中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

高原川のヤマメ&イワナ

2009-04-25 12:52:57 | 渓流&管理釣り場での釣り
 今回は高速道路料金が値下げになったことを受けての遠征釣行だ。行き先は岐阜県の最奥部にあり、富山県との県境に近い高原川(たかはらがわ)だ。ここは上流部に北アルプスの穂高方面を望む↓
                    
                     (中心部にうっすらと見えるのが、その北アルプスの一部)

位置にあり、温泉やキャンプ場なども豊富で、風光明媚な景勝地でもある。東京方面からも松本経由で安房トンネルを抜ければそんなに時間はかからないので、全国各地からの釣り人が訪れることでも有名だ。


 この川に決める迄に色々と迷ったが、稚魚や成魚の放流事業を地元の漁協がしっかりと管理しており、魚影が濃いことと、流域が長くサンデーアングラーの私が訪れても入る場所に困らない、という条件を満たしていそうなのが決め手になった。しかしながら、事前の情報では「ヤマメの放流量は27万匹にも及び、数、型共に満足できる河川」という記述がある反面「マナー違反のオッサンが下流から追い越して目の前で釣り始めた。」だとか「先行者が多く居たのでB級ポイントにしか入れなかった。」との記述もあったので不安もあったのは確かだ。
 しかし、ここは男らしく?腹をくくり「当たって砕けろ」の精神と「グレ釣りでいえば愛媛県の中泊くらいの雰囲気かな?」と勝手な想像で気持ちを落ち着かせながら、自宅のある兵庫県西宮からの出発を決意する。ここから現地まで4時間弱かけてのドライブだ。

 岐阜県中~北部は全国にある「渓流釣り場の本山」の内の一つとも言える地域だが、郡上八幡あたりから北では特にそれを感じる。なにしろ入漁証(遊漁証)の他、シーズン中にはミミズやブドウ虫といった市販の渓流エサを常備するコンビニが存在するのは当たり前、更に驚くのはエサとしては本格的な、川虫(主にキンパク)を取り扱うコンビニまでがあるのだ。それらを24時間入手可能な体勢はワタシのような遠征組の「夜討ち朝駆け釣行者」にとっては本当に有り難く、先進性?すら感じてしまう。
 ただし、この日はエサは事前に用意していたので、入漁証のみを飛騨市神岡町にあるコンビニで購入し、その後は高原川沿いを走る国道471号線を更に東へと向かった。

 入渓ポイントは浅井田ダムより上流と決めていたので、そのあたりで河原に入れそうな道を物色していったが、そんな場所で自分以外の車を見かけたのはたった1台のみ。「これなら楽勝!」と思い、笹嶋という地区にある吊り橋の横↓
                     
に車を止め、仮眠をとった。

 夜明けと共に実釣開始。キンパクのエサ↓
                     
をつけて投入すると早々にアタリがあり、20cmくらいのイワナ↓
                     
                     
をゲット。その後は退屈しない程度にアタリがあり、川沿いを歩くムードも軽快な足取りになりつつ、釣り上がって行けた。

 しかしながら、イワナばかりでヤマメがアタらない。これは前日の土曜日に皆が叩いた後だからなのだろうか?。ここで作戦を練り直し、いわゆる竿抜けしていそうな場所を探すことにした。浅い瀬(チャラ瀬?)にある掘れた部分を攻めるが、無反応。次は逆の発想で周囲では一番深そうな瀬↓
                      
を見付け、その頭の部分の最深部に潜り込ませるイメージで流し始めた。
 オモリを重くしてゆくこと数度、深く仕掛が入ったと思った瞬間にアタリがあり、ようやく23cmのヤマメ↓
                      
をゲットした。

 その後はまたポツポツとリリースサイズを含めたイワナが当たるが、ココまでで型の良い魚は手にしていない。だが、良いペースで釣れているので、ある程度のパターンは読めるようになっていた。

 仕掛の投入を繰り返す内、とある瀬脇にある石裏のタルミに目が行った。「大きなイワナが居そうだ。」という予感めいたものがあったので、タルミの中を仕掛が流れに沿ってグルグルと回るように仕掛を操作していく。数投目、目印の変化と共に「ゴンッ」という手応えが竿を持つ左手に伝わった。と同時にこの日一番の引きがロッドを襲った。ハリスは0.2号なので、無理は出来ない。しかしながらワタシには磯で培った経験があるので、慌ててはいなかった。場所的には開けており、ハリスが触れて切れそうな障害物は少ないので、慌てずに竿を操作していく。しばらくやり取りした後に御用となったのがこのイワナ↓
                      
で、サイズは34cmの↓
                      
いわゆる尺イワナというヤツだ。

(※このところ気付いたのだが、大きめの渓魚は磯釣りでいえば、青物を細ハリスで掛けた時のイメージで釣るとイイような気がしている。それは、走り出した相手に対して横からのプレッシャーを掛け続けて「常に泳がすことで疲れさせ、知らぬ間に向きを変えさせる」といった感じだ。この方法がどのタイプ、どのサイズの渓魚に有効なのかは今のところ判断できないが、しばらくはこのスタイルで通そうと思っている。)

 その後、更に釣り上がりつつ上流を目指していったが、ヤマメ が1匹しか出ていない。そこで、ヤマメに良さそうなポイントを見付けて↓
                      
じっくり攻めていくと、数は少ないものの、丸々と太った24cm↓
                      
が最大ながら、あと3匹追加できた。

 だが最大の山場はココにあった。
 ヤマメを釣りつつ、前述した良型イワナをゲットした条件と同様のポイントを流芯脇に見付けたので、ソコに仕掛を投入すると、絵に描いた様なアタリが出た。引きから想像すると相手は更なる大型イワナのようだ。そこで慎重にやり取りを繰り返し、魚の動きに合わせて河原を移動する。ハラハラ・ドキドキしながらも何度かの締め込みをかわしてようやく玉網に収めたが、正体は玉枠からしっぽが大きくハミ出すほどのサイズ=40cm強のイワナだった。
 が、しかしである。写真撮影のためにポケットを探っていた隙に、このイワナ君は、そのハミ出したしっぽを大きく振ってドッタン・バッタンを始めたらしく、ワタシが気付いた時には陸上でハリスを振り切ったうえ、既に水際に居たのである。慌てて取り押さえようとした瞬間、ワタシの殺気を感じたのか最後の力を振り絞って水中へ。勢い余ったワタシもつまずいて同様に右頭から水中にドボン!。幸いウェーダー内への水の進入はなかったが、右上半身はズブ濡れになったうえ、偏光サングラスを折るオマケまでが付いたのである。

 この時点で正午を大きく回っていたので、ココであきらめがついて一旦車に戻り、昼食と共に午後からの戦略を練ることとした。

 「もうイワナは充分釣ったので、あとは良型ヤマメを…」との思いで、とある釣り雑誌に載っていた下流部のポイントへと約15kmの大移動を行った。たどり着いたのは神岡町の市街地を抜けてすぐのところ↓
                       
だった。ココでは日没まで粘ってヤマメ↓
                       
                       
を5匹追加追加したが、残念ながら中~小型が中心で、上流部での最大サイズを上回ることは出来ないまま納竿時間を迎えた。


 さて、高原川の感想を…。

 ここは前評判通り、数、型、魚のコンディションの全てが揃う川だった。オマケに心配された混雑もなく、思い切って竿を振ることが出来たので、気持ちの良い一日を過ごせて幸せな気分だった。混雑具合は時期やタイミングによって変わるだろうが、流域が長いので有名ポイントを外せば嫌な思いをせずに楽しむことが出来ると思う。
 この日、ワタシが入ったのは高原川の本流部のみだったが、ソコでは河原に障害になる様な木々が少ないので長竿が有利のようだ。具体的には本流の浅井田ダムの上流部あたりでは6~7m、それよりも下流部では7~8mあればイイと思う。また、この日の当たりエサは「キンパク」だったが、他の川虫も含めてこの日の条件では現地調達が難しかったので、事前に入手した方が賢明だと思う。

 今まで中国山地の渓流でさまよい、苦労をした原因が「自分の腕ではなく川の状況だった」と思えるくらいの釣果で高原川はワタシの期待に応えてくれた。何しろアタリの数は40を越え、魚のキープ数はイワナ&ヤマメのトータルで21匹という結果だったのだ。この日ですっかり味を占めたワタシ…。高速道路料金が安い間は、しばらく岐阜県下の川通いが続きそうな今日この頃である。
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一次産業の衰退

2009-04-18 12:39:38 | その他
 このブログで以前にも触れたが、東京以外の日本テレビ系列で放送されている「たかじんのそこまで言って委員会」という番組を毎週欠かさず見ている。これは政治、経済、環境など今問題とされている事柄をテーマとしてとり上げ、それを解説をするゲストとメンバーとの意見のやり取りを見る番組だが、毎回画面に向かって嫁さんと二人で「そうや、そうや」とか「それはないんとちゃうか~」とツッコミを入れつつも意見を交わしている。そんな中、先々週でとり上げられたのが日本の農政だった。

 何でも日本の農政は減反政策により農家は補助金漬けになり、やる気をそがれている現状に加え、そこに生まれた優遇政策や利権を悪用する人達がはびこっているそうだ。それを監督するハズの役人達も例の如く誰も責任を取らないしというか、そもそも責任を取るシステム自体が存在しないという、聞き飽きたパターンになっているのを知った時には、怒りや呆れを通り越してしまっているワタシが居た。

 何もコレは農業に始まったことではない。それは釣りをしていればよく理解できることだ。

 ワタシ自身、全国各地の海で釣りをしているが、「何故こんな田舎の防波堤が立派に作られ、しかも不相応に広い埋め立て地が広がっているのか?」であるとか「ある特定の漁村の船や家が近隣の地区と比べて立派に、豪華になっているのか?」と感じることがよくある。釣りをしながら船頭さんに聞いたり、後で調べたりすると、不適切な税金投入の結果であったり、発電所建設に対して、ただただ反対者を黙らすための保証金を受け取った結果であったりすることが多いようだ。その結末に漁民のヤル気が増し、漁村の繁栄があれば文句はないが、そんな話はあまり聞かない。

 新たに渓流釣りを始めると、それまで気が付かなかった内水面での問題や矛盾を「今更ながら」感じるようになった。以前にも書いたが、日本の河川は大小様々な堰とダムだらけだということに気が付いた。今でこそ大阪府の橋下知事を始めとする建設反対派の意見が高まった結果、建設を断念したダムもぼつぼつと増えているが、実際に川を歩き、そこかしこに建設されている現実を目の当たりにすると、こと環境面に関してはもう手遅れのような気がする。そんな中、とある釣り場ガイド本を読んだ後に疑問を持ったので調べていると、ある河川での象徴的な話に行き着いた。

 とある河川の誇り高き川漁師達は、昔は豊かだった川の幸で生計を立てていた。やがてその川の上流に発電用のダムが出来ることになったが、それと同時にダムの機能を保持するためには年に数回底に溜まった土砂や泥を抜かなければならないことにもなった。土砂や泥を流すとどうなるかというと、魚たちは土砂に飲み込まれて死んでゆくことで激減し、底石は埋まり、生態系のサイクルそのものが破壊されてしまうのだ。そして今、その川で生計を立てていた川漁師達の多くは誇りを棄て、補助金をもらって養魚場を運営し、そこで育てた魚をその川に戻すことで生計を立てて居るそうだ。しかしながら、毎年魚は土砂に流されるので、始めから流されることを織り込んだ放流をするという、魚たちにとってははなはだ迷惑であり、「何のために増やし、放流するのか?」という部分が本末転倒な状態になっているのだ。

 他の河川についても一部を除き、似たり寄ったり、もしくはそれ以下の状況下にあるようだ。ヤル気のない漁協の場合だと、補助金と釣り人から徴収した遊漁料で養魚場から魚を購入し、それを放流してその年の活動はほとんどオシマイで、あとは川がどうなろうとほとんど無関心という風に見える。そこに放流する魚にしても問題がある。本来ヤマメが生息しているハズの河川に「近くの養魚場の条件ではこちらの方が飼育しやすいから。」という理由でアマゴを放流している漁協が結構あるのだ。ただコレはマシな方で、ワタシが実際に、このブログでもレポートしたように、外来種であるニジマスを「価格が安いから」という理由で放流している河川も多いようだ。イワナを含めてこれら鱒族は交雑するのでタチが悪く、日本固有の天然種なんてモノの運命はすでに「風前のともしび」になっているのだろう。無秩序な放流は「生態系の破壊」へと繋がるので、悪者扱いする人が多いブラックバス(コレも最初は食用として輸入されたのだが…。)だけを批判出来ない現実がここにあると思う。
 固有種を守るために活動している釣り人達も居ると聞くが、現在の環境下であっても、ある程度は受け入れないと渓流釣りは成立しないと思うし、ワタシ自身も情けないかな、場違いなアマゴであれニジマスであれ実際に釣れれば楽しいので、自己矛盾があるのは確かだ。だからエラそうなことは言えないのだが…。

 渓流から山を眺めても同じことが言える。コレも以前に触れたが、不自然に杉や檜ばかりに植林された挙げ句、売れずに放置されている山が多くある。コレも政策の失敗や補助金漬けのなれの果てなのだろう。

 今頃になって「食料自給率が4割しかない!」と都会の皆は騒ぎ、やれ「国産品を」であるとか「地産地消を」とか叫んでいるが、これほどまでに農業、漁業、林業という一次産業が荒廃してしまった現在では立て直すことは困難を極めると思うし、単に消費者の気まぐれや御都合だけで「増産しろ」と言っても、すぐには無理な話だ。
 恐らくそういった流れを地方=特に田舎で暮らす人達はとっくに気が付き、小さな叫び声を上げていたのだと思う。しかしながら、それが届かず諦めた結果が今日の状況なのだろう。
 せめて、これ以上の荒廃を防ぐ為にも我々と、その後を継いでゆく子供達、特に都会で暮らす子供達が自然を見、手に触れる機会を増やし、そこで共に何かを感じることの大切さを更に痛感している今日この頃なのである。
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初心者を楽しむ苦労

2009-04-11 14:19:28 | 渓流&管理釣り場での釣り
 近頃、それまで未知だった渓流釣りの世界に入り込み、本で基礎を学ぶ以外は誰にも頼らず、唯一人で初心者を楽しんでいるが、苦労の連続だ。

 先頃、前々回同様に旭川の上流(岡山県)と天神川の支流(鳥取県)を回ったが、私が思うところの「素晴らしいロケーション」の渓流を発見しても釣果に結びつかないのが悩みのタネだ。釣行に際しては自宅のある兵庫県西宮市を夜10時頃に出発するので当然到着するのは夜中になる。あらかじめ地図で目星をつけた地区へと向かうのだが、到着してからは懐中電灯で照らし出される範囲で状況判断をしなければならない。だから朝起きて明るくなるとビックリということもよくある。例えば今回最初に訪れた天神川の支流にある小鹿川がそうだった。

 小鹿川に到着し、ライトに浮かぶ範囲では水深もロケーションもバッチリな箇所を見つけ出し、その近くで仮眠をとった。明るくなってから河原に降り立つと、そこには予想通りの見事な渓相↓
                     
が広がっていた。しかもライバルになる他の釣り師の気配は全くないので、気分はウハウハだが、逆に静かすぎて熊が出そうな雰囲気でもあるので、それもすぐに相殺された。
 が、しかしだった…。肝心の魚の気配が全くないのだ。少しでも手がかりを増やそうと今回から導入した温度計で水温を測ってみると6~7度といったところなので、「やや低めか?」との判断もあり、流域で最も深そうなところ↓
                     
も攻めてみるが、無反応。試しに川底の石をめくって川虫↓
                     
                     (コレは「クロカワムシ」で、今回訪れたどの川にも生息して
                      いた。当日捉えたアタリは全てコレにきた。)

の様子を見ると順調に育っているうえ、量も豊富だ。こうなると経験の少ないワタシの頭の中はチンプンカンプンになってしまう。

 結局、魚も答えも出ないまま、エサの川虫の量が増えたことだけが収穫という状態で、ここを後にした。川沿いの道を下る途中に車窓から堰が目に入ったので、降りて確かめると、何と魚が行き来できるようにする魚道が付いておらず、少なくともこの堰から上流は下流からの魚が遡って来られない場所だということが判ったのだ。しかしながら、この堰から最上流までの間で渓魚たちの産卵~成長といったライフ・サイクルがきちんと巡っているのかどうかも今のワタシには判断ができないので、これが釣れなかった原因の全てなのかが判らないのは苦しいところだ。

 移動しながら天神川水系で気になる部分の様子を伺い、竿を出したが、水温は10~12度あるものの、無反応。途方に暮れたまま県境を越えて旭川上流部へたどり着いた。

 旭川での第一投は前々回の釣行でニジマスを釣った場所↓
                    
だった。
 前回では全く反応がなかったので、そう期待はしていなかったのだが、数投目で目印が引き込まれ、前々回よりはやや小さい41cmの天然ニジマス(多分?)↓
                    
をゲット。続いて周囲の良さそうな場所を狙い打つが後が続かない。水温は11~12度あるというのに…。

 結局ここも諦めて次の場所への移動を考えていると、今日初めて地元の釣り人に遭遇した。
 意見を交換すると、週末ごとの冷え込みのせいか今年は調子が悪いそうなので、「本格化するのは、これからだろう。」ということらしい。と同時にワタシの釣ったニジマスには珍しいを連発していた。

 ニジマス・ポイントを後にして次に向かったのはこの川にしては珍しい、大石が点在している場所だ。しかし、そこに入る手前に中州を挟んで再合流している部分↓
                    
が気になった。しかしながらここは土手の上がアスファルトで舗装され、車が行き交うところなので、「まさか?」とは思ったが、ものは試しで投入すると、3投目で目印が変化して22cmの天然(もしくは準天然)アマゴ↓
                    
をゲットした。続く魚を狙って投入を繰り返すが、アタリのような怪しい目印の変化は一度あったものの、ここではコレ一匹に終わった。
 続いて本命の大石が入っているポイントに移動したが、見た目の雰囲気はムンムンながら、全く魚の気配はなく、ついにこの日は鱒族2匹の貧果に終わった。

 今回は地元のオジサンと意見が交換できたので「まだ魚が動いていなかったのだろう。」と自分を納得させたい気分だが、とは言うものの、思ったように釣果が伸びないので今シーズンにホーム・グラウンドにするべく選んだ2河川については自分の腕前は棚に上げつつも疑心暗鬼になっているのは確かだ。
 他の河川についても色々と調べた結果、兵庫を代表するアマゴ釣り場である揖保川や千種川も不調らしい。もっともその理由がカワウ(川鵜)の食害では?という意見が出ている。訪れた先でカワウを見かけることはないので真偽は判断できないのが辛いところだ。高速道路も1000円均一になったことだし、正直なところ、どこかへ遠征して他の河川の様子が見たくなっている今日この頃なのである。
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釣り雑誌の黄金期

2009-04-04 16:01:26 | 渓流&管理釣り場での釣り
 以前にも書いたが、渓流釣りという分野に入り込んでいくうちに、関西在住のワタシにとって、ここ近年の雑誌からの有効な情報が、かなり減っている現実を痛感している。

 現在、渓流関係の雑誌を発行しているのは東京の雑誌社がほとんどだ。したがってその取材フィールドは、北(東)は北海道から始まり、西は岐阜~福井県のラインまでというのが現実で、近畿以西の渓流フィールドに触れている記事はほとんど無い。「関西の釣り」は関西で唯一残っている釣り雑誌だが、総合誌なので渓流釣り関連の記事は春に数ページとりあげるのみだ。だから本気で調べたいことがあった場合は、もはや古本に頼るしかない。そんなときに頼りになるのが書籍、CD,DVD等を取り扱う通販会社AMAZONだ。この中には古本の市場があって、全国から取り寄せることが可能になっている。

                   
                  (これらは今でもすぐに新品が手に入る東京発の渓流関係の雑
                   誌で、最新刊とバックナンバーをANAZONで取り寄せたモノ
                   だが、関西の情報は極僅かだ。)

 当初個人的に古本には抵抗があった。しかし新品が手に入らない「背に腹は替えられない」事情があるので、仕方なしに古本購入を始めたのだが、一度線を超えると気楽になり、1冊100~500円という価格の低さも手伝って、あっという間に10冊以上が手元の集まった。
 大まかな傾向からすると、やはり急速に普及したインターネットの影響を受けて発行部数が減り、廃刊してゆく雑誌が増えていった2000年頃までが発刊数が豊富な黄金期だ。

 もちろん関西を代表するのが旧釣りサンデー社発行の渓流スペシャルシリーズ↓
                   
他だ。内容については、当時の最新技術を取り入れながら近畿のフィールドについても色濃く触れられているので、釣行計画にも役立ちそうだ。

 釣技の解説本の中には力作もあって、その代表的なのが伊藤稔さん著の「山女魚遊学」↓
                   
と白石勝彦さん著の「渓流釣り大全」↓
                   
だ。
 この2冊の内容に関しては現在までに進化している部分を多少補足する必要があるものの、基礎技術を習得するためには充分すぎるほど詳しく解説されているし、渓魚の生体についてまでが触れられているので、今のワタシレベルには最適であり、非常に役に立つ。
 しかしながら、今回古本で集めたようなタイプの雑誌類は残念ながら今後も発刊されることはないだろうから、時代の移り変わりと共に残念さを感じる。

 雑誌の廃刊スピードを早めたというインターネットだが、書いている本人が責任感を感じていないからなのか、少なくともタダ(無料)で見られるサイトには(ワタシのブログを含めて?)有効な情報が少ないように思う。ツッ込みたい箇所は色々とあるが、中でも不思議に感じるのは、世間様に公開しているハズなのに、他人が情報を得て自分のフィールドに来ることがイヤなので河川名を「某川」とか「A川」とか「○○川」だとか、匿名にしている人が居ることだ。それだったら始めから書くのをヤメルべきだと思う。「人に見て欲しい」と「人に知られたくない」は相反するはずで、両立しないと思うのだが…。

 とにかく、廃刊されてしまった本を読み進め、工夫を凝らした力作に触れていくうちに「必要な情報には対価を支払う必要がある」と、つくづく感じるようにもなった。そして渓流釣りとはジャンルは違うが、改めて関西という地で「磯釣りスペシャル」や「ちぬ倶楽部」を編集し、我々に様々な情報を提供し続けてくれる「フィッシングブレーン」のスタッフの皆さんには頭が下がる思いがした。皆さんも上質な情報を得るには「お金が必要」と認識し、釣り雑誌を積極的に購入することで支えていこうではないか!。と、訴えたくなった今日この頃なのである。近い将来、釣り界が細々と口頭で伝承してゆく、ある種の古典芸能のような狭い世界にならないためにも…。って考え過ぎか?
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