都会に暮らすと、エアコンの発達し過ぎた環境下にどっぷりと浸かっているせいか、季節内の微妙な変化、例えば初秋、中秋、晩秋といった細かな違いに年々鈍感になってゆく。だが、渓流域ではもう初秋を迎えつつあり、見上げる夜明けの空は、残暑キビシイ都会からやって来た者に、忘れかけていたもの感じさせてくれる風景であった。

終盤を迎えた’09年の渓流釣り。「そろそろ結果を出さなくては」と釣行を重ねてはいるものの、タイムアップ(禁漁日)までのカウントダウンが始まり、かなり焦っている今日この頃だ。
そんな中、前回、前々回とマズマズ調子の良かった岐阜県、丹生川村漁協管内の荒城川へと向かった。
ひとまず前回の釣行時に川沿いの道路からチェックしていた場所に入ってみた。ここは田んぼの脇を通った先にあるのだが、このあたりの田畑には害獣除けに、触れると電撃が走る伝線が張り巡らされているので「手持ちの超伝導体(集雷針?)」といわれるほど電気をよく通すカーボンロッドを持つ手に緊張が走り、鉄条網を越えて敵陣地へ向かう兵士のように、慎重に慎重を重ねて河原へと向かう。
河原へと降りた後は敵地?の状況判断だ。前々日に雨が降ったというが、ソレまでが晴天続きだったせいか、かなり水が減っており、随分と川の様子が変わっていた。
期待と不安が渦巻く中、実釣開始。自分の見立てが正解ならばすぐに答えが出るハズだが、この時期=終盤になると、いわゆる釣りごろのサイズは多くの釣り人に抜かれて、極端に数が減っているのか、水深に変化があって誰もが良さそうに感じるようなポイントからは豆サイズのヤマメが出る程度だ。ただ、そのサイズであっても以前に比べると活性が低く、頻繁にアタるわけではないところがこの日の状況を現しているように思えた。
開始後2時間が経ち、当たり前のポイントでは答えが出そうにないので、発想を変えて、人が釣り残していそうな場所を探して仕掛を打ち込んでいく。
辺りを見回すと、浅瀬の中にある少し掘れ込んだところにブッシュが被っているところが目についたので、オモリを軽めにし、竿先で流れる方向をコントロールしながら流していった。

テンションや投入点を調整しながら何投かする内、底石の裏にできた流れの筋に入った仕掛は後にブッシュ際へと狙い通りに流れていった。そして狙い通り、目印がブッシュの方向へと引っ張られていく。
すかさずアワセを入れると、グングンと良い引きで竿先を絞り込む。大型ではなさそうだが、気持ちの良い引きだ。手前の瀬を越えて無事に玉網に収まったのは23cmのヤマメだった。

同じポイントでは、もう一度アタリがあったものの、食い込みが浅かったのか、ハリハズレで逃してしまった。
徐々に釣り上がり、少し上流にあったポイントでは作戦を変更。重めのオモリを仕掛に打ち、白泡の直下で仕掛の動きを止めてみた。

すると、小型のイワナが飛びついてきた。

その後も車で走り回って荒城川の各ポイントを攻め続けていくが、前回に良かった場所を含めてほとんど魚の気配がない。昼近くになり天候がド・ピーカンになってからは更に条件が悪化し、ほとんど何もアタらない状況になってしまった。そしてキープサイズが一匹のまま、この川を後にする決意をした。
次に向かったのは荒城川と同じ入漁証が使える丹生川村漁協管内の小八賀川だ。この川は荒城川に比べてやや川幅が狭く、この日の状況を見る限りでは流量が豊富なので「押しの強い流れ」という印象を受ける川だった。

実釣開始直後はド・ピーカンが続いていたせいか、通常ではアタリがあってもよさそうなポイントでは答えが全く出なかった。そこで、河原まで木々が迫り、日陰になっている条件のポイントを探して川を遡行していく。そして「いかにも」というポイントを発見したので、じっくりと腰を据えて攻め始めた。

まず、オモリをかなり重くして流芯の底をコツコツとオモリが当たるように流していくが、この方法で何度か念入りにアプローチするものの、反応がない。そこでオモリをやや軽くして流芯の脇を流す方法に切り替えてみると、目印動きに変化が出た。すかさず合わせると20cmアマゴの登場だ。

続いて数匹手にするが、サイズは18~20cmばかりで良型が出ないので、また遡行を開始する。ここからはドンドン移動をしながら、同じようなロケーションを探しては仕掛を打ち続けていった。
結局この区間ではサイズアップはしなかったものの、二桁釣果に納得しながら、一旦脱渓をした。そして最後に前回釣行時にマークしていた大堰堤に車で移動し、夕マズメの時合いに備えた。
この大堰堤は下流から上がってきた魚が一旦立ち止まる位置にあるので、魚が入ってくるタイミングに遭遇できれば釣果が期待できそうなポイントだった。

ココでは大型のウグイを避けながらヤマメを釣り続けたが、20cmの壁を越えるのにも必死な状況は変わらず、ついには大型はおろか良型と呼べるサイズですら手にすることが出来ず、失意の内にこの日の釣りが終わった。

今期の残りの釣行回数から考えても、もう諦めはつきつつあるけど、最終のドラマは待っているのだろうか…。次回以降の釣行は「数よりも型」という、一発狙いの河川に向かう予定だ。こうなったら男らしく?ボーズ覚悟のチャレンジなのだ!。

終盤を迎えた’09年の渓流釣り。「そろそろ結果を出さなくては」と釣行を重ねてはいるものの、タイムアップ(禁漁日)までのカウントダウンが始まり、かなり焦っている今日この頃だ。
そんな中、前回、前々回とマズマズ調子の良かった岐阜県、丹生川村漁協管内の荒城川へと向かった。
ひとまず前回の釣行時に川沿いの道路からチェックしていた場所に入ってみた。ここは田んぼの脇を通った先にあるのだが、このあたりの田畑には害獣除けに、触れると電撃が走る伝線が張り巡らされているので「手持ちの超伝導体(集雷針?)」といわれるほど電気をよく通すカーボンロッドを持つ手に緊張が走り、鉄条網を越えて敵陣地へ向かう兵士のように、慎重に慎重を重ねて河原へと向かう。
河原へと降りた後は敵地?の状況判断だ。前々日に雨が降ったというが、ソレまでが晴天続きだったせいか、かなり水が減っており、随分と川の様子が変わっていた。
期待と不安が渦巻く中、実釣開始。自分の見立てが正解ならばすぐに答えが出るハズだが、この時期=終盤になると、いわゆる釣りごろのサイズは多くの釣り人に抜かれて、極端に数が減っているのか、水深に変化があって誰もが良さそうに感じるようなポイントからは豆サイズのヤマメが出る程度だ。ただ、そのサイズであっても以前に比べると活性が低く、頻繁にアタるわけではないところがこの日の状況を現しているように思えた。
開始後2時間が経ち、当たり前のポイントでは答えが出そうにないので、発想を変えて、人が釣り残していそうな場所を探して仕掛を打ち込んでいく。
辺りを見回すと、浅瀬の中にある少し掘れ込んだところにブッシュが被っているところが目についたので、オモリを軽めにし、竿先で流れる方向をコントロールしながら流していった。

テンションや投入点を調整しながら何投かする内、底石の裏にできた流れの筋に入った仕掛は後にブッシュ際へと狙い通りに流れていった。そして狙い通り、目印がブッシュの方向へと引っ張られていく。
すかさずアワセを入れると、グングンと良い引きで竿先を絞り込む。大型ではなさそうだが、気持ちの良い引きだ。手前の瀬を越えて無事に玉網に収まったのは23cmのヤマメだった。

同じポイントでは、もう一度アタリがあったものの、食い込みが浅かったのか、ハリハズレで逃してしまった。
徐々に釣り上がり、少し上流にあったポイントでは作戦を変更。重めのオモリを仕掛に打ち、白泡の直下で仕掛の動きを止めてみた。

すると、小型のイワナが飛びついてきた。

その後も車で走り回って荒城川の各ポイントを攻め続けていくが、前回に良かった場所を含めてほとんど魚の気配がない。昼近くになり天候がド・ピーカンになってからは更に条件が悪化し、ほとんど何もアタらない状況になってしまった。そしてキープサイズが一匹のまま、この川を後にする決意をした。
次に向かったのは荒城川と同じ入漁証が使える丹生川村漁協管内の小八賀川だ。この川は荒城川に比べてやや川幅が狭く、この日の状況を見る限りでは流量が豊富なので「押しの強い流れ」という印象を受ける川だった。

実釣開始直後はド・ピーカンが続いていたせいか、通常ではアタリがあってもよさそうなポイントでは答えが全く出なかった。そこで、河原まで木々が迫り、日陰になっている条件のポイントを探して川を遡行していく。そして「いかにも」というポイントを発見したので、じっくりと腰を据えて攻め始めた。

まず、オモリをかなり重くして流芯の底をコツコツとオモリが当たるように流していくが、この方法で何度か念入りにアプローチするものの、反応がない。そこでオモリをやや軽くして流芯の脇を流す方法に切り替えてみると、目印動きに変化が出た。すかさず合わせると20cmアマゴの登場だ。

続いて数匹手にするが、サイズは18~20cmばかりで良型が出ないので、また遡行を開始する。ここからはドンドン移動をしながら、同じようなロケーションを探しては仕掛を打ち続けていった。
結局この区間ではサイズアップはしなかったものの、二桁釣果に納得しながら、一旦脱渓をした。そして最後に前回釣行時にマークしていた大堰堤に車で移動し、夕マズメの時合いに備えた。
この大堰堤は下流から上がってきた魚が一旦立ち止まる位置にあるので、魚が入ってくるタイミングに遭遇できれば釣果が期待できそうなポイントだった。

ココでは大型のウグイを避けながらヤマメを釣り続けたが、20cmの壁を越えるのにも必死な状況は変わらず、ついには大型はおろか良型と呼べるサイズですら手にすることが出来ず、失意の内にこの日の釣りが終わった。

今期の残りの釣行回数から考えても、もう諦めはつきつつあるけど、最終のドラマは待っているのだろうか…。次回以降の釣行は「数よりも型」という、一発狙いの河川に向かう予定だ。こうなったら男らしく?ボーズ覚悟のチャレンジなのだ!。