中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’09男女群島ツアー ~その2

2009-05-30 10:09:16 | 磯釣り
 前回からの続き。

 北西からの強風はややマシになったものの、ウネリは収まらず、使用できる磯は限られていた。日の出丸が向かったのはクロキ島と中の島の水道近辺だ。ワタシを含め、同グループ内の3人で降りたのが、前回でも触れた「シケシラズ」↓
                 
だった。
 この磯には大昔に降りたことがあるし、向かいの「オッチャン瀬」には毎回降りていて、そこからの眺めでどこを釣ればよいかは大体の予想がついている。クロキ島向きの水道部と南東先端に他の2人が入り、ワタシはオッチャン瀬側の水道に突き出た畳一枚半(平らな部分は半畳ほど)ほどの足場↓
                 
に乗って投入開始だ。

 程なく夕マズメのゴールデンタイムを、この磯では本命の下げ潮で迎えることになった。この磯の付近は激流とは言わないまでも本来はある程度潮が通るハズなのだが、この航海でワタシにつきまとっている潮流ブレイク傾向はココでも続き、ほんのゆっくり、トロッと流れているだけだ。

 アタリはスローでまるで産卵期の口太グレのようだったが、予想に反して1匹目は割と簡単に出てくれた。途中まで浮かせて姿を見ると45cm級の尾長グレだったが、玉網を持とうとした瞬間に「クチュッ」と身切れしたような感触?が手に伝わり、ハリが外れてしまった。
 勢いのない潮流のせいか、続くアタリは無く、エサは時折取られる程度だし、先程のアタリ~ハリハズレの様子からも判るように明らかに食い渋り傾向だ。尾長グレ狙いではハリを飲み込まれるのが怖いが、この場はとりあえずアタリが欲しい。そこでウキ止めを外した「スルスル仕掛」に変更してしばらく様子をうかがった。すると、ようやくアタリをウキが捉えた。
 ハリスは大型に狙いではギリギリの太さの3号に落としていたのと、久しぶりのアタリに緊張したが、糸を出すまでもない。竿のサバキのみで無事玉網に収まったのは46cmの尾長グレ↓
                 
だった。
 しかし、後が続かない。夜釣りタイムに入ると極太仕掛に交換して下げ潮が続く間は流し続ける。だが、少数のイズスミがアタッたのみで、やがて潮止まりを迎える。
 諦めきれず、満ち潮になっても同じ釣り座から竿を出してみるが、本来なら下げ潮とは逆に流れるはずが下げ潮と同じ方向に動いている。その様子に「これじゃ~ダメだ。」と諦め、翌朝に備えて眠りに就いた。

 明けて最終日(18日)。撤収は朝8時と聞いていたので、そんなに時間がない。気持ちがはやり、午前3時にはもう寝袋から飛び出していた。
 再開当初の暗い時間帯は、下げ潮の動き始めを狙うつもりで夜釣りタックルを流していたが、またもや極緩の潮流の中、少数のイズスミに遊んでもらうのみに終わる。
 夜明け以降も潮流の傾向は変わらない。そこで昨夕と同じライト気味のタックルを取り出し、仕掛も同じスルスル仕掛で流し始める。全く何もアタらない時間の中、マキエサを続けていると、その中に65cmもあろうかというサンノジ(ニザダイ)がウロつき始める。まさにその瞬間、ウキがサンノジらしからぬアタリを表現した。
 ドロ~ンと沈んでいくアタリを合わせると、サンノジとは違って引きがシャープかつ上品?だ。瀬際へのツッ込みをかわすと浮上し始めたので、玉網に誘導する。コイツが今航海では最大の尾長グレで、サイズは47cmだった。↓
                 
                 
 続いて同じサンノジ後のアタリ・パターンでもう一枚。やや小振りの43cm↓
                 
を追加するが、その後は何も起こらず、キープ数が、たった3枚の釣果という現実に直面し、失意の中での撤収になった。

 今回の男女群島ツアーは上物、底物共に不調で、みんなそれぞれに苦労をしていたようだ。打ちヒシがれたワタシには「こんなトコ2度と来てやるもんか!」と言いたい気分も無いではなかったが、冷静になってみると「あの時ああすれば…。」なんてことが後から後から湧いてくる。だから釣りは止められないのだ。気が付けば「来年は65cmオーバーの尾長グレを釣って記録更新だ。」と決意も新たにしているバカなワタシなのであった。
 
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’09男女群島ツアー ~その1

2009-05-23 17:38:21 | 磯釣り
 前回に書いたとおり、’09男女群島ツアーから帰ってきた。ある程度天候が悪いことは最初から予想しており、何やら予感めいたモノはあったが、まさかこんな展開になろうとは…。

 今年から出港地が肥前名古屋港から呼子港に変更された「日の出丸」↓
                  
は予定通り入港しており、我々を出迎えてくれた。
 当初は初日に肥前鳥島へ向かう予定だったが、雨は降らないものの既に強風が吹いており、釣行は不可能との船長判断から、行き先を男女群島本島(長崎県五島列島、福江島の南南西約60km沖)周りに変更して夜10時過ぎに港を後にした。

 荒れ気味の東シナ海をバウンドを繰り返しつつ航行し、予定よりも時間を掛けて男女群島に到着する。やはり南からの強風は収まらず、男島(おしま)の最北部でしか竿が出せそうにはない。選択の余地は少なく、南風泊付近の風裏
                  
から磯着けが始まった。
 16日朝、私が最初に乗ったのは北村瀬の西端辺り↓
                  
だった。
 この磯には以前にも乗ったことがあるが、昼間は魚が小さく、40cm前半が精一杯といった感じであまり期待は持てない。この日の状況は以前に乗った際よりも更に潮の動きが悪い。「少し潮の動きがマシになったかな?」 と思ったときに尾長グレが連発したものの、30cm前後のサイズ↓
                  
ばかりなので、次の見回りでの移動を決意した。

 移動する…と言っても、同じ天候のままでは大きく移動出来るワケもなく、大した所があるわけでもない。次に降り立ったのは湾奥やや東にある名前も知らない磯だ。先程の北村瀬よりも潮が動かないのは当然で、竿を出してもイズスミがガタガタと下品な引きを繰り返すだけで時間が過ぎていく。同礁の方も上物竿を出そうと一緒に乗っていたのだが、ワタシの状況を見てやる気を無くし、底物竿を取り出すことに…。これが功を奏し、マズマズの型の石鯛をゲットした。↓
                  
                  
                  
 「エ~ッこんなとこにも石鯛が居たの?」といった感じだったが、続いてアカハタなどをゲットし、イイ土産はキープできたようだ。
 対するワタシはココでは30cm級の口太グレを釣っただけに終わる。そしてここから更なる暗雲がたれ込めていくのであった。

 16日夕刻には瀬泊まり(磯の上で夜釣りをしつつ、寝泊まりすること)のために移動。天候の更なる悪化が予想されたので危険防止のため、湾内の最奥へ向かう。やはり「予想通り」と言うべきか、そんなところだから潮がほとんど動かず釣果はイズスミのみ。しかも夜10時を回ると海中からの生命感は消え、エサすら取られない状況になってしまう。「これ以上粘っても無駄」と判断し、初日の釣りが終わった。

 明けて17日早朝。磯から撤収し、船に乗り込むと船長からついに「風向きが変わるまで、このまま船上で待機。」との指示が船内放送を通じて発表された。
 待つこと約2時間。ようやく風向きが変わり、移動を開始。どうやら最南の女島(めしま)に向かうらしい。船内では「男島はもうこりごり」という声も多かったので、それぞれの表情も少しは明るくなっていた。
 しかしながら、到着したのは女島「大敷」周辺の、またもや湾内だ。
 名前も知らない磯に降り、釣りを再開するが、途中で青物らしき正体不明の魚に暴走された挙げ句、4号ハリスを切られるシーンはあったものの、それ以外にはイズスミがポツリとアタッただけに終わり、またもや移動が始まった。

 次なる磯はどこなのか?と期待もせずに船上で揺られていると、磯着けされたのは意外や意外、女島の北側ではA級の部類に入る「重箱」だった。降り立った後、低場をチェックするが、時折波が駆け上がっている。↓
                   
そこで高場にあるサラシ↓
                   
を利用して仕掛を流すことにした。
 マキエサを入れるとサラシの中はイズスミに支配されており、その沖を釣るしかなさそうだ。水道筋にあたるこの一帯は本来なら強い流れが期待できそうなのだが、右へと流れる下げ潮は全く勢いが無く、僅かにトロッと流れる程度だ。オマケに強風が左から吹き付けて道糸を煽るので、マキエサの筋から仕掛が離れてしまう。ウキを高負荷の物に替えたり大型の物に替えても状況は同じだった。
 高場の東にある夜釣りで有名なワンドでも様子をみたが、本来ならグルグルとワンド内を回るはずの潮はなく、溜め池のようになっている。
 結局この状況は夕刻の移動まで変わらず、失意のままこの重箱を去ることになった。

 残り時間は15時間ほど。ここまでマトモな魚は全く手にしていない。少しは天候が回復傾向にあるので今度は最後の望みの中、逆転を掛けての最終移動だ。向かった先はクロキ島の南、鍋瀬戸の東口付近に位置する「シケシラズ」だ。
 「このままでは終われない!」最後の逆転はあったのだろうか?この続きは来週末掲載の「’09男女群島ツアー ~その2」に続く…。
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肥前鳥島~男女群島

2009-05-16 14:53:01 | 磯釣り
 只今毎年恒例の男女群島ツアーの真っ最中。今回もシマノ・インストラクターの「中出クン」と磯釣りスペシャルの「四元編集長」という、いつもの遠征メンバーでのチャレンジだ。日程は初日の16日が鳥島↓
              
で、夕刻までの釣り。それ以降の18日までが男女群島という予定だけど、あいにくだが、雨の予報だ。鳥島は東シナ海にある大陸棚の上にポツンと3つ浮かんでいるだけの島なので、風波に対して非常に弱い。普通の人から言えば非常にラッキーなのかも知れないが、実はワタシ、ココへ2度も乗っいる。だが、釣った尾長グレの最大サイズは40cmチョイという情けない状況なので、どちらかと言えば男女群島本島周りの方が相性がイイのであまり気にはしていない。
 しかしながら、この時期は口太グレの産卵がほぼ終わっているので、普通の口太ポイントに入ってしまうとイズスミ地獄になってしまう。だから尾長グレ一本狙いで水道筋、特に中ノ瀬戸という、一帯で一番早い潮流が渦を巻いて走り、ハマッて流されると、死を覚悟しなければならない程に流れるところ↓
              
もしくは南端のサメ瀬周りに乗れないと状況はキビシイ。この時期は上物狙いの人は少ないが、今回の日程は九州本土発が金曜の夜だからライバルは少ないながらも居るとは思うので、釣果は運任せだ。

 はてさて、今年の釣果はどうなるのやら…。詳しいレポートは来週にお届けするので、それまでしばらくの間お待ちを…。
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オタクが日本を救う!?

2009-05-09 15:57:50 | その他
 感性という言葉を辞書で調べてみると「認識の上では、外界の刺激に応じて、知覚・感覚を生ずる感覚器官の感受能力をいう。ここで得られたものが、悟性の素材となり認識が成立する。 」とある。
 「感性なんてオマエが語れるのか?」と言われる前にことわっておくが、はっきり言ってワタシには芸術に関する感性と言うモノはほとんど無い。絵なんかを見たところで良さなんかは全然判りゃ~しないので、ついつい解りやすいものに目が行ってしまう。だからエラそうなことは言えないのかも知れないが、性格上、興味を持ったことは深く掘り下げるタチなので少しは特定の分野では語れるものがある。今回はその中で感じた話だ。


 以前にも書いたが、倉本聰氏は「失われた森厳」というエッセイ集の中で「様々な緑のグラデーションの中で32種類もの緑が日本語にはあって、それを昔の日本人はきちんと識別出来る日常的感性を持っていた。」と書き、「それを現在の日本では子供達に黄緑、緑、濃い緑くらいにしか識別させようとせず、感性の部分は置き去りにしている。」ことを嘆いておられた。そして「我々が周囲に環境から、異変の予兆、危険の接近を関知するのは究極的には感性の世界である。」だから「子供たちを放置し、感性の錬磨をさせることをおこたっていることは危険である。」と警告されていた。氏は主に環境面で触れていたのだが、それ以外の面でも同様の話はワタシの身近な日常で起こっており、気になっている部分でもある。

 ワタシの商売は食品加工業で、製品に関しては原料本来の「素材の味」が出るよう、なるべく化学調味料を使わないようにしているのが特徴だが、ここ近年の商談ではそれだけでは通用しなくなっている。というのも現代のハンバーガーやポテトチップスに代表される袋菓子、そして加工品のオカズをよく食べて育った世代はいわゆる「パンチの効いた味」に反応しやすく、購入先の担当者が若い人だと調味料を入れた味にしないとなかなか採用にはならない。特に近頃はアミノ酸調味料の全盛期で、それを入れないとお客さんが反応してくれない。つまり、「素材の微妙な味わい」よりも「わかりやすい味」が優先される傾向にあるのだ。ある料理家が「日本人の味覚をダメにしたのは、にんにくと唐辛子、それに科学調味料だ。」と言っていたのを思い出す。

 話は飛ぶが、今流行のiPodに代表されるMPプレイヤー。確かに小型でたくさん曲が入って便利、パッと見?イイ音がするので、今やオーディオプレイヤーの主流になっている。でもこの「パッと見」という部分がオーディオ歴30年以上のオジサンから言わせてもらうと実は問題アリで「これで本当にイイ音なの?」と思ってしまう部分なのだ。
 「イイ音」の定義はそれぞれの好みがあって一言で語るのは難しいが「作者(演奏者)の生み出した音や原音が加工されず忠実に再現される音」が理想の上ではベストだと思うので、ココではそれに近いのが「イイ音」と定義しておく。
 音楽等を再生する装置は古くはアナログのLPレコードから始まり(SP盤は知らないのでパス)、カセットテープ→CD(ここからデジタル)→MD→MPプレイヤーと歴史をたどってきたが、実は録音、再生できる周波数の範囲はアナログ機の方が優れている。これがデジタルになり、小型化されるにしたがってソフトの容量が減っても圧縮などの技術が発達してウマクまとめてはいる。しかし、楽器音というのは何も一つの周波数だけで成り立っているのではなく、倍音というのが複雑に絡み合って出来上がっており、これは人間の耳で聞き取れる範囲を超えて、多分無限に近く入っているのだ。だから、あらかじめ設定された許容範囲外の周波数をカットしなければならないし、消え入るような音も早々とカットされてしまうデジタル器機で録音再生すると、倍音が多く含まれる音が真っ先に変化し「解る人にだけ」だが、変な感じに聞こえてくる。
 こんなことを書くと「便利だし、自分にはイイ音に聞こえるから別にエ~やんか。」と言われてしまうかも知れないが、全く加工をしない再生装置はこの世に存在しないものの、ソフトが小型化された器機の音は、いわば調味料や添加物をドバッと入れて加工し、わかり易くした音であり、素材(原音?)からは、距離を置いた音だということは確かだ。(そうしないと容量オーバーでソフトに入らない)
 また、再生する際の出口であるスピーカーも巷で最もよく見るアメリカ製某社の製品はフルレンジと言ってスピーカーが1チャンネルに1個しか着いていない。これはこれで良さもあるのだが、高音を出すための専用のスピーカー・ユニットがないので、ある程度の周波数以上の再生は物理的に不可能になっている。だから、これも実際に出ている音は加工度がかなり進んだ音なのだ。

 ワタシごときが、ほんの少し理解が出来るような、音や味の世界でも現代はこんな状況なのだ。だからこれから先、特に自然界の微妙な色遣いを知らずに原色とモノトーンで多くが彩られる都会で、刺激が強くて便利で判りやすいモノばかりに触れて育つ子供達は、たとえ従来にない部分で発達することが少しはあっても、相対的に倉本聰氏が言うように感性が衰えていくのだと思う。
 元来、我々日本人ははっきりと解る四季の移ろいの中で、微妙な違いや趣(おもむき)を認識し、今では面倒くさいと思われがちな文化、風習や習慣に従って生きてきた。そんな中から生まれた製品は諸外国から「こんな所にまで気を使うのか」と驚かれ、その事が壊れにくい自動車であったり高精細のTVであったり、高音質のオーディオ器機作り等に繋がっていったのだと思う。話を釣り関係に移せば、竿やリールからハリや糸に至るまで、日本製が世界一の性能を誇れるようになったのは、日本人ユーザーのハイレベルかつ緻密&繊細な要求にメーカーが対応し、開発した結果なのだ。

 日本は輸出しないと喰っていけない国だと言うことは、ワタシが言わなくても誰にでも判るだろう。だから、次の世代が作る製品に日本の未来がかかっているのだが、微妙な感性が反映されない大味なモノしか生産出来なくなれば、この国の企業の多くがどこかの国の自動車メーカーのようになってしまうのでは?と心配になる。

 感性の錬磨には経験が必要だ。だから子供達に関しては親が頑張って色々なフィルードに連れ出しホンモノを体験をさせて欲しいと願う。また、若い世代には「安直なモノやバーチャルなモノで満足せず、積極的に行動していろんなことに興味を持ち、ホンモノを体験してどん欲に自分自身で感じとって欲しい」と益々思うが、不景気な世の中だから昨今の世間一般はそんなムードにはならないようだ。であれば、たとえピンスポットであっても、専門的な分野で深く掘り下げる人の数を増やすしかないのかも知れない。そう言えば日本には世界に誇る「オタク文化」があったのだ。これからはオタクをバカにしてはいけない。国を挙げて様々な分野でのオタクを増やそう。「オタクは日本を救う(かも知れない?)」のだ。
 
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二度目の高原川

2009-05-02 12:00:47 | 渓流&管理釣り場での釣り
 岐阜県高原川へ今期二度目の釣行だ。

 前回から10日経った後の釣行だったが、釣行日の前々日から前日にかけて現地の上流部では天気は何と雪が降っていたらしい。このところエサ(川虫=キンパク)の入手でお世話になっている「宝フィッシング」http://www.geocities.jp/takaraf/の情報では、ここ2、3日、朝の気温が低い影響で水温が下がり気味だという。昼間に気温が上がっても穂高方面の高所↓
                 
からの雪代(雪解け水)が出てまた下がるという状態になっており、渓魚の喰いが渋いそうだ。しかしながら、負の条件はあるものの、魚影の濃いところでもあるし「行けば何とかなるさ」と楽観的な気分で現地へと向かった。

 現地に着くと寒い寒い。それもそのはずで到着寸前に国道沿いの気温表示に目をやると、何と-2℃を示していたのだ。
 仮眠後、夜明けと共に行動開始。今回の一箇所目は高原川本流の上流部にある「笠谷の出会い」↓
                  
という、比較的有名なポイントだ。ことわっておくが「出会い」というのはソコに行けばロマンチックな事が起こる場所ではなく、川と川とが出会う合流部のことを指す言葉だ。したがって、この場合は高原川と笠谷が合流する部分ということだ。

 まずは気になる水温をチェック。何と5℃を指しているではないか!。こんな時はとりあえず流れが速すぎるところに魚が出てきてはいないだろうと予測し、入渓地から少し下流に「早過ぎず、遅すぎず、ある程度の水深がある」という条件が揃う適当な場所↓
                  
を発見し、ソコへと向かった。

 流れの中に点在している、大きめの底石の後ろ側を探っていくとすぐにアタリがあり、22cmのイワナ↓
                  
をゲット。予想していたよりもすぐに反応があったので、幸先良いスタートが切れた。

 ここから徐々に釣り上がってゆく。試しに浅いポイントにも仕掛を打ち込んでみるが、水温が低いので予想通り渓魚の反応がない。そこで、辺りを見回して一番深いところから順に仕掛を入れてゆき、反応をみる。反応があればアタリが途絶えるまでソコを攻め、それが無くなれば次のエリアへ移動する作戦をとった。
 何度かの移動後、淵とは呼べないまでも、水深が深めの部分にある流れ込みの泡が消えるところ↓
                  

を流していた仕掛にアタリがあった。
 シャープな引きを味わいながらゲットしたのが、本日の初、23cmのヤマメ↓
                  
だ。

 随所で立ち止まり、同じ要領で釣ってゆくとポツポツながら流れ込みの流芯筋からはヤマメ、流芯脇からはイワナが追加できたが、最大で23cm止まり。サイズに関してはやや不満が残り、数もそんなに出ていないが、この状況下では仕方がないような気がした。
                  
                  
                  
                  
                  
                  

 しばらく釣り上がって行くと前回入渓した吊り橋↓
                  
が見えてきた。このまま釣り上がれば前回と同じエリアに入るが、ワタシは、日にちが経たないうちに同じポイントに入って同じようなことをする=アホの一つ覚え?をするのがキライな性格なので、ココで本日一度目の脱渓を決意した。

 この日のキーワードは「深めの水深」だった。そこで神岡町内に向かう川沿いの国道から見える淵を探しながら移動をしたが、その最中に車窓から見付けた場所が二度目の入渓地(=岩井戸付近)だ。
                  

 いざ入ってみると予想に反してアタリがない。ココまでエサは前回同様にキンパクを使っていて反応が良かったのだが、何かの本で読んだ「淵狙いはミミズ」という言葉を思い出し、早速「ミミズ通し」という器具を使って装着してみる。↓
                  

 読んだ本は正確だった。真っ昼間という条件の中でもココでもアタリがあって更にヤマメを追加していった。
                  


 一度宝フィツシングに立ち寄って情報収集。「この寒さが来る前に浅井田ダムの下で40cmオーバーが出ていたよ。」と聞く。土産分の魚はある程度揃ったので、ここからは大型の一発狙いということで、そのダム下↓
                  
に向かった。

 しかし、河原に降りると、先行者が居たのでココでは竿出しをせず、次の機会のためにポイントの目通しをしておくに留め、この後は更に下流へ下ろうと考えた。とは言うものの、せっかく川に降りたので試しに川底の石をめくると事前の調査では下流域で有効だと聞いていた川虫=クロカワムシ↓
                  
が多く居たので、しばらく時間を掛けてそれを補給した後、この場を立ち去った。

 この日最後の入渓地は神岡町市街から更に下流へ下った割石地区だった。

 この地区は、その名の通り大きく割れた岩がゴロゴロと転がっているエリアだ。国道は川筋のかなり上を走っているので、上を見上げないという条件付きではあるが、連続する淵と流れ込み、そして巨岩が作る風景には何か神秘的な雰囲気が漂っている。
                  
 事前の下調べでは、ウグイやニジマスなどの外道も多いが、ウマく釣れば体高のある幅広本流ヤマメの良型が出るというので、気合いを入れての入渓だ。

 これまで釣った上流部よりも水温は高そうなので、とりあえず、瀬の中を釣ってみるが、反応が無い。ならば上流と同じように流れ込み狙いに替えると、すぐにアタリがあってニジマス↓
                  
をゲットするが25cm程しかなく、何匹か連続して簡単に釣れてしまうので、何だか物足りない。

 ここから入渓地点である左岸側からは上流には上れず、対岸にも渡れそうな浅瀬がないので、ココはワタシ一人の貸し切り状態を良いことに釣り下ることにした。
 巨岩を越えて進んで行くと、淵への流れ込みを発見。↓
                  
 落ち込みの先は水深があるので、やや重めのオモリ=2Bを装着し、ハリにはクロカワムシを刺してココをじっくりと攻めること数投目、流れに乗って下流へ向かった目印がそれまでとは違う雰囲気で止まった。「アタリだ。」と思い、即アワセ。サイズはそうでもなさそうだが、結構引く。余裕はあるものの、ココは慎重に相手をなだめつつゆっくりと時間を掛けて玉網へと誘導した。無事に取り込んだのはサイズは25cmしかないが、狙って釣った体高のある待望の本流ヤマメなので、正直嬉しい。
                  
                  
 
 その後は外道を釣りつつ、もう一度同サイズを追加し、最後はこんな下流には居ないだろうと思っていたイワナ↓
                  
で締めくくり、この場を後にすると、この日の釣りが終わった。

 この高原川、上流から下流まで変化に富んだ様々な渓相があり、奥が深い。更に支流もあるのでフィールドも広い。今後はその支流を含めて色々な表情を楽しんでみたいと思っている。次回の釣行も楽しみだ。
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