中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

’20 玄達瀬釣行 ~2回目

2020-06-27 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 今回は玄達釣行の2回目。毎年恒例となっている兄との釣行だ。勿論、いつもの晴海丸さんに乗ってのチャレンジだ。

■ブッ飛び潮■

 開幕以来、速い潮流が差し込む事が多く、攻めるのが難しくなっている今年の玄達瀬だが、当日もかなりのブッ飛び潮が流れていた。

●朝一は200mあたり5分!●

 「難しい」のは、ボクにとっても同じで、実釣開始以来仕掛けがウマく入らず、苦労に苦労を重ねていた。当日は全く魚を手にする事なく時間が過ぎて行き、午前中は丸ボーズ。同乗していた兄に小マサが一本という有様だった。


■本流釣り■

 正午を過ぎた頃には2度の移動を終えていたが、13時前に船長がかなり慎重になって、この日3番目のポイントをセレクトした。
 この時点まで、速い潮流が上~中層を流れていて、遂には100mあたり2分強までになっていた。(後の調べで1.3ノットから1.6ノットに速まったと判明。)
 そして、速い潮が上滑りして底潮との流速差が出来ている事をボクは理解していた。そんな中、旧来の発砲ウキを使った調整を繰り返し、撒きエサにつられて中層以上に浮上してくるヒラマサを狙っていたのだが、結局いくら仕掛けを浮かせても、例えば150m先や250m先のエサ盗り層にやがて落ちるだけで、「サシエサが盗られる一方」という状況は変わらなかった。
 そしてこのポイントでも3投目まではそのスタイルで流していたが、アタリはなく、とうとうシビレを切らしてしまい、「180度転換の発想で攻めねば。」という思いに至った。
 こんな時に役立つのは過去の磯釣りでの経験だ。離島の尾長グレ釣りでは速い本流に仕掛けを馴染ませて攻める、「本流釣り」というのがあって、ボクは過去にそれを幾度となくこなしてきた。振り返ればこの日の潮流よりも速い状況は何度も経験しているが、ちゃんと本命魚は釣ってきた。その当時の経験を思い出して攻めを根本的に変更する事にした。
 本流釣りでは速い潮流に馴染ませる方法が幾つかあって、ボクが得意なのは小さめのオモリをハリスに分散して打つ方法=多段シズ(単に段シズとも)仕掛による攻めだ。この仕掛は複雑であるほどシズ=ガン玉のサイズと打つ数を増やして仕掛けが流れに吹き飛ばされないようにする。
 但し、重めの重りを背負わせるスタイルだから、そのまま沈むに任せては道糸が「つの字やS字状」に流れてしまい、魚の喰いやアタリの出方が悪くなるため、道糸の出具合をセーブし、張りを持たせて流す操作が重要になる。
 サルカンの継ぎ目に重い方のガン玉、ハリスの中間にやや軽めのガン玉を打つのが基本なので、まずは「上が4B、下が3B」という打ち方で臨んでみた。

●サルカン部とハリス中間の枝バリ元部のガン玉●



■大当たり■

 まずは船長が魚探で確認した、魚が出そうな地形の内、最短部までの距離を確認する。「120~140mかな」という回答を得たので、それを頭に入れて、組んだのは以下のパターンだった。
 まず最初の送り出しは速い上層を突き破らせ、なるべく早い段階で馴染ませるよう、40mとした。次いでリールの逆転が始まるが、この日は船の揺れが激しく、そのままではバックラッシュするので、それが起きないよう、リールのメカニカルブレーキをやや絞って、まずは100mまで流し込んだ。
 最短想定ポイントまであと20mなので、ここで仕掛けの張りを開始する。具体的には一旦仕掛けの送りを止める事だが、これは潮流の速さや、水深、道糸の太さを元に30秒~1分程度の間で調整する。ポイント周辺の水深=約30mと流速から30秒の止めを選択した。
 「これでエサが残らなければもっと長く、残れば短くしよう。」と考えていたが、止めた後は急潮流の中であっても時折回転が停止するほどにメカニカルブレーキを更に絞って、一度伸ばした仕掛け&道糸が弛まないよう、張りながら流す事を心掛けた。
 そして13時10分頃、そのスタイルがハマって140mで急速逆転が始まった。アワセを入れると大きくはないがヒラマサと判断し、やり取りを開始する。

 
●そこそこ引くが、小マサの引き●

 130cmクラス対応の12号ハリスなので全く危なげないが、この日初めての1本はウレシイ。そして難なくゲットした。

●今年のレギュラーサイズ(70cm前後)●



■怒涛の連続ヒット■

 続いての流しは、同じスタイルでありながら、140mではアタリは出なかった。そこで145mで5m巻き戻してみたが、それもダメ。そのままで160mに到達したところで急速逆転が始まり、2連続ヒット。これも小マサだった。
 そして3回目。145mでの5m巻き戻しまで同じだったが、180mで小マサがヒットした。これで3連発。
 次いでは同じ180mで4連発目。その次は180mでアタリが出ないので、185mで5m巻き戻したがこれもダメ。そのまま200mまで出たので、道糸の弛みを取り直すため10秒の停止を入れたが、230mで急速逆転が始まってマダイをゲットする。(5連発目)

●玄達瀬でのレギュラーサイズ(70cm前後)●

 以後は基本的に同じパターンで流し続けていると、最短で180m、最長で260mだったが、小マサ&マダイばかりであるものの、ヒットが続いた。
 そんな中でも大マサ以上のアタリが欲しくて、サルカン部に、更に2Bのオモリを追加して更に沈む方へ持って行ったり、止める時間を長くしたり、巻き戻す回数を増やして更に浮かせる方へ持って行ったりしたが、結果は同じで、17時までの約4時間は止め過ぎて浮かせ過ぎた1回だけが空振りしただけで、それ以外は小マサ&マダイをパーフェクトに掛け続けていた。
 

■ラスト1回■

 ボクにアタリが続く中、隣の兄にはほとんど魚は掛からなかった。それもそのはず、ボクの仕掛けは船尾延長方向から30度ほど斜め左へ向かって流れており、これが底潮の流れだったのに、兄の仕掛は船尾延長方向へ真っ直ぐ流れる上潮にしか入らなかったのだ。
 ラスト1回。ここでのドカ撒き=ここで残っている撒きエサの全てを撒いて、それにつられて出て来るヤツを狙って二人同時に流し始めたが、過去に何度もこのタイミングで魚を掛けているだけに油断は出来ない。
 底潮に入らず悩んでいた兄は、ボクとほぼ同じセッティングからサルカンの継ぎ目に0.8号のオモリを足してみる事にした。その横でボクは、ここまでアタリが続いた層の中に「何かのタイミングで大マサが入ってくる事」を期待して流していった。
 横に目をやるとヘビーウエイトの、兄の仕掛けもようやく底潮に入っていったようだ。そしてボクが100mに到達した仕掛けを止めていた最中に、止めを入れずに流していた兄のリールが140mを示す頃、「ブーンッ!」と、それまでにない音を伴って急速逆転を開始した。それはまさしく大マサクラスのアタリだった。
 「が、しかし」である。慌てた兄はバックラッシュをやらかしてしまい、リールが巻けず、そのまま根に入られてしまって万事休す。兄はクシャクシャになったりールの道糸を眺めて呆然としていた。
 「大マサは船長の言っていた、一番近い根周りの底でエサを拾っていたのか…。」と思ったが、もう時間切れ。長年やってきた完全フカセ釣りで、「4時間ほぼ連発」はここまでに経験ない事だったが、「全部無くても兄のバラしたサイズが欲しかった。」が本音である。

●ヒラマサ8本とマダイの全てが私の、4時間の釣果●



■今年の傾向■

 2度目の玄達瀬釣行で見えてきたモノがある。それは上潮と底潮の、性格の違いだ。解禁以来続くブッ飛び潮は本来であれば7月中旬以降に差して来る夏の潮だ。それが早期から来ているため、本来なら、この時期差しているハズの潮が中~低層に追いやられて、いわば「性格の違う二枚潮」を形成しているように思えるのだ。そして肝心のヒラマサたちは上の潮には出たがらず、本来の潮の層で捕食しているように思える。そのため、上潮が緩んだ日には皆がウマく仕掛を送り込めるし、ヒラマサ自体が浮上し易くなって釣果が伸びる。釣行日の翌日=6/22以降がまさしくその状況で、70cm前後のレギュラーサイズが殆どだが、爆釣している。だが、そうではない6/16や6/21のような日に当たると途端に厳しくなってしまうようだ。
 とは言え、なんとなく傾向と対策は掴んだように思えるので、次回以降に期待を持ちたい。’20年の玄達瀬チャレンジはまだまだ続く。

今回の、ヒット・パターンの一つをyoutubeにアップしました。文章での説明よりも解り易いので、覗いてみてください。https://www.youtube.com/watch?v=cYUJaIoXf9w&t=15s
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’20 玄達瀬釣行 ~1回目

2020-06-20 12:30:00 | 船釣り・釣行記
今回も詳しく書く時間は無いので、簡略化しています。

 とうとう、玄達瀬が解禁になった。いつもの晴海丸さんに乗っての釣行だ。

 解禁当初からブッ飛び潮が流れており、心配されたが、当日は10号道糸を使ったスタイルであっても充分釣りになる程度まで落ち着いていた。

●100mあたり4分弱●


 十分に撒きエサを効かせてから投入を開始。4投目からアタリがあって、マダイをゲットする。そしてしばらく経って小マサもゲットできて一安心。

●もう見飽きた小マサ●


「あとはサイズアップするだけ。」と皮算用していたが、意に反して沈黙してしまった。
 このパターンは今年の春から何度も経験してきた事だが、普通ならアタリが続いても良いサイズであっても、単発で終わる事が多いのだ。これは冬場の水温が高かったせいでベイトフィッシュとなるイワシ類が多く、オキアミに反応する個体が少ないからだと思うが、広い玄達瀬なので、「どこかにオキアミが大好きな群れが居るだろう。」と、船長は移動を繰り返してくれた。

 途中で大きく竿が曲がるシーン

●竿は大きく曲がる●

もあったが、すぐに失速。正体は中途半端に大きいマダイだった。

●84cmのオス●


 一日中、各ポイントで単発ながらポツリポツリとアタリを拾っていったが、午後2時を回ったころ、一度は確認したはずのポイントで魚探の映りに変化が起きていて、それを見逃さず船長がアンカーを入れた。
 ここでは釣友の4連発を含んでアタリが続き玄達瀬の底力を感じ取ったが、小マサやマダイばかりで本命であった大マサ以上のクラスはアタリすらないままに終了時間を迎える事になった。

●サイズに不満はあるが、仕方がない●


 まだ始まったばかりなので何とも言えないが、ややキビシ目のスタートになった。とは言え当日他船では109cmを仕留めていたので、ヒラマサの、オキアミへの関心が高まれば釣果はこれから釣果は上昇するだろう。ボクの釣行はこの先も続くので、追ってレポートをお届けしてゆく。
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掲載再開

2020-06-13 12:30:00 | 船釣り・釣行記
 時間がないので、簡単に。

 コロナウイルス関連以外にも色々あって、釣行もままならず、なかなか記事掲載に至らなかったが、ようやく再開に漕ぎ着ける事が出来た。
 今シーズンの白石グリの、ヒラマサ狙いの完全フカセ釣りは「絶」はつかない程度の不調だった。これは冬場の水温が高く、その影響で普段ヒラマサがとる、エサとなるイワシ類が豊富だった影響で、オキアミエサへの反応が鈍くなった結果だと思う。
 恐らくだがオキアミエサで釣られた80cm以上の納得サイズは、全体で15本程度だと思われ、最近の釣果でポツリポツリと釣れているのはアジの泳がせによる釣果がほとんどだと思われる。ボクの場合はオキアミを撒いてヒラマサを自身のコントロール下において狙う完全フカセ釣りが好みなのだが、現況をみて「仕方がないから、泳がせ釣りに切り替えようか…。」と、考えるようになっていた。

 そんな矢先、「福井県鷹巣沖に小マサ中心だが、中には80cmオーバーも回遊中!」という情報が飛び込んできたので、早速その波に便乗すべく、釣行する事になった。乗船したのは、この地区ではボクが最も信頼する晴海丸さんだ。

 今年初めての乗船だったので、あいさつを交わして現況確認。船長曰く、「大きな群れはどこかに消えて、今はポツポツと小マサがアタッてくる程度だが、油断は禁物。」という事だったので、ポイントに到着後はいつ来るか判らない相手を逃さないよう、気合を入れて投入を開始した。
 潮流は、鷹巣沖としてはそこそこの速さで流れていた。

●10mあたり1分●

 当初は越前スタイルの発砲ウキでの調整は行わず、水中帆のみを通し、仕掛けの張りや止めでサシエサを流すタナを調整して行った。
 足下の水深が35m程だったので、一投目では送り出しが20m、60m出た時点で45秒の止めを行うとすぐにアタリが出たのだが、スッポ抜け。
 「掛からなかったのはラインの出し過ぎか?」と思ったので、次の流しでは送り出しを10m、50m出た時点で45秒の止めを行う。これでもコツンと来たが、エサが盗られるのみだった。
 そして三投目、送り出しを0にして50m出た時点で45秒の止めを行うと、ようやくラインがきれいに走った。そしてアワセもキッチリ決まった。
 心地よい引きを味わいつつ、無事にゲットしたのは小マサだった。

●65cm級の小マサ●

 「このクラスなら連発し、そのうちマシなサイズも喰ってくるだろう。」と予想し、以後もタナ調整を行いながら流し続けたが、意に反してハマチの大小がポツリポツリとアタるのみになってしまい、発砲ウキによる調整に切り替えても状況は変わらなかった。

 浅場ではそんなに感じていなかったが、沖に移動していた僚船から「底潮が動いていない。」との連絡が入り、「イマイチ活性感が無いのはそのせいか…。」と釣れない理由探しをしながら、時間だけが過ぎていった。

 船長はヒラマサゲットの可能性のあるポイントを探し続けてくれたが、三度目の移動箇所では潮況の変化もあったせいか、魚探に映る魚影にも活性感が感じ取られた。
 ここでは水中帆&送り出しと止めの調整を繰り返し、朝一と同じ三投目で小マサをゲット。

●またもや小マサ●

 しかし、以後はヒラマサの活性感が上がらないまま、数投目にして小型の真鯛をゲットしたところで終了時間がやってきた。

 この時期にヒラマサの回遊があると、秋にも回遊の可能性は高く、その意味では有難い。だが、この日も小マサしか出なかった事から、個人的には7~8年振りの”春季ヒラマサボーズ”が確実になった。(小マサはトータルで12本釣ったが、80cm未満はカウント外)
 夏季シーズンの開幕となる玄達瀬解禁以降に、この屈辱を晴らすつもりだが、はてさてどうなる事やら…。
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休刊

2020-06-06 12:30:00 | 船釣り・釣行記
諸事情があって、記事が書けず、よって休刊です。
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