今回はあまり時間が無いので、ザッと書きました。
かなり無理をしての平日釣行。当日の白石グリ周辺は南東方向からの強風が吹く予報だったが、何とか出港できた。お世話になったのは第三むつりょう丸さん。いつもの舞鶴とは違って宮津市の獅子(ちし)地区が母港の船だ。
少し沖合いで時間をつぶした後、定刻の11時、白石グリでの釣りがスタートした。潮流は西からだったが問題のない速さだった。
しかし、底潮はあまり動いておらず、投錨前の魚探チェックでも魚の活性感は感じられなかった。そして案の定、「流せども流せども」「移動しても移動しても」エサが盗られるのみ、困った事にイサギ一匹すら掛からないたため、ヒラマサへのアプローチのヒントを得られない状況が続いた。
そしてそれが午後4時まで続いた。
心が折れそうな中、船長が最後の移動で浅場へと向かった。朝一番では思わしくなかったところからの僅かな変化を見つけての移動だったが…。
潮況は、上潮が南東からの強風に押されて北西方向へ、底潮は西から東へとかなり緩く流れているようだった。それを左舷船首側の、ボクの釣り座から見ると、一旦左斜めに出た後、真正面やや右方向に向きを変えるという状態だった。特に強風の勢いが増していたので、普通に流すとどうしても船尾方向に道糸がとられてしまう状況だった。
そこで思い出したのが、磯のグレ釣りでの経験だった。
「速い本流に潜む尾長グレを強風時に狙う際、どういう攻めをしていたのか?」を思い出し、船釣り用にアレンジしてみた。
まずは仕掛を強風に対抗させるため水中帆(浮力ゼロの水中ウキ)を通し、サルカンのすぐ上に2Bのオモリを打った。ただし、このセッティングであっても道糸をフリーで出すと、糸フケどんどん風下側に出て、海中の、マキエサの筋から離れてしまうため、竿を手持ちにして竿先を水面に近づける事でその影響を減らした。(あまりに強い場合は水中に入れることも)
この日の場合、風と潮とのバランスを考え、竿先の位置を海面上50cmほどとした。この部分に出来た糸フケは風に押されて弧を描くが、リールの回転を右手の親指で止めておき、仕掛が潮に引かれてその弧が解消されたら親指を開放して元通りの弧を描く分だけ道糸を送り出していった。(磯のグレ釣りでは、この弧の大きさで仕掛の張りを調整する事もテクニックの一つ)
この操作を繰り返しながら仕掛を流し込んでいたが、90mに到達した頃、弱々しいが、当日初めてのアタリで35cm級のイサギが掛かってきた。そしてこれがヒントとなって、次のアレンジへとつながった。そして次の流しではやや上の層を狙おうと、80mで30秒間送りを止めてから送り込んでみた。すると、90m付近で、それらしきアタリを捉える事に成功した。
しかし、数m巻き上げた時点で、それまで伝わっていた重量感がフッと消えたしまった。チェックすると運の悪い事に枝ハリスが飛んでいた。
「恐らくヒラマサだろう。」「枝バリにかかったという事は、仕掛がヨレて、真っ直ぐになっていなかったのか?」と自問自答し、80mまで送り込んだ後にリールで道糸を巻き上げ、70mまで戻す事でさらに糸フケを取った後に流し込んでみた。そしてこの対策が功を奏したのだ。
高活性時の「ビューン!」ではなく、「ズルズルッ!」と徐々に加速していく感じだったが、93mで遂にアタリを捉え、大アワセをしてやり取りを開始する。途中で横走りがあったため、「もしかしてアイツらか?」と思ったが、船際で真下に突っ込む様はまさにホンモノ。
正真正銘のヒラマサだった。
狙った通りの展開に自己陶酔しかけたが、次のアタリはブリになってしまった。
「次の流しでは、ブリ避けの対策をしなくては。」と考えていたが、潮が緩んだのか、隣の釣り座では70数mで根がかりが発生していた。そのため流す要領は同じのまま、仕掛を引き戻す位置を手前の70mとし、そこから60mまで引き戻してみる事にした。
すると…。
と、途中仕掛がカモメに絡まったり、隣の仕掛と絡まったりと、時間のロスはあったが、基本的に流すたびにアタリは連発した。
そして船長から「最後の一流し」と、声が掛かったが、その流しでもアタリを捉えて当日最長寸ゲットに成功した。
当初は絶望的な展開だったが、ラストは怒涛の2時間強だった。「近頃は浮いてこないヒラマサが多い。」と、この釣りをする人に話すことが多くなっているが、当日はまさしくその通りの状況であり、そこをウマく探れたのが勝因だった。
釣行2回で早くも最悪だった昨年実績の、6本目のヒラマサに到達した。(チビマサはカウント外)こんな日がずっと続くとは思えないが、とりあえずは好スタートを切れた。後は「どれだけサイズを伸ばせるか」だが、今回の釣行で得た教訓は多く、それを今後に生かせば中盤以降が貧果だった昨年とは違った展開になると思う。船釣りメインに転向して時間が経つが、「磯のグレ釣りをやってて良かった。」と思ったのは今回が初めてではない。ボクの”頭の引き出し”には、まだ何かが入っているはず。それを引っ張り出しつつ、今後も攻めてゆくつもりだ。
かなり無理をしての平日釣行。当日の白石グリ周辺は南東方向からの強風が吹く予報だったが、何とか出港できた。お世話になったのは第三むつりょう丸さん。いつもの舞鶴とは違って宮津市の獅子(ちし)地区が母港の船だ。
少し沖合いで時間をつぶした後、定刻の11時、白石グリでの釣りがスタートした。潮流は西からだったが問題のない速さだった。
●100mあたり、4分30秒ほど●
しかし、底潮はあまり動いておらず、投錨前の魚探チェックでも魚の活性感は感じられなかった。そして案の定、「流せども流せども」「移動しても移動しても」エサが盗られるのみ、困った事にイサギ一匹すら掛からないたため、ヒラマサへのアプローチのヒントを得られない状況が続いた。
そしてそれが午後4時まで続いた。
心が折れそうな中、船長が最後の移動で浅場へと向かった。朝一番では思わしくなかったところからの僅かな変化を見つけての移動だったが…。
潮況は、上潮が南東からの強風に押されて北西方向へ、底潮は西から東へとかなり緩く流れているようだった。それを左舷船首側の、ボクの釣り座から見ると、一旦左斜めに出た後、真正面やや右方向に向きを変えるという状態だった。特に強風の勢いが増していたので、普通に流すとどうしても船尾方向に道糸がとられてしまう状況だった。
そこで思い出したのが、磯のグレ釣りでの経験だった。
「速い本流に潜む尾長グレを強風時に狙う際、どういう攻めをしていたのか?」を思い出し、船釣り用にアレンジしてみた。
まずは仕掛を強風に対抗させるため水中帆(浮力ゼロの水中ウキ)を通し、サルカンのすぐ上に2Bのオモリを打った。ただし、このセッティングであっても道糸をフリーで出すと、糸フケどんどん風下側に出て、海中の、マキエサの筋から離れてしまうため、竿を手持ちにして竿先を水面に近づける事でその影響を減らした。(あまりに強い場合は水中に入れることも)
この日の場合、風と潮とのバランスを考え、竿先の位置を海面上50cmほどとした。この部分に出来た糸フケは風に押されて弧を描くが、リールの回転を右手の親指で止めておき、仕掛が潮に引かれてその弧が解消されたら親指を開放して元通りの弧を描く分だけ道糸を送り出していった。(磯のグレ釣りでは、この弧の大きさで仕掛の張りを調整する事もテクニックの一つ)
この操作を繰り返しながら仕掛を流し込んでいたが、90mに到達した頃、弱々しいが、当日初めてのアタリで35cm級のイサギが掛かってきた。そしてこれがヒントとなって、次のアレンジへとつながった。そして次の流しではやや上の層を狙おうと、80mで30秒間送りを止めてから送り込んでみた。すると、90m付近で、それらしきアタリを捉える事に成功した。
しかし、数m巻き上げた時点で、それまで伝わっていた重量感がフッと消えたしまった。チェックすると運の悪い事に枝ハリスが飛んでいた。
「恐らくヒラマサだろう。」「枝バリにかかったという事は、仕掛がヨレて、真っ直ぐになっていなかったのか?」と自問自答し、80mまで送り込んだ後にリールで道糸を巻き上げ、70mまで戻す事でさらに糸フケを取った後に流し込んでみた。そしてこの対策が功を奏したのだ。
高活性時の「ビューン!」ではなく、「ズルズルッ!」と徐々に加速していく感じだったが、93mで遂にアタリを捉え、大アワセをしてやり取りを開始する。途中で横走りがあったため、「もしかしてアイツらか?」と思ったが、船際で真下に突っ込む様はまさにホンモノ。
●横走りに少々焦る●
正真正銘のヒラマサだった。
●90cmほどのヒラマサ●
狙った通りの展開に自己陶酔しかけたが、次のアタリはブリになってしまった。
●なんじゃ、オマエか!●
「次の流しでは、ブリ避けの対策をしなくては。」と考えていたが、潮が緩んだのか、隣の釣り座では70数mで根がかりが発生していた。そのため流す要領は同じのまま、仕掛を引き戻す位置を手前の70mとし、そこから60mまで引き戻してみる事にした。
すると…。
●曲がる竿●
●90cmほどのヒラマサ●
●またもや曲がる竿●
●またもや90cmほどのヒラマサ●
と、途中仕掛がカモメに絡まったり、隣の仕掛と絡まったりと、時間のロスはあったが、基本的に流すたびにアタリは連発した。
そして船長から「最後の一流し」と、声が掛かったが、その流しでもアタリを捉えて当日最長寸ゲットに成功した。
●97cm●
当初は絶望的な展開だったが、ラストは怒涛の2時間強だった。「近頃は浮いてこないヒラマサが多い。」と、この釣りをする人に話すことが多くなっているが、当日はまさしくその通りの状況であり、そこをウマく探れたのが勝因だった。
釣行2回で早くも最悪だった昨年実績の、6本目のヒラマサに到達した。(チビマサはカウント外)こんな日がずっと続くとは思えないが、とりあえずは好スタートを切れた。後は「どれだけサイズを伸ばせるか」だが、今回の釣行で得た教訓は多く、それを今後に生かせば中盤以降が貧果だった昨年とは違った展開になると思う。船釣りメインに転向して時間が経つが、「磯のグレ釣りをやってて良かった。」と思ったのは今回が初めてではない。ボクの”頭の引き出し”には、まだ何かが入っているはず。それを引っ張り出しつつ、今後も攻めてゆくつもりだ。