1本あるものの、今日レベルでは「高速」と呼べる早さではないような気がするし、他は旧式のペアリフトばかりなのだ。だから近頃のデダッチャブル式クアッド・リフトやゴンドラに乗り慣れた身にとっては少々ツラいものがあるが、それでも雪質の良い志賀高原の中でも一番標高の高い部分であるが故に、雪質への期待は更に期待出来るので、文句はつけられないハズだったのだが…。

                 
                    ●山頂付近のゲレンデ・コンディションは最高!●

 しかし、裏側にある笠岳を含めて、滑り応えのある斜面は極僅かで、ほとんどが緩斜面という構成だった。以前はそんな印象がなかったのだが、コレは単にボクの思い違いであったようだ。そこで、当初昼食時に訪問を予定していたパン屋さんにも立ち寄らずに、次なるゲレンデを目指して移動を開始することにした。

                 
                   ●日本最高点にあると言われているパン屋さん●
                 
                ●ボクにとって楽しかったのは、非圧雪のゲレンデのみだった●


■いつもの焼額山へ■

 移動途中に左手に見える熊ノ湯に立ち寄ろうかとも思ったが、ゲレンデ・マップを見ると、クアッド・リフトは一本のみの構成だったので、先程と同じ結果になることを恐れていつもの志賀高原中央部へと向かう。

                 
                ●付近の道路はご覧の通り、圧雪路と氷結路が混在している●

                 
                        ●午前11時頃でも気温は-10℃●

 途中で、発哺(ほっぽ)や高天ヶ原(たかまがはら)、そして一ノ瀬と駐車場の空きを確認しながら進んでいったが、結局一番駐車スペースの大きい焼額(やけびたい)の駐車場に入り、早速第2ゴンドラに乗り込んだ。そして一気に焼額山の山頂へと向かい、標高2000m地点に降り立った。

                 
                            ●焼額山の山頂●


■ゲレンデをはしごする■

 ここからは、焼額山~一ノ瀬ダイヤモンド~一ノ瀬~寺子屋~東館山~ブナ平~高天ヶ原と、「はしご」しながら滑りまくる。

                 
                       ●ゲレンデの混雑箇所はほとんど無い●

 そして再び焼額山に戻り、終業時間まで第1、第2を合わせて合計4回連続でゴンドラに乗り込んだ。

                 
                      ●ご覧の通り、ゴンドラ乗り場もガラ空き●

 今回は一人だったので、いつもの「女房&子連れ」では、ほとんど入らないようなハードなコースも堪能できたのだが、印象に残ったのは、東館山と焼額山にある、長野オリンピックで使用されたコースだった。特に焼額山のオリンピック・コースはボクにとっては初めてのコース・インであった。
 ワザワザ立て札で初心者に迂回を促しているから「どんなにハードなのだろう?」と思っていたが、みんなが立て札を見て避けるのか、実際に突入してみれば斜面の角度こそ急であるが、ゲレンデ内にはボクだけの貸し切り状態であり、コブも浅くて非常に滑り易いコンディションであった。

                 
                ●「上級者以外は迂回を」とあれば、逆に突入してみたくなる●

                 
                     ●コース上には浅いコブがある程度だった●


■訪れる人は更に減って…■

 今回はたった1日のスキーだったが、1昨年以前に比べて、スキーヤー&ボーダーの数が更に減っている印象を受けた。
 ここ志賀高原は標高が高い故に、他のスキー場では積雪量に不安のある年末年始であっても確実に積雪量が確保できているので、その意味では「堅い」スキー場なのだが、そんな志賀高原でも訪れる人が減っているのが事実なら、事態は深刻だ。その影響なのか、実際に最初に訪れた横手山には数年前まで前山ゲレンデがあったハズなのだが、今回の訪問時には無くなっていたのだ。
 コレは「経営難の表れではないのだろうか?」とつい心配してしまう。勿論、バブル時代に代表されるスキー場の乱開発には眉をひそめていたが、低迷する景気背景と共にスキー&スノーボード人口が減る一方で伝統あるスキー場の閉鎖も相次いでいることには、ボク自身も焦りに似た気分を味わっている。何もコレは単にボクがスキーを続けたいということだけではなくて、スキー&スノーボード人口の減少は、フツーに暮らす人々にとってソレを通じて感じる自然との一体感と、その背景にある環境と人間との関係を感じる機会をドンドン減らすことを意味していると思うからだ。
 日頃から自然に触れている人であれば、環境について考える際には、目や耳から入る情報だけでなく、体全体で実体験することが重要なのは理解できているハズだ。そんな人達が減る一方であれば、環境問題は「机上の論理」にもなりかねない。実際に近頃の環境問題はマスコミ等の情報に振り回されているような気がしてならないのだ。そこのところが心配なのだが…。
 と、ついつい深読みしてしまった長野訪問に続くスキーであった。
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親子でハイキング

2010-12-11 12:30:07 | アウトドア・スポーツ
■紅葉谷へ■

 昨年の同時期に訪れた裏六甲にある「紅葉谷」へ、家族揃って出掛けることになった。
 紅葉谷とは、有馬温泉にある、ロープウェイの山麓駅近くから六甲山頂へ向かって沢沿いを登るハイキングコースだ。

                 
                           ●麓は紅葉の最中だった●

 寄り道をしなければ、六甲山頂付近へは2時間ほどで着いてしまうが、どうしても見所である滝への道へ行きたくなるので、それを加えると、3時間近くになってしまう。勿論、我ら家族は滝も見るコースをたどることにした。

                 
                       ●コース途中からは冬枯れの様相に近い●


■年齢差を感じる瞬間■

 親の感覚としては、ついこの間までは肩車をして歩いていたような感覚でいたのだが、息子も早、中学生になっている。息子が少し頼もしくなったのか、それともコチラが衰えただけなのかは解らないが、毎日の通学路で鍛えられた足は、もはや親のレベルを追い越して息を切らすボクを尻目にスタスタと歩いている。そしてボクとは違って細めの妻も足の負担が軽いのか、息子と共にボクとの差を広げながら歩いてゆく。
 「待ってくれ」とは意地でも言いたくはないので、コチラも頑張るしかない。そうこうしている間に、百間滝(ひゃっけんたき)と似位滝(にいのたき)への降り口の分岐を左折して降りて行く。


■水量が少なかったが…■

 滝への道でも特に面白いスポットは百間、似位の両滝自体もさることながら、百間滝の落ち込み口=正にここから滝が始まる位置の真上に立てることだ。それを是非女房子供に見せてやろうと意気込んでいたのだが、今年は水が少なくて期待はずれに終わってしまう。

                          
                     ●昨年は、これだけの水量があったのだが…●

 しかし、「裏六甲にこんなモノがあったのか」と、滝本体には感動してもらえたようだ。


                                ●百間滝●

  
                                ●似位滝●

■ロープウェイ乗り場へ■

 滝に降りたコースを逆に上り、本線へ戻ると、再び紅葉谷を歩き始める。このコースは最期の区間が一番急なので、疲れがピークに達するが、軽量組の二人はスイスイと昇って行く。対する重量級のボクはへばり気味になる。

                 
                             ●笑顔が出ない…●

 ジグザグのスイッチバック調に登る区間を過ぎればそこがコースの終点になる。そこから先は車道を歩いてロープウェイ乗り場へと向かう。何しろ出発が2時過ぎだったので、このままハイキングコースを引き返すと途中で暗闇に迷い込んでしまう恐れがあるから、帰りはロープウェイに乗って、上空から夕日と紅葉を同時に楽しむ算段だったのだが…。

                 
                            ●ロープウエィ乗り場●

 残り少なくなった紅葉と山頂観光をする人で乗り場はごった返し、40分待ちの状況だった。そして、やっとの思いで乗り込んだ頃にはあたりは真っ暗で何も見えず、高い料金に見合うだけの「観光」は出来ずに麓まで降りるハメになった。

                          
                               ●乗り場の様子●


■老後の楽しみ■

 今回は突然の空き時間を使った企画で、親子でのハイキングを試みたのだが、思いのほか喜んでいたのは妻であった。昨今は中高年の間でハイキングが流行っているというが、何年か後、あるいは来年あたりには夫婦でハイキングを楽しむようになっているのだろうか?。そんなことを思いつくあたりは、何だかフツーのオジサンになってしまった感があるが、「コレはコレで喜ぶべきことなのだ」と、解釈しておこう。
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