不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

萩沖・八里ガ瀬の釣り

2010-04-24 12:31:26 | 船釣り・釣行記
■山口県・萩沖へ■

 山口県萩沖への釣行は約8年ぶりになる。
 この地区を正確に言い表すには、多少説明が要るだろう。山口県萩市沖、北北西約45キロメートルに浮かぶ見島の、そのまた北西に約40分ほど走ったところにある、最浅部が10mほどの、海中山脈状の瀬が「八里ガ瀬」というのがポイントの正式名称になるのだが、近年では「俳優の松方弘樹氏が300kgクラスのクロマグロを釣ったことでも話題になった。」と言えば解ってもらえるだろうか?。
 しかし、松方氏が釣ったのは晩秋の出来事であり、クロマグロは春にはほとんど姿を見せない。それはあらかじめ承知のうえであり、僕たちの狙いは「マダイ」と「ヒラマサ」ではあるものの、予約を入れた際の船頭さんの意見では4月は夏と冬の潮が入れ変わる時期なので潮流が安定せず、一番調子を落とす時期だという。だが、時期は選べない諸事情があった。
 何はともあれ、今回はこのブログ始まって以来の「沖釣り」釣行へと相成ったワケである。

■アプローチ■

 自宅のある西宮からは約450km離れており、6時間の長旅が要求されるが、過去ボク自身がここを訪れた4回は、時期は違うものの、75リットルと100リットルのクーラーが2杯とも満タンになったり、14号のハリスがブッ飛んだりするような体験をしており、近場では味わえないスリルと興奮を味わっているので、そんな苦労も平気だ。

 一旦、乗船港近くにある益田市内のビジネスホテルで半泊?(仮眠)し、朝5時前に出港地である宇田港に到着した。

                  
                           ●お世話になった「静陽丸」●

■八里ガ瀬で実釣スタート■

 宇田港から2時間弱の船旅を経て八里ガ瀬にようやく到着する。準備をしながら様子を見るが、潮が走る気配は無く苦戦が予想された。
 ハリスは12号、全長10mの2本バリ仕掛だが、前週には渓流で0.2号の糸をハリに結んでいたので「その差60倍」に、勘が狂ってしまう。コレを「ウキ流し仕掛」で流してゆくのがココでの標準スタイルだ。

                   
                   ●オモリ負荷70号/全長約1.5mの大型ウキを使用●

 約2時間は、ほとんど潮が動かなかった。そんな状況下では、3人で流していた3本のウキが仲良く並んでほんの極僅かの距離を進むだけで、何も変化がない。
 それでもマキエサを効かすために仕掛の回収と投入を繰り返していると、思いが天に通じたのか、ジリジリとだが、潮流のスピードが上がり始めた。
 それまで一向に取られなかったエサがハリに残らないようになりだし、それに合わせて船上の皆で「エサが取られる」とウキ下を短く、「エサが残る」とウキ下を長くといった感じで調整を繰り返していると、まずはボクのウキが力ないアタリを表現し、マズマズのサイズのイサギがくる。

                  
                   ●イサギは30cmオーバーでも、ココではエサ取り扱い●

 ボクのアタリ直後に今度は兄のウキが派手に沈んでいった。
 強烈とまではいかないが、グングンとロッドを絞り込むのを楽しみつつ、兄はやり取りを繰り返す。船縁から覗き込んで浮上する魚を確認すると、ヒラマサだ。無事取り込んで計測すると70cmの中型だった。

 それから約10分後、今度はボクのウキがスパッと入ってゆく。走り回る様子がなく、竿を叩く感触があるので、すっかりマダイだと思いこんでいたが、船縁近くになってようやく抵抗を開始し、シメ込み始めた。だが、12号ハリスの敵ではない。結果は上げてビックリの、兄よりやや小型のヒラマサだった。

                  
                   ●途中までは、てっきりマダイだと思っていたのだが…●


                  
                             ●65cmのヒラマサ●

 その後は一旦食いが落ちるものの、ポツリポツリとイサギを拾ってゆく。そして更に流速に勢いがついてくると、マダイも混じり始める。

                  
                            ●マダイのサイズは小さい●

                  
                          ●煮付けサイズのハタも登場●

 途中、同行者のウキに大きな当たりが出て、75cmのヒラマサが出るが、またもや単発であり、その後が続かない。
 アタリはボクのウキが一番多く捉えてはいるものの、来る魚全てが小さく、消化不良気味になってくる。

                  

                             ●ギリギリ40cm…●

 結局、ボクが小型魚を釣り続ける間に、兄と同行者に50cm前半のマダイがきたものの、それがこの日の精一杯サイズのマダイだった。

  
                        ●3人がかりで、この釣果では…●


■戦い済んで日は暮れて…■

 そもそも、船頭さんの「4月はキビシイ」との意見を押し切っての釣行だっただけに仕方のない部分もあるが、現実の釣果を目の前にすると、ややツライのは事実だ。しかしながら、こんな状況下でのヒラマサが登場は近場では考えられないことであり、その点では評価できるだろう。
 本来は5月以降が本番で、時期による魚種も多彩だ。スーパースター扱いであるクロマグロを始め、尾長グレの70cm級やマダイの1mクラス、そしてヒラマサの140cm級も確実に回遊するだけに、夢が無限に広がる海域なのだ。
 今回は時期を選べなかったが、是非、好期に再チャレンジをしたいとの思いを募らせた釣行であった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高原川 ’10 その1

2010-04-17 12:30:01 | 渓流&管理釣り場での釣り
■高原川へ■

 昨年は「日券」という、その日一日だけ釣りが可能な券を当日現地のコンビニ等で買い求めて入漁していたが、今年は気合いを入れてシーズンを通して入漁可能な年券を事前に購入して備えていた岐阜県、高原川への釣行。
 しかし、今冬は山々に雪が多く、飛騨地方もその例外ではなかった。高原川は岐阜県内でも特に海抜の高い所を流れているため、春の訪れは特に遅い。アプローチ道に雪の心配が無くなったのは4月に入ってからだった。

■笹島付近■

 事前の情報では冬の大雪とに加えて3月は寒暖の差が激しく、雨&雪が交互にやってくるような天気傾向のため、特に下流部では増水続きと聞いていたが、それもようやく落ち着き始めたとのこと。当日は雨の天気予報ではあったが大した降りにはならない判断から、釣行を決意し、まずは入渓場所を確保するため、昨年初めてここを訪れた時と同じ笹島トンネル付近を目指した。

●高原川・笹島付近の様子●


 夜明けと共にポイントに降りたが、昨夏にあったという大水が原因なのか、昨年とまるで様子が変わっている。
 以前の印象では、この区間は割と幅が広く、ゆったりとした流れと瀬が交互にやってくるように構成されたいたのだが、水量自体はあるものの、川筋がかなり細くなって水流の勢いが増している。あまりの変貌ぶりに、やや唖然としたが、これも計り知れない自然の力なのだ。土手や堰堤で守っているつもりであっても人間にはどうにもならないことを思い知らされ、変に感心しながらも竿を振り始めた。

 しかし、川から魚の気配は消えたかのようだった。全体的に水深が浅く、昨年釣れたと記憶しているポイントのほとんどが潰れ、リセットされた状態になっている。当然、昨年不注意から玉網から逃してしまった推定38cmのイワナを掛けたポイントも消失しており、一時は途方に暮れてしまう。
「魚はいったい何処に居るのだろうか?。」こちらの頭もリセットしなくてはならない。

●この区間は全体的に幅が狭くなっているようだ●


 そんな時、
「大場所がダメなら、小さなスポットを攻めてみよう。」との思いが、ふと頭に沸き上がってきた。そこで瀬の中にある石裏にある、小さな掘れ込みを片っ端から狙い打ってゆくことにした。
 何カ所か仕掛を打ち込んでゆく内に禁漁のブランクで薄れていた感覚を取り戻して(と言っても、この釣りのキャリアは少ないが…。)キャストの精度も上がり、ピタッと石裏に入り出すのに合わせたかのように、ようやくアタリを捉えるに至った。

●瀬の中にある、石裏が狙い目だ。●

●この区間のレギュラーサイズ=25cmのイワナ●


 答えが出たので同じ要領で攻めてゆくと、ポツポツながら、ゲット数が伸びて行き、区間の終了時には6匹を数えていた。

●斑点模様が鮮明なアメマス系のイワナも登場●

●この日の魚は全て「キンパク」で喰わせた●


 ただし、この区間ではイワナは25cm前後ばかりでサイズが伸びず、ボクが好きなヤマメが全く出ていない。
 ココで、
「雪代(雪解け水)が入っているせいで、より低水温を好むイワナばかりなのか?」
「ということは、ヤマメはもっと下流のゆったりとした流れに居るのだろうか?」
等々、色んな思考がまたもや頭の中でグルグルと回り始める。

■葛山へ■

 一旦、笹島地区を脱渓した30分後、ボクは下流側の葛山堰堤近くに立っていた。

●葛山の堰堤湖●


 この付近は先程の笹島から下流側にある最初の大きな魚止め(魚が行き来できない)堰堤があり、その上流にあるダム湖(土砂で大分埋まっているが)が
「それより上流への魚の供給源になっているだろう。」との予測をたてて、ココにやって来たワケだ。

●入渓地点では春を告げる「ふきのとう」が、お出迎え。●


 最初の大場所こそ不発だったものの、次の「雰囲気丸出し」のポイントで、待望だった約20cmのヤマメをゲットする。

●ポイントは二つの流れが合わさる部分。●

●コンディションは良さそうだ。●


 「続いて…。」を期待したが、そう甘くはない。こんな誰でも解りそうなポイントは、天気の良かった前日の土曜に相当攻められているハズだ。答えは全くその通りで、後が続かない。

 以後はそのまま釣り上がって行くが、川底が砂礫質の部分が多く、今ひとつポイントになる決め手に欠ける雰囲気が漂う。

●この付近の川の様子●


 やはり予想が当たって、しばらくは何も起こらないまま、ただただ釣り上がっていくのみである。

 この日の釣果全てに言えることだが、例えば淵部の流れ込みのような太い流れの筋=普段なら魚が多く居着いていそうなところでは反応がほとんど無い。これは前述したように前日に入った釣り人のプレッシャーと、当日の雨による増水と濁り、そして雪代による水温低下など色々と要因があったのだろうが、この日のココまでの傾向から推測すると、この区間でも観察して初めて気付くような小さなスポット=いわゆる「竿抜け」がキーワードであろう。そしてそれから推測されるスポットを探して仕掛を打って行く。

 長年釣りをやっていると、何だか気配を感じる瞬間があるが、ボクの目に止まったポイントは正にそんな感じであった。
 このポイントは強い流れの筋の奥に出来た小さなポケット状の「窪み」のようなところで、その部分だけが流れから取り残された真空地帯のようになっている。しかし、上から木が被さっているココは、ボクにサイドスローでのアプローチを要求している。
 この頃、河原には強風が吹いていたが、コレがウマいことに追い風となっており、竿をサイドから振り込む途中で強制的にピタッとスウィングを止めてやると、水面と並行方向を飛来する仕掛を勝手に運んでくれた。そのことに気付くとオモシロいようにキャストが決まり始めた。

●白い筋の奥が、この日最大のヤマメ・スポット●


 そしてこのポイントでは、この日初めてヤマメが連発した。

●当日時点で「成魚」は未放流=イワナ、ヤマメは全て「ヒレピン」だ。●

●ヤマメの最大サイズは25cm●

 しかし、3匹抜いた後は、さすがに続かず、移動を余儀なくされる。

 更に釣り上がると、「いかにも」的なポイントに差し掛かる。釣らない手はないので一応仕掛を打ち込むが、やはりこの日のパターン通りで反応はない。

●流れの周囲にある「当たり前」の部分に魚は居ない●


 何投かシツコク攻めたが、やはりダメ。そうこうする内に何かに気を取られて竿の扱いに集中できず、流し切っても竿の送りが止まったまま放ったらかしていると、仕掛が竿先を中心に弧を描き、手前にある水深の浅い、「何でもなさそうな」部分に回り込んでいった。しかし、何故かそんなころで偶然にもアタリが出始めるのであった。

●手前の「何でもなさそうな部分」がポイント●


 エサを求めて小玉スイカくらいの底石が転がる浅場に出て来ているのだろうか、ココではイワナ&ヤマメが混棲しており、集中して攻めるためにやや下流に足場を換えてからは、それぞれが連発し始める。

 仕掛は「何でもなさそうな」部分を何度も通過し、魚のゲット数も伸びていったが、とある底石に差し掛かった瞬間に、それまでとは違う、ゴツンという衝撃が竿を持つ手を襲った。
 ロッドを立てるのと同時に、相手はグングンとトルクフルに締め込みながら下流側にある底石の裏に回り込もうとする。
 ボクはその動きに合わせて下流へ移動し、相手の動きを先読みしつつ、走る方向へとワザと竿を回して一気に頭を持ち上げた。そして空気を吸わせると、幾分相手はおとなしくなっていった。そのスキをついて更にプレッシャーを掛けて引き寄せた瞬間に、右手に持つ玉網へと導いた。

 相手はイワナ。ギリギリであるが、尺は越えているようだ。

●実寸31cmのイワナ●


 同じポイントで数匹追加した後は、更に釣り上がって行った。

 ここから上流は、明らかに魚の気配が無くなって、ごく稀に小さ目のイワナが相手をしてくれる程度だった。更には事前に用意したエサがとうとう切れて、自己採集を余儀なくされる。

 雨脚の強まる中、最終的に芋生茂(おいも)橋まで到達したが、明らかに増水し始めており、危険が伴うかも知れない。それを機に、この日の釣りが終了した。


 今年初めての高原川本流だったが、流筋が自然に変わっている部分に加えて、重機が入って河川改修をし終えたところ、逆に現在改修中のところもあって、昨年とは大きく様子が変わっていた。更には、インターネット情報で確認すると、他にもこの地区と同じように変化しているところがあるようだ。その事実は当然「釣りにくくなっている箇所もある」ということでもあるが、モノは考えようで、その事が逆にボクのチャレンジ精神を刺激してくれそうだ。
 今回の釣行は、今年も間違いなく何度も訪れるであろう、この地区の初戦であるに過ぎない。
「今年こそ尺オーバーのヤマメを…。」と、決意を新たにするボクであった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フォレスト・アドベンチャーに行く

2010-04-10 12:30:03 | アウトドア・スポーツ
 子供の春休みを利用して、前々から「行きたい!」と家族(ボクだけかも知れないけど…?)で盛り上がっていたアウトドア・アクティビティの「フォレスト・アドベンチャー」 http://www.foret-aventure.jp/

                   
                   

にチャレンジしてきた。

 フォレスト・アドベンチャーとは、専用のハーネス(命綱)を着用して、樹から樹へ空中を移動していく、フランス生まれの森林冒険施設。言うなれば、森の中で約2時間ほどのターザン生活が体験できる施設なのだ。
 ボクがこの施設を初めて知ったのは2007年の春頃だったが、当初は山梨県内の富士山近隣にしかなかったので、関西在住者のボクら家族にとっては、簡単にヒョイッと行ける距離ではなかった。そして「いずれ山梨キャンプのついでにでも…。」と思っているうちに行きそびれてしまい、時間だけがドンドン経っていった。
 しかし、その間にフォレスト・アドベンチャーは全国展開を開始しており、今春の時点で全国に7+1(関連施設)にもなっている。モチロン関西にも進出していて、その施設は奈良県の山添村にある。

 先日、ようやく時間等の条件が整ったので、奈良県の山添村へと向かった。我が家のある西宮からだと、西名阪自動車道から名阪国道へと進んで行く、1時間チョイの道のりだ。更には施設の最寄りインターである、神野口インターを降りてから2~3分程度で到着するので、アプローチは楽々だった。

 早速、受付を済ませて、コースへと向かったが途中に見える光景に

                   

我々一家は大興奮!。
 谷では既に施設を楽しむ人達の歓声が「ワー・ワー!」「キャー・キャー」と、こだましている。

 スタート地点に到着すると、スタッフがハーネス類を装着してくれる。(と言うか、自分で装着は不可)そしてカラビナ類とローラーの取扱法の講習が始まる。

                   

 その取扱と手順を覚えたら実際に模擬コース上でテストを受け、

                     

それに合格しないと本コースには出られないようになっている。
 安全のため、コース上ではハーネスに取り付けられているカラビナやローラーが必ず一ヶ所安全索に掛かっている状態になるように工夫されているので、講習内容を守る限り、万が一、足を踏み外しても落ちることはないので、家族連れでも安心して遊ぶことが出来る。

 家族3人とも無事に合格したので、早速本コースへと向かう。

 コースにはフィールド・アスレチックでお馴染みの、綱渡り系や踏み板を飛び越えて行くモノ

                   

や、ココ独自のローラーを使って滑り降りてゆくモノ

                     

などがあるが、その全てが高い位置にあり、地上高が目測で20m近いところ

                      

もあるから、スリルは満点だ。そんなコースをクリアする際のビビッて腰が引けた動きに、お互いが大笑いしつつ、結局この日は2時間半ほど家族で遊びまくり、大満足の一日だった。



 日本のフォレスト・アドベンチャーはフランスのALTUS社の指導の下、日本各地に出来た放置林(主に杉林)に下草狩りや枝打ち等の手入れを施し、有効利用することで誕生した。そして、それが全国に広がりつつある。その様子はフォレスト・アドベンチャーのホーム・ページのブログ内に誕生秘話のようなかたちで、日記として綴られているが、皆さんにも、全国各地にそういった「荒れた山」が数多く存在するということを知って欲しいと思う。それらは日本の林業行政の失敗で出来た山々なのだ。
 近頃苦しんでいる人が多い花粉症の問題は、むやみやたらに杉や檜を植林したのが要因の一つであるし、その結果、広葉樹林が減ったことと、安い輸入木材に押されて売れなくなって放置された山々に保水力が無くなったことが、集中豪雨による水害の要因にもなっている。都会に暮らす人は山に行かない限りそんな事実を肌で感じることはないだろう。そのキッカケにもなる山遊びの一つとしても、このフォレスト・アドベンチャーをお薦めしておきたい。


注意!
 もしこのブログを見て「我が家も…。」思った方々に注意をしておきたいのが「身長制限」についての件だ。詳しくはホームページを見て欲しいが、現地でキッチリと計るわけではないものの、身長が140cm未満だと制限があるので、コースの半分弱しか楽しむことが出来ない。また、「サンダル履きはダメ」等、服装についての注意事項もある。出発前に、これらの点を確認したうえでチャレンジして欲しい。
 コースは本格的で「子供だまし」的ではなく、大人同士、カップル同士で回っているグループも盛り上がっていたようなので、家族連れ以外のグループにもお勧めしておきたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

捕鯨の話

2010-04-03 12:30:00 | その他
 シーシェパードの捕鯨船への体当たり&アディ・ギル号の沈没(海上廃棄?)の余韻さめやらぬ間に「THE COVE」という、和歌山県太地町でのイルカ猟の模様を描いた映画が、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞した。反捕鯨諸氏の鼻息は荒いようだ。
 先日、この映画の監督が日本のテレビ局の取材を受けたところを見ていたのだが、インタビュアーの「イルカはダメで、牛、豚などのは何故OKなのか?」という質問に対し、「イルカの肉には高濃度の水銀が含まれているので、それを食する日本の皆様に警告したいだけだ。」という、答えにならない、はぐらかしをする姿勢には疑問を感じた。
 「だったら、その水銀が含まれる経緯の方が取材すべき対象では?」とツッ込みたくなる人も多いと思うが、イルカの捕殺シーンが映像の後半を占めているらしいから、本当に言いたいことが何であるかは誰にでも判る。
 こういった話題が出る度に、他国(他地方)文化の尊重よりも、自分達の価値観を押しつけようとする人が、世界中に、そして日本にもある一定の割合で存在することに気付かされる。

 この世の中、「所変われば品変わる。」であり、その地その地で食習慣に違いがあるのは当たり前の話だ。
 日本テレビ系列が放送している「秘密のケンミンshow」という番組がある。この番組は地方による食習慣や風習について、時には笑ったり、時には感心したりしつつ、お互いの違いを知ってゆく内容だ。先日は、その中で「岩手県の一部の山村ではビスケットを天ぷらにして食べる」という習慣があると紹介していた。だが、隣村ではそのような風習がないと言っていたことから理解できるように、県民という大きな単位ではなく、町村単位でも食文化に違いがあるのだ。

 日本国内には、熊牧場で愛想を振りまいているのと同じ熊や、白い雪ウサギを撃つ「マタギ」と呼ばれる山猟師が居るし、ウリ坊の親である猪や、ディズニーや春日大社でおなじみの鹿を撃つ山猟師も居る。アルプスの少女ハイジに出てくる「ユキちゃん(山羊)」はストーリーの中では食われずに済んだらしいが、沖縄等では今でもごちそうとして時たま食卓に並んでいるし、「馬刺し」でおなじみの馬肉は日本各地に名産地がある。また、北海道にはトド撃ち猟師が居るし、トド肉を煮込んだ缶詰までが販売されている。
 海外に目を向けると、カナダでは水族館等で愛想を振りまいているのと同じアザラシを食べて暮らしている人々が居るし、朝鮮半島や中国の一部では犬を食う習慣がある。その他、カンガルーから、イッカク、ジュゴン、マナティ等々、世界各地には色んな食肉文化があるのだ。
 それら世界各国、各地方の猟や食習慣、あるいは食文化の背景には、先祖代々ある時は自然と闘い、ある時は自然から享受し、共に生きてきた長い歴史があり、ソコに暮らす人々には、その糧で作られた血が流れているのだ。だから一つの生き物を目の前にして「カワイイ」と思うのか、「オイシソウだ。」と思うのかは、ソコで暮らす人にしか理解できない価値観だ。
 従って、乱獲で絶滅の危機にさらさないように、調整&規制をしながらという条件の下であれば、他人(他国)が咎めるべきことではないように思う。

 日本はIWC(国際捕鯨委員会)内における海外からの圧力等が原因で商業捕鯨を中止したが、現在では商業捕鯨を独自の判断で再開しているアイスランドやノルウェーとは違って、「IWC自体が増えていると認めるクジラまで未だに規制されている」等、不条理な押しつけがあるのは解っていながらも、1987年以降、ルールに則っての調査捕鯨に切り替えている。その調査捕鯨では「捕殺し、調査した後の鯨は有効に利用しなければならない」と、義務づけられているので、肉等を流通させるのは権利ではなくて義務なのである。そして、規制外のイルカ類(体調4m以下の鯨)は水産庁が決めている捕獲枠内であれば合法的な操業なのだ。

 「イルカやクジラの猟法自体が残酷で、許されない」と言う人が居る。だが、ほとんどの動物はシメて、血抜きをしないことには美味しさや新鮮さが保てない。だから、血まみれの光景は屠畜場であっても養殖魚の出荷場であっても同じだ。
 最近では、さすがにこんなシーンは見かけないが、ボクが子供の頃には、つい先日まで近所の子供達がエサをやって可愛がっていた鶏を、ある日突然飼い主のオジイさんが首を飛ばした後に、吊して血抜きをしているのを目撃したことがあるし、ボク自身も釣りをしている際にキープして家に持ち替える魚は必ず脳髄と神経をナイフで絶ってシメている。そして場合によっては血抜きをする。しかし、そういった一見残酷だと思える行為があるからこそ人間は「生命を奪って糧を得る意味」を考え、自然の恵みに対して感謝をするのだと思う。
 だが、世の中が便利、あるいは「至れり尽くせり」なってしまい、そういった命を絶つシーンを自分自身で目撃することなく、カットされた肉類、切り身にされた魚等の、あたかも工業製品のような生き物の末路にしか触れることがなくなれば、生き物の死を目の当たりにすると残酷なイメージしか湧かなくなってしまうのかも知れない。しかし、自ら手を下さず、「命を絶つという行為」を他人任せにしておきながら、映像などを見ただけで残酷、非道呼ばわりするのは、極めて無責任な行為だと思う。

 捕鯨や和歌山県太地町のイルカ猟、そしてトヨタのリコール問題と、続いてやってきた「ジャパン・バッシング」の火種。それがこれから更に燃え広がって「世界中から袋叩き」になってしまうのなら、それはいつも日本を取り巻いている「外交ベタ」が大いに関係すると思っていた。しかし、ここに来て大西洋クロマグロの輸入禁止問題は、蓋を開けてみれば意外や意外、68対20の大差で否決された。これは、裏側にあった根回し等の外交努力の賜物だ。
 今から77年前、日本は国際連盟を脱退したころから孤立してゆき、石油が輸入できなくなって、ついには戦争になった苦い経験があるのだが、その当時よりも格段の進歩を感じさせてくれた今回の議決には「やるじゃないか、ニッポン外交」と素直に拍手をしたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする