中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

'24 玄達瀬釣行 -1.0回目

2024-06-29 12:30:00 | 船釣り・釣行記

 今回の記事ネタは玄達釣行なのだが、遊漁船ではなく釣友のプレジャーボートでの釣行なので、番外編。よってレポート内容もサラッと触れるだけにする。

 

■釣友のボートに乗って■

 昨年のように「白石グリが釣れ過ぎると、玄達瀬のヒラマサが減るのでは?。」と、心配していた中、釣友が玄達瀬での釣りに対する許可証を取ったのをうけて、同船して現地へ向かう事となった。

 白石グリは開幕から4月一杯は急潮流に悩まされたが、玄達瀬では解禁以来、逆に緩潮流&アンカー潮傾向で、各船長も苦労しながら案内しているようだ。

●当日も玄達瀬らしからぬ潮速●

 だが、玄達瀬は魚のストック量が豊富であり、他所とは底ヂカラが違うので、一部の船ではメーターオーバーのヒラマサをひねり出し、数の方もそこそこ揃えている。

 我々のヒラマサ釣果だが、大は出ず、3本止まりだった。しかし他魚種も含めてアタリを捉え続ける事が出来てシアワセな一日だった。

●80cmほど●

 そして気づけば多数のブリやマダイをリリースしつつも158L+65Lのクーラーが満タンになっていた。

●当日のキープ分●

 

■16プレイズ3000改の実釣テスト■

 先週で紹介した16プレイズ3000改だが、当日は中マサと、マダイ、イサギが中心だった事もあって、いつものヘビー・タックルの出番ではないと判断したので、途中から玄達瀬の魚を相手に実釣テストを行った。

●プレイズ3000改●

 卓上テストの結果通り、フリー回転性能は全く問題なく、隣で釣友が使用しているシーボーグ500MJ-ATの回り具合と見比べても、同等にラインが放出されていた。しかも釣果差は無く、釣れるペースも変わりが無かった。

 途中でイサギのみの、近距離での入れ食いが発生した。風向きが悪く、アンカーロープからの距離を取るため、その間は手持でタックルを保持していたが、軽量であるが故の取り回しの良さは近年に味わった事のないレベルだった。

 そして、肝心のドラク性能だが、ヒラマサは80cm止まりだったものの、ブリ族や最終局面で登場して一時は勘違いさせられた珍客=「コブの一伸し」と異名を持つ、メータークラスの、カンダイのファーストランに対して、途中で「ドラグを緩めたり締めたり」の調整を行っても、出っ放しになったり、引っ掛かったりする事無く、釣人の意図に対してリニアに可変する、「シマノ・ドラグ・フィーリング」を味わう事ができた。

●意のままに操れる!●

●結果は「グウェッ!」●

 「メーカーさんが、こんな仕様で出してくれたらなぁ。」と、つくづく思いつつも、テストの結果は余裕の合格で、これからの主役になってくれる事が確認できた次第だ。(くれぐれも言うが、改造は自己責任で。)

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’24年版 電動リール漂流記

2024-06-22 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他

 今回は道具ネタ。ダイワの最新ラインナップなら大丈夫だろうと思い、以前に、このブログで紹介した13ビーストマスター3000改は手放していた。しかし、シーボーグ500MJ-ATの大事なところでの巻切れに業を煮やして、久しぶりに「電動リール漂流記」が始まった。

 

■15フォースマスター■

 シマノ製電動リールの良さはドラグフィーリングの良さであり、完全フカセ釣りに電動リールを導入して以降、12フォースマスター3000MKまでは代々をメイン機として使用してきた。

 だが、15フォースマスター3000を入手した際には評価が激変した。あまりのフリー回転の悪さに「こりゃダメだ。」とすぐに手放し、それ以降はダイワの製品を使うようになって現在に至っている。

 しかし、近頃はダイワ製品のドラグ特性他がボクのスタイルに合わないせいか、トラブルが多発していたので、またもやシマノ製電動リールの導入に食指が動きだした。幸い以前にベアリング・チューンは経験済みだし、今回も「それを施せば何とかなるだろう。」との思いがあった。

 そんなタイミングで15フォースマスター3000の中古品を手に入れる事ができたため、早速、分解掃除&ベアリング調整を行おうとして右サイドパネルを開けてみると、「ビックリ仰天」だったのだ。

 何とこのモデルは向かって左サイドの、シマノ特有の大径ベアリングは入っているものの、右サイドに有るハズのベアリングがレベルワインドを駆動するプラスチック・ギヤ盤の内側に入っていたのだ。

 つまりはモデルチェンジごとにパワーアップするモーターに対応すべく、電動巻き上げ時のスムースさを優先するあまり、フリー回転時への配慮は無くなって、クラッチを切ると、右サイドはベアリングを介さずにプラスチックのパーツ同士が直接擦れ合う構造になっているという事だ。これではスムースなフリー回転は全く期待出来ない。

 メーカーホームページ上の展開図ではそんな仕様にはなっていなかったので、この件をシマノのお客様相談窓口で問い合わせると、「展開図と実際は違う場合がある。」と言いつつ、ボクの見解は肯定されたので、間違いのない事実だ。

 ついでに「これ以降に発売されたフォースやビーストの3000番は同じ構造なのか?」という質問をしたのだが、「それには答えられない。」との事だった。だが、個人でリールのメンテナンスを請け負う個人業者さんのホームページで、ピンク色のフォースマスター3000(限定仕様)や、17フォースマスター3000XPの分解画像を確認したところ、従来通りのプラスチック・ギア盤の外側にベアリングが装着されていた事から、右サイドのベアリング位置の変更は15フォースマスター3000の、初期モデルのみの仕様なのかも知れない。

 

■16プレイズ3000■

 「やはりシマノ機の導入は絶版モデル以外は無理なのか?」と思っていたのだが、ふとメーカーのホームページ内の現行16プレイズ3000に目が行った。よくよく見ると、外観や仕様が12フォースマスター3000MKとそっくりなのだ。そしてYoutube内での動画でベアリング位置が確認できたので「これだったらイケるだろう。」と思い、これまた良いタイミングで2万円台中盤という、適価の中古品を手にするに至った。

●16プレイズ3000●

 16プレイズ3000は、22フォースマスター3000の下位クラス扱いだ。従ってコストダウンの影響で金属パーツが減って、代わりにエンジニア・プラスチック化されている事と、ベアリング数が減っている。

 とは言うものの、完全フカセでは最重要の、スプール支持部とレバルワインド駆動系の支持部には、ちゃんと両サイドにベアリングが入っているから合格だ。

●レベルワインド駆動部のベアリング●

 最新のHAGANEボディと比較すると、エンジニア・プラスチック・ボディの剛性は落ちるだろうが、昔から採用されてきた素材であるから、完全フカセ・ユースでは全く問題は起きないだろう。逆にその恩恵で重量が685gと軽量で、最新モデルよりも110gも軽いし、シーボーグ500MJ-AT~600MJとの差は300g前後となり、更に広がる。

 肝心要のドラグ性能だが、これも手抜きは無くてカーボン・ドラグワッシャーが5枚と、シマノ製品はドラグケースギヤの裏にもカーボン・ドラクワッシャーが1枚入るので、5+1の組合せになっている。

●プレイズ3000のドラグ構成●

 最大値は15kgで、完全フカセでのハリスの使用範囲内では十分であり、発売当時「MUTEKIドラグ」と称していた12フォースマスター3000MKや13ビーストマスター3000と構成が同じだ。カーボン・ドラグワッシャー自体も同じ単価(¥605)の物が採用されているから、特に謳ってはいないが、全く同じ物だと思われる。このドラグ組はボク自身が実釣で何度も体験済みであり、高評価をしているドラグなので安心して使用出来るだろう。

 また、モーターも3000MKと同じ、旧型のMUTEKIモーターが採用され、それによる最高速も分速190mなので、まずまずの数値が出ている。

 よくよく考えてみると、6~7号ライン+8~10号ハリス程度の使用前提であれば、トータルスペックは、ほぼド真ん中なのかも知れず、オーバースペックで巻き切ってしまうよりは賢明な選択なのかも知れない。

 

■分解方法■

 分解方法はこのブログでは役不足なので、実際にやってみたい人は、Youtube内のDDM修理工房の

https://www.youtube.com/watch?v=GYoI0F8AQO8

https://www.youtube.com/watch?v=-MfkN4SNQ68

及び、メーカーの展開図&パーツリスト

https://www.shimanofishingservice.jp/parts_price.php?scode=036209

を確認して欲しい。

 

■ベアリング・チューン■

 実際に分解を進めてゆくと、心配だった右サイドのベアリングはプラスチック・ギア盤の外に装着されていて、一安心。

●指しているのが、右サイドのベアリング●

 この構造は、以前にこのブログで紹介した13ビーストマスターと同じなので、フリー回転性能を高める事が可能だ。

 そして、左サイドの大径ベアリングをチェック。

ドライバーの先で回してみる

 回してみると、高粘度気味のグリス?が封入されていたので、まずはこれのグリス抜きを施す。

 洗浄にはパーツクリーナーを使用するが、リール修理全般に「プラスチックやゴムにも使用可」なタイプを選ばないとダメだ。

●AZのゴム・プラスチック対応パーツクリーナー●

 外してパーツクリーナーに漬け込む方法ではなく、面倒なので直接吹付けたが、モーター軸にもローラークラッチが入っているので、噴射し過ぎるとそれに塗布されたグリスまで落としてしまうから、注意が必要だ。

 吹付け後は乾くまで放置する。

 乾いた後はオイルを注入するが、サラサラ過ぎるオイルは超回転が望めるものの耐久性が無く、耐久性があるオイルは粘度が高くて抵抗が掛かるジレンマがあるので、「どこで折り合いをつけるか」だが、「高浸透」「水置換」「高潤滑」に加えて「ある程度の耐久(持続)性」を求めてボクが選んだのが、ワコーズのメンテルーブとAZのCKM-001であり、ベアリングへの注入全般で愛用している。

●ワコーズのメンテルーブ●

●AZのCKM-001●

 

●今回はメンテルーブを注入●

 注入は大径ベアリングの2~3箇所に短くシュッと吹き付け、ベアリングのシールド脇から染み込んでゆくのを確認し、指で回して回り具合と音でオイルの入り具合を確かめる。

 逆の右サイドのベアリングは簡単に外れるので、ビニール袋に入れてパーツクリーナーを吹きかけてグリスを除去し、乾くのを待ってから組戻して大径ベアリングと同じ要領でオイルを吹き入れる。

●右サイドのベアリング●

 続いてレベルワインド部に厚く塗られたグリスをパーツクリーナーで洗浄し、乾かしてからオイルを注入。

 

●レベルワインド部●

 レベルワインド部周辺は、サラサラのオイルの方がより動きが良くなるし、使用中も外側からオイルの注入が可能なので、純正のオイルを使用している。

 

■ローラークラッチ■

 プレイズ3000はコストカットのため、ハンドル軸周りにベアリングは導入せず、プラスチック・ブッシュが採用されている。

●プラスチック・ブッシュ●

 電動リールなので、最終局面で初めてハンドルを回すだけだから、必要ないと判断した場合は、このまま純正状態で組戻すことになるが、ノーマルだとやや重い手巻時のフィーリングを改善したければ、プラスチック・ブッシュに代わって上位モデルに採用されているローラークラッチに換装する手がある。

●15フォースM用・部品No,0140●

●左=ローラー・クラッチ、右=プラスチック・ブッシュ●

●ピッタリ入る●

 ローラー・クラッチはワンウェイ・クラッチとも言い、文字通り一方向にしか回らず、方向性ががあるので、正転方向に回せるよう、向きを間違えずに装着する事。そしてクラッチの内部に入るチューブも外径が違うので交換の必要がある。

●15フォースM用・部品No,0140●

 このチューブとローラー・クラッチに純正グリスを塗ってからハンドル軸に通し、突起部をドラグ押さえ板の溝に入れて固定する。

●インナーチューブの突起●

 しかし、元から入っていたチューブとは全長が1mm程度違うので、そのまま組み戻すとドラグが緩まなくなる。

●左が純正のチューブと1mm厚ワッシャー●

 対処するには1mm削るか、サラバネ(パーツNo,0020)左のドラグ座金(パーツNo,0021)を本来の厚さ1mmから薄い物に変更するかだが、AMAZONで購入した外径15mm、内径8.5mm、厚さ0.5mmの座金(ワッシャー)に変更してみると、ウマく収まった。

 最後に、以前にシーボーグで使用していた社外品のボールベアリング入りハンドルノブが余っていたので、それに換装して出来上がり。

●自分仕様のプレイズ3000改●

 因みに今回の16プレイズ3000と以前に紹介した13ビーストマスター3000以外に、12フォースマスター3000MKも、ほぼ同じ内部構造なので、同じ方法でフカセ・チューンが可能だ。13プレイズ3000も同様なのだが、モーターとドラグの能力が落ちるので、無理に求める必要はないと思う。

 残念な事に16プレイズ3000以外は販売終了品であるため現在は中古購入しか選択肢が無く、しかもメーカー修理までもが終了になっている。だが、ICモジュール等の専用パーツ以外であれば現行モデルから流用可能なパーツも多いので、整備法を覚えれば自分だけのフカセ仕様に改良して楽しむ事が出来るだろう。また、少し内部構造は違うが、右サイドのベアリング位置が同じであれば現行品であっても同様にチューン出来るハズだ。

 但し、ベアリングのグリス?を抜いて粘度の低いオイルを入れるという事は、油膜の持続性に問題があるため、メンテのサイクルが短くなるのは当然だ。これが面倒だと思う人はベアリングの焼付き等、故障発生の原因になるので、ヤメにしておいた方が良い話だという事を理解して欲しい。

 

■仕上がりは上々■

 組戻し後は最終チェック。指で弾いてもビュンビュン回るのでフリー回転は合格。ラインを巻いた後に、試しに600MJとライン同士を繋いで綱引きをしてみた。

●勝敗は?●

 何と、新品の実売価格+追加パーツ代を含めても半額以下の16プレイズ3000改が先に回り出すという結果になった。

 後は実戦投入でのドラグ・チェック等を待つのみだが、生憎フィールドが玄達瀬に変わる時期であり、イレギュラーな釣行がない限り実戦投入は見送り状態になる。改良の合否はまだ先になるが、追ってお伝えしたいと思う。

 いつもながらだが、今回の電動リールの他、ロッドを含めてメーカー側の開発者やテストする立場の人に完全フカセへの深い理解がないのか、我々素人側がこんな工夫をしなくてはならない現実には、残念な思いで一杯になる…。

 最後に、こんな話題のお決まり文句で申し訳ないが、道具の改造や調整をメーカー側以外の人間が行う事は、保証を受けられなくなる事にも繋がるので、今回の記事を参考に実践する場合は、あくまでも自己責任で行う事!。

 結果、起こったトラブルについては当方の責任ではありませんので、その点はご理解を。

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'24 春の経ヶ岬 8回目(ラスト釣行)

2024-06-15 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■春期(?)ラスト釣行■

 4月にスタートして依頼、積み重ねてきた白石グリへの釣行だが、6月16日から解禁される玄達瀬釣行が始まるので、一応のラスト釣行になった。

 今回お世話になったのは西舞鶴の倉丸さん。気さくで気遣いのある、ボクが信頼する船長さんの一人で、自身の白石グリでの、ヒラマサの最長寸である119cmや数釣り記録も、この船長さんの下でゲットしているから、実力は証明されている。

 前回釣行時から当日にかけてもヒラマサの釣果は安定していただけに、この日も期待に胸を膨らませて現地へと向かった。

 「が、しかし」である。現着するとほとんど潮が動いていないのであった。4月はあれだけブッ飛び続きで悩まされたのがウソのような遅さであり、50mあたり7分30秒という有り様だった。

●仕掛が落ちないので、計測不能!●

 しかも、方向が悪過ぎた。風が北方向から吹いており、それに押された上潮は一旦南に向かうが、底流に乗ると北北西に流れてゆく。かろうじてアンカー潮にはならないが、かなり釣り辛く、実績も乏しい状況だった。

 結果はその通りの展開で、ポツンポツンと掛かるのはイサギのみ。この展開に痺れを切らして移動を敢行。向かった先では「ドラマが…!」と、言いたいところだったが…。

●この後に…●

 やり取りではミスはしていないハズだったが、巻き取ったつもりであっても実際の糸フケは多く、やり取りをする前に走られていたのか根ズレを起こしており、ハリスが飛んでしまった。そう大きくはなかったが、おそらく相手はヒラマサだったと思うので、有終の美を飾ることは出来なかった。

 結果、この日は18回アタリを取って魚は17匹。だが、「クーラーの中の17匹より、獲れなかった1本が欲しかった。」というのホンネだ。

 それでも条件の悪い中、コンスタントにアタリを出してくれた白石グリの魚たちと案内してくれた船長には「感謝!感謝!」の一日だった。

●お土産にはなったが…●

 

■振り返れば■

 今期は、4月中のブッ飛び潮続きで、マトモな釣果を得られずじまいで、鬱々とした日々が続いたが、5月にはいくらかは挽回出来て獲得数は7本、内メーターオーバーは2本という結果だった。

 興味深いのはヒラマサのアタリを得るために探った層の違いだ。これを仕掛のセッティング別に分けると、「発泡ウキ7番装着=3、サルカン一個だけ=8、Bオモリ装着=1、4Bオモリ装着=2」という結果だった。

 サルカン一個のみのセッティングの釣果が一番多いが、もちろん、その日の状況で張りや巻き戻しでタナを変化させているので、全く同じ方法では流していない。すなわち上記の結果のバラツキは「同じ釣り方では通用しない」という事の証ではないだろうか?。このブログで過去に何度か記したが、磯グレのフカセ釣りでは「同じ流しを3度繰り返すのはダメ。」と言われている。待ち伏せして釣るスタイルもあるにはあるが、積極果敢に攻めた方が結果が良くなるというのが磯の上物釣り出身のボクのスタイルだ。これが皆さんに参考になれば幸いだ。

 という事で、一旦のけじめを付けて、今月中旬からは玄達瀬に向かう。もちろん「目指せ130cmオーバー!」のスローガンの下、果敢にアタックするつもりだ。はたしてその結果は…。

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'24 春の経ヶ岬 7回目

2024-06-08 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■引き続いて■

 前週に引き続いて日本海41さんに乗船し、一路白石グリに向かった。

 ゴールデンウィーク前は激流の日々が続いたが、それ以降は緩む日が増えて、ちゃんと釣りが成立する日が増えている。それにつれて釣果も上向きになっているのは嬉しい限りだ。

 そして当日も完全フカセ釣りにはベストの潮流が差していた。

●100mあたり5分20秒●

 

■様子が違う■

 とりあえずは前週にアタリの多かったBB入サルカン0サイズ1個のみを装着して。送り出し25mを取り、船長に確認したカケアガリまでの距離=70mで30秒の停止を入れた後、120mで巻き戻しをするが、同じパターンの2投目に125mあたりでラインが走って、中型のマダイが掛かってきた。

●大した引きではない●

●50cm弱●

 その後も暫く同じパターンの微調整で探ってみたが、ヒラマサが浮いている様子が感じられなかった。

 そこでカケアガリ寸前のボトム付近を探ってやろうと、サルカン上に4Bのオモリを打ち、送り出しは50mとして70mで1分間の停止を行い、そこから先はリールのメカニカルブレーキを少し絞って糸フケが出すぎないように調整しながら流してみる事にした。

 「120mまで出たら10m巻き戻してやろう。」と考えていたが、80m付近で徐々にラインの放出速度が徐々に速まる、食い気がないヒラマサが横方向に動く際のアタリを捉える事に成功した。

 アワセを入れると大したサイズ感は無かったが、それなりの締め込みを楽しみながら、距離を詰めていった。

●心地よい引き味●

 そして無事にゲット。及第点のサイズだったが、まずはボーズを逃れた事に安堵できた瞬間だった。

●85cm●

 

■2週連続ゲット■

 1本獲って安心した後は、数投の間が空いてしまったので、70mでの止めはそのままに送り出しを60m取ってみる事にした。そして停止後にスプールの解放するとすぐに何かがコツンと竿先を揺らした。

 「エサ盗りかな?」と思いつつ、サミングでスプールを押さえてみると、二度目のコツン・アタリが竿先を揺らしたので、掛けてやろうと、リールをフルスロットルにしながらの巻きアワセを実行した。

 ところがこれが意に反してズドンッという衝撃と共にロッドを絞り込んでいった。

 最近多発する「巻き切れ」対策にドラグは滑り気味だが、ファーストランではラインの出し過ぎは禁物だ。従ってサミングを駆使して踏ん張りながら、時にはラインを手繰って相手との距離を詰めていった。

●手繰り寄せる!●

 但し、この日は潮流の加減から7号ラインが使用可能だったので、その意味では安心感があったが…。

 そしてこれまた無事にゲット。

 

●嬉しい1本!●

 見るからにメーターは超えていそうだったので、計測に入る。

●105cm!●

 累計14本目のメーターオーバー、しかも2週連続のゲットに、シーズン前半の苦労も吹き飛んだが、前週の超弩級には全く及ばないので、ここから先も気合を入れて臨む事にした。

 だが、2本目のヒラマサを機にアタリのパターンが変わり始めた。+2Bのオモリを打ったり、止め時間を1分20秒にしたり、送り出しを50m~60mを行ったり来たりと、対策を練ったが、応えてくれたのはメジロやマダイばかりだった。

 

■尻すぼみ■

 そうこうしてい内に、トモの方向でアタリが出始めた。

 「おそらく止めや巻き戻しといった操作はしていないだろうし、8号ラインを使用しているようだから、少し浮いてきたのかな?」と思い、オモリを外したり、送り出しを短くしたりと、その方向に調整していったが、生憎、流れる方向が悪くなり、誰かが何かを掛けるとオマツリするので、ヒラマサがアタッてくる時間帯に、まともに流せる機会が少なかった。

 それでも投入のタイミングを変えたり、流し始める位置を変えたりする事で無事に流せる機会を増やしていったが、応えてくれる魚はマタイばかりで、この日の釣りが終わった。

●曲がりが少ない…●

 

■今後に生かせる経験■

 この日、掛け合わせてゲットしたヒラマサのアタリは、自身のヒラマサ釣り史上最小だった。これには驚くばかりだったが、この経験から、「咥えるだけで喰い込まず、アタリが出ないヒラマサが今まで何本も居たのか!。」と、実感した次第だ。そして今まで以上に、「ラインの張りに気を配らねばならない。」再確認するきっかけとなった。

 シーズン前半の絶不調から、後半の巻き返しまで色々とドラマがあったが、春期(もう6月だが)白石グリ釣行も残すところ1回となった。最終回は思い残しや釣り残しのない一日であって欲しいモノだ。

●当日の釣果(メジロはご進呈済み)●

 

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'24 春の経ヶ岬 6回目

2024-06-01 12:30:00 | 船釣り・釣行記

■やや速いが…■

 

 今回で6回目。ボーズ✕4日+メーターに届かなかった日がたった1回という状況で後半の追い込み期に入っているが、「ここらでそろそろキメなくては。」とばかりに、いつもの日本海41さんに乗り込んで白石グリを目指した。

 現着すると、やや速いながらも、攻めるに困らない潮流が西から差していた。

 

●100mあたり4分強●

 まずは十分にマキエサを効かせつつ戦略を練った。開始当初なので前回の成功パターンを踏襲して、7番の発泡ウキを6号ラインに通し、全長6mの8号ハリスの2本バリ仕掛の投入を開始した。

 2投したが、サシエサが残っていたため、発泡ウキを取り外す。だが、これでもエサが残りがちだったので、ガン玉のB~3Bを打って、中層以下を意識しての攻めを行い、2時間ほどが経過したが、サシエサが残る事も多かった。この一連の流れからサシエサの盗られ具合を基準にするだけでは攻め切れない感が漂っていた。

 ちょうどその頃に船長から「今年は様々なタナを攻めて行くより、一定のタナで粘った方が良い結果が出る事が多い。」とのアドバイスが飛んだので、BB入サルカン0号一個のみを装着した仕掛にセッティングし直し、シンプルに送り出し量と止めや巻き戻しの組み合わせで攻め直す事とした。

 

■ようやくのアタリ■

 

 暫くの試行錯誤の後、送り出し量が40m、70mで30秒の停止を入れた後の78mで遂にラインが走った。そこそこサイズの魚なので、慎重に対処していたのだが、あと30mほどまで詰め寄った時点で他のライン(?)に触れたような感触が伝わり、それがきっかけとなってハリが外れてしまった。

●獲れると思っていたのだが…●

 ガックリとなったが、こちらの努力が及ばないハリ外れは「仕方がない事」として自分を納得させるしかなかった。

 

■超弩級!■

 暫くの間の後、釣友が全く制御できないほどのヒラマサらしき魚を相手に根ズレバラシをやらかしていた。それを横目で見ていたボクのタックルも、約30分後に強烈なアタリに襲われた。この時点では送り出しを25mに減らしていたが、何もせぬままに68mで急速逆転が始まったのだ。

 ズドンッ!とした衝撃の後にロッドがヒン曲がっていった。スロットルを入れて巻き上げにかかったが、この頃多発するダイワ電動リールの「巻き切れ」対策にと、ドラグ力は3.5kgほどに落としていたので、全く止まらずだった。ここでドラグノブを締めると引っ掛かって恒例のブチ切れが起こるだろうし、相手との距離も短いことから、サミングと手巻きで獲ってやろうと、応戦態勢に入った。

 機械任せではない自身の努力の甲斐あってか、20mほどのファーストランに耐えて相手をコッチに向かせることには成功した。そしてそこから20mほどの引き寄せに至ったが、相手に容赦は無く、ここで反転されてしまった。

 この時、釣友の根ズレバラシが頭によぎり、「多少弱ったであろう、2回目の締め込みには絶対に糸は出さずにおこう。」と思い、腰を落としてのロッドのタメに入った。

●耐える!●

 「ここを耐えれば獲れる!」と思っていたが、セカンドランの方が強烈過ぎて、ラインがブチ切れてしまった…。

 

■続くハリ外れ■

 しばし呆然としていたが、ラインを巻き直し、気を取り直して投入を再開した。そして暫く後、それまでとは違う位置の105mでようやくアタリを取ったのだが、残り25mでまたもやのハリ外れ。「どうかしてる」と思わざるを得ない展開に自分の不運さを呪っていた。しかし時間はまだあるので、この日三度目の奈落の底落ちから這い上がって攻めてはみたが、以降は船中の全員に大きなアタリは出ずじまいのまま、どんどん時間が経っていった。

 

■ラストのドラマ■

 夕刻までの釣果は35cmほどのマダイが一枚で、絶望的な展開のままに納竿の時間が近付いていた。そして、発生したオマツリをほどいた後に「ラスト1投!。」の声が船長からかかった。

 これまでの経験から、ラストの「残りエサのドカ撒きでスイッチが入ったヒラマサが喰った経験が何度かあって…。」と、船中の皆に話しつつも、本心では「そんなに甘くはないか…。」と、失意の中でラスト投入を開始した。

 送り出しは30mとし、これまでにアタった70m付近と、100m付近で巻き戻しを入れ、以降は50m事に10mの巻き戻しを入れつつ、220m付近まで流してやろうと当初は考えていた。しかし、実際は当日のあまりにツキの無い展開から、「ラッキー7」にこだわって流す事とした。まずは77m出た時点で70mまで巻き戻したが、何も変化は無し、次いで107m出た時点で97mまで巻き戻しを入れてみた。すると7絡みの107mでウソのような展開で急速逆転が始まった。

●外れないで~!●

 引き具合からして「90cm級かな?」と、思いつつ、ダメ続きな一日だったので、慎重なやり取りで距離を詰めていった。

 そして今回ばかりは無事にゲット。サイズ的には思いの外にあって、ビックリの1本だった事と、それまでのシビレた展開から思わず出た、雄叫びを上げながらこの日の釣りが終わった。

●102cm●

■多い反省点■

 何とか滑り込みで累計13本目のメーターオーバー(1m以上だと14本)を獲ったものの、船全体での大型魚からのアタリ9回の内、4回をキャッチしながらも1本しか獲れなかった現実に反省点は多い。ハリ外れは口の弱いメダイだったかも知れず、努力の埒外だったので仕方がないが、超弩級をバラしたシーンでは後悔ばかりが渦巻いている。その第一が「距離が短かった分だけ、根ズレに対する安全マージンはあったハズなのに、強引に止めにかかった事」だ。振り返れば「ヤバイかも?」と思った瞬間があって、「その際にサミングを少し開放していれば…。」と、後悔する事しきりだ。

 しかし、「締めれば巻き切れ、緩めれば止まらない」リールのドラグが改善されれば「もう少し楽に対峙出来るのに…。」と、思わなくもない。このブログをメーカー担当者が見ているハズもないから、結局は自分が工夫するしかないのだが…。

 ノマセや泳がせ、あるいはルアー系とは違って、太いハリス(リーダー)が使えないから、「どうにかしようと思っても、どうにもならない事がある」のが、完全フカセのヒラマサ釣りであり、「逆にそれが魅力なのだ。」と言い聞かせ、これからもチャレンジを続けてゆく。白石グリへの釣行チャンスは残す事2回となったが…。

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