今回も白石グリでの釣行記。お世話になったのはいつもの日本海41さん。振り返ればこの海域で最多の乗船回数になるのがこの船だが、90cm~98cmのヒラマサは覚えていないほどの数を釣ってきたものの、あと2cmの壁が超えられず、メータークラスを一度も釣った事が無かった。結果から言うと、それをようやく超える事が出来たのだが、今回はその顛末記だ。
■続く急潮■
11時に現着すると、実釣開始。相変わらず急潮気味の状態が続くのだが、それを嫌ってマダイが絶好調な冠島に向かう船が多く、日曜日でありながら、当船の貸し切り状態だった。現場が込み合うと過去データに頼り切ってGPSに入れた位置に「ポン着け」する船長が間に入る事もあって、それが邪魔で潮速に合わせた位置取りが出来ないので、流し辛くなる事のあるのだが、当日はそんな心配も無く、日本海41の葉山船長はベストなポジションに入ってくれた。
前回の釣行時と似通った流れだったので、その日に骨格的だった「B.B.入サルカン0号と小型の水中帆のみとした仕掛けで、送り出しは潮流に合わせて30mとし、150m出た時点で20秒の止めを入れる」というパターンを組んで様子をうかがった。
■同じパターン■
「一投目は200m付近まで。」と考えていたが、いきなり隣が116mでアタリを捉えて80cm前半クラスが登場した。回収するとボクの仕掛はサシエサが残っていたので、送り出しのみを40mに変更して流し直した。すると178mでラインが走ってアタリをキャッチ。そこから巻き上げに入ったが、数秒でフッと軽くなった。前回と全く同じ、縞フグのイタズラによる高切れだ。またもや120mほどをロストしてラインを充足する羽目になった。
ラインを補充して再開したが、サシエサが盗られ気味になるため、止めて張る地点を手前に変更。送り出しは30mで「100mで20秒の停止、150mで5mの巻き戻し、そこから先はメカニカルブレーキを絞る」パターンに変更した。
そしてそれが182mに達した時点でラインが走った。「縞フグよ、ジャマをするな!」と、ハラハラしながらやり取りを開始する。
そこそこサイズではあるが、特大ではなさそうだった。そして無事にゲット。及第点サイズながらホッとした瞬間だった。
■痛恨のバラシ■
1本獲った後はサシエサが盗られる一方になったので、発泡ウキ7~8番を入れてタナを調整してみたが、状況は変わらなかった。こういったパターンはヒラマサが上ずっていない時の"あるある”だ。サシエサの残り具合のみの判断でタナを上げていっても、ヒラマサが上層に割って出ないので、結局は到達した先のエサ盗りの餌食にって、いつまでも盗られ続けるからだ。
そんな判断に行き着いたので、手前の深い位置を探ろうと発泡ウキを外し、1本目と同じパターンで流し直すと、タナは深目に入っているにも関わらず、不思議とサシエサが残ってきた。そこで「送り出しを40m、120mで20秒の停止を入れた後はフリーで流す」というパターンに変更すると、190mを超えたあたりで、ラインがスプールから吹き飛んでいった。
ラインをフルスロットルで巻き取ってから大アワセを入れると「ズドンッ!」といった衝撃を伴いつつ、ロッドが絞り込まれた。
「これはデカイ!」と思いつつ、ファースト・ランに対抗したが、なかなか言うことを聞かない。それでもなんとかラインを手で引き抜いて頭をこちら側に向けさせて距離を詰めたが、2度目の攻防で悲劇は起こった。
最初の攻防で、「ややドラグが緩いかな?」と、感じていたので、少し締めてみたのだが、これが災いして「バチンッ!」という大音響と共にラインが180mを残してブチ切れてしまったのだ。
これは覚えているだけで2度、玄達瀬で経験している。恐らくは相手の強烈な締め込みと、ハイパワー・タイプの電動リールの巻き上げ✙キツ目のドラグ設定が相乗して、ラインがスプール上で強烈に食い込んだ結果、大きくラインが凹んでキズ状になった事が原因だろう。
守りではなく、攻めた結果なので仕方ないが、「電動の巻き上げに頼らず、手での引き抜きを続けていれば…。」と、思わなくもない…。
大バラシの後は、午後2時を過ぎて、いつもの白石グリのように、ヒラマサは遅めの昼休憩に入ってしまった。
■挽回の後半戦■
大バラシの後は、マダイやブリ族の外道がポツリポツリと釣れてはいたが、パッとした展開ではなかった。しかし、3時半を回るとそれまで釣れていなかったイサギが混じり出した事から、状況が変わっている感があった。
そこで、「送り出しを30m、100mで20秒の停止、150mで5mの巻き戻し」を基準に、サシエサが盗られると「送り出しを25mに縮めて150mで5mの巻き戻し以降にメカニカルブレーキを絞る」アプローチに変更し、サシエサが残ると「送り出しを40mに延ばして120mで20秒の停止、160mで5mの巻き戻し以降にメカニカルブレーキを絞らず、フリーで流す」といったアプローチの間で毎回それぞれを組み合わせて調整していると、2投に1回の割合でアタリが出始めた。しかしそれらは外道からのモノだった。
一投ごとに様々な組み合わせを試みてアタリを拾っていったが、送り出しが30mで120mで20秒の停止後、130mで捉えたアタリは予想を超える結果となった。
アタリ自体はそれまで掛けていたブリ族よりも緩めであったものの、ファースト・ランは大した引きではなかった。船上の皆々様からは「メジロや、メジロ」と温かい言葉を掛けられ、ボクもその気?になっていたが、船下に来たあたりから執拗に真下方向に締め込んだ事から「これはホンマ物!」と判断し、慎重に距離を詰めていった。
しかしながら、40mを切る頃になると何度もラインを引き出して、それ以上の層に上がってこない。
「この動きは大マサに違いない。」と判断し、電動巻き上げを止め、ドラグを緩め気味にしてサミング&ポンピングで相手を極力弱らせる事に専念し、怯んだスキに20m、10mと引き寄せてようやくネットイン。船上で計測すると…。
ジャストサイズだけど昨年に続くメーター級に大喜びの瞬間だったが、いささかこのヒラマサはボディの割に尾ビレ方向が短く、釣った本人と同じ「胴長・短足のポッコリお腹」の魚体だった。
ヒラマサの処理後、続いて仕掛けを投入していった。それ以降は、大まかに言うと2投に1回の割合でアタリを取り続けたのだが、続くヒラマサは無いままにこの日の釣りが終わった。
■期待は高まるが…■
ボクのヒラマサに対する生涯目標である「130cmオーバーを獲る事」が未達成の場合の二次目標は、メーター級を10本釣る事だった。そしてこの日、どうにかこうにか釣り人生で10本目のメーター級ヒラマサを獲ったが、その喜びよりも、2時頃の魚の方がキョーレツだっただけに、そちらの後悔の方が大きい。対策は考えているが、そう簡単に喰ってくるサイズではないと思っているので、後は運のみだろう。
残る白石グリ釣行は後1回となった。その後は玄達瀬へと向かうが、春期ラスト釣行に対する思いも大きい。
■続く急潮■
11時に現着すると、実釣開始。相変わらず急潮気味の状態が続くのだが、それを嫌ってマダイが絶好調な冠島に向かう船が多く、日曜日でありながら、当船の貸し切り状態だった。現場が込み合うと過去データに頼り切ってGPSに入れた位置に「ポン着け」する船長が間に入る事もあって、それが邪魔で潮速に合わせた位置取りが出来ないので、流し辛くなる事のあるのだが、当日はそんな心配も無く、日本海41の葉山船長はベストなポジションに入ってくれた。
●100mあたり3分と少々●
前回の釣行時と似通った流れだったので、その日に骨格的だった「B.B.入サルカン0号と小型の水中帆のみとした仕掛けで、送り出しは潮流に合わせて30mとし、150m出た時点で20秒の止めを入れる」というパターンを組んで様子をうかがった。
■同じパターン■
「一投目は200m付近まで。」と考えていたが、いきなり隣が116mでアタリを捉えて80cm前半クラスが登場した。回収するとボクの仕掛はサシエサが残っていたので、送り出しのみを40mに変更して流し直した。すると178mでラインが走ってアタリをキャッチ。そこから巻き上げに入ったが、数秒でフッと軽くなった。前回と全く同じ、縞フグのイタズラによる高切れだ。またもや120mほどをロストしてラインを充足する羽目になった。
ラインを補充して再開したが、サシエサが盗られ気味になるため、止めて張る地点を手前に変更。送り出しは30mで「100mで20秒の停止、150mで5mの巻き戻し、そこから先はメカニカルブレーキを絞る」パターンに変更した。
そしてそれが182mに達した時点でラインが走った。「縞フグよ、ジャマをするな!」と、ハラハラしながらやり取りを開始する。
●ここまでくれば大丈夫?●
そこそこサイズではあるが、特大ではなさそうだった。そして無事にゲット。及第点サイズながらホッとした瞬間だった。
●93cm●
■痛恨のバラシ■
1本獲った後はサシエサが盗られる一方になったので、発泡ウキ7~8番を入れてタナを調整してみたが、状況は変わらなかった。こういったパターンはヒラマサが上ずっていない時の"あるある”だ。サシエサの残り具合のみの判断でタナを上げていっても、ヒラマサが上層に割って出ないので、結局は到達した先のエサ盗りの餌食にって、いつまでも盗られ続けるからだ。
そんな判断に行き着いたので、手前の深い位置を探ろうと発泡ウキを外し、1本目と同じパターンで流し直すと、タナは深目に入っているにも関わらず、不思議とサシエサが残ってきた。そこで「送り出しを40m、120mで20秒の停止を入れた後はフリーで流す」というパターンに変更すると、190mを超えたあたりで、ラインがスプールから吹き飛んでいった。
ラインをフルスロットルで巻き取ってから大アワセを入れると「ズドンッ!」といった衝撃を伴いつつ、ロッドが絞り込まれた。
「これはデカイ!」と思いつつ、ファースト・ランに対抗したが、なかなか言うことを聞かない。それでもなんとかラインを手で引き抜いて頭をこちら側に向けさせて距離を詰めたが、2度目の攻防で悲劇は起こった。
最初の攻防で、「ややドラグが緩いかな?」と、感じていたので、少し締めてみたのだが、これが災いして「バチンッ!」という大音響と共にラインが180mを残してブチ切れてしまったのだ。
これは覚えているだけで2度、玄達瀬で経験している。恐らくは相手の強烈な締め込みと、ハイパワー・タイプの電動リールの巻き上げ✙キツ目のドラグ設定が相乗して、ラインがスプール上で強烈に食い込んだ結果、大きくラインが凹んでキズ状になった事が原因だろう。
守りではなく、攻めた結果なので仕方ないが、「電動の巻き上げに頼らず、手での引き抜きを続けていれば…。」と、思わなくもない…。
大バラシの後は、午後2時を過ぎて、いつもの白石グリのように、ヒラマサは遅めの昼休憩に入ってしまった。
■挽回の後半戦■
大バラシの後は、マダイやブリ族の外道がポツリポツリと釣れてはいたが、パッとした展開ではなかった。しかし、3時半を回るとそれまで釣れていなかったイサギが混じり出した事から、状況が変わっている感があった。
そこで、「送り出しを30m、100mで20秒の停止、150mで5mの巻き戻し」を基準に、サシエサが盗られると「送り出しを25mに縮めて150mで5mの巻き戻し以降にメカニカルブレーキを絞る」アプローチに変更し、サシエサが残ると「送り出しを40mに延ばして120mで20秒の停止、160mで5mの巻き戻し以降にメカニカルブレーキを絞らず、フリーで流す」といったアプローチの間で毎回それぞれを組み合わせて調整していると、2投に1回の割合でアタリが出始めた。しかしそれらは外道からのモノだった。
一投ごとに様々な組み合わせを試みてアタリを拾っていったが、送り出しが30mで120mで20秒の停止後、130mで捉えたアタリは予想を超える結果となった。
アタリ自体はそれまで掛けていたブリ族よりも緩めであったものの、ファースト・ランは大した引きではなかった。船上の皆々様からは「メジロや、メジロ」と温かい言葉を掛けられ、ボクもその気?になっていたが、船下に来たあたりから執拗に真下方向に締め込んだ事から「これはホンマ物!」と判断し、慎重に距離を詰めていった。
しかしながら、40mを切る頃になると何度もラインを引き出して、それ以上の層に上がってこない。
●執拗なツッ込みに耐える●
「この動きは大マサに違いない。」と判断し、電動巻き上げを止め、ドラグを緩め気味にしてサミング&ポンピングで相手を極力弱らせる事に専念し、怯んだスキに20m、10mと引き寄せてようやくネットイン。船上で計測すると…。
●1mジャスト!●
ジャストサイズだけど昨年に続くメーター級に大喜びの瞬間だったが、いささかこのヒラマサはボディの割に尾ビレ方向が短く、釣った本人と同じ「胴長・短足のポッコリお腹」の魚体だった。
●似た者同士?の2ショット●
ヒラマサの処理後、続いて仕掛けを投入していった。それ以降は、大まかに言うと2投に1回の割合でアタリを取り続けたのだが、続くヒラマサは無いままにこの日の釣りが終わった。
■期待は高まるが…■
ボクのヒラマサに対する生涯目標である「130cmオーバーを獲る事」が未達成の場合の二次目標は、メーター級を10本釣る事だった。そしてこの日、どうにかこうにか釣り人生で10本目のメーター級ヒラマサを獲ったが、その喜びよりも、2時頃の魚の方がキョーレツだっただけに、そちらの後悔の方が大きい。対策は考えているが、そう簡単に喰ってくるサイズではないと思っているので、後は運のみだろう。
残る白石グリ釣行は後1回となった。その後は玄達瀬へと向かうが、春期ラスト釣行に対する思いも大きい。