■急遽、氷ノ山へ■
我が家では恒例化している秋の紅葉鑑賞登山。今年は大台ヶ原へアプローチするつもりであったが、生憎にも予定の天候が、南に行く程悪いようであったため、急遽兵庫県の最高峰である“氷ノ山”へと向かうことになった。
今回は「本気の登山」をするつもりではなかったので、一番アプローチが楽だと言われている、大段ヶ平(おおだんがなる)駐車場に車を止めて緩やかに登るコースを上ることにした。
■登山口へ■
駐車場へは横行渓谷を登坂するコースで向かったが、途中の車窓からの見事な紅葉風景に心を奪われながら進んでいった。
かなりグネった林道をほぼ登り切ったところにあるのが、大段ヶ平駐車場で、ここにはトイレも併設されているので、便利だ。
そして登山口はすぐ目の前にある。
■コースイン■
コースには急なところが一切無くて楽に進めるが、既に初っ端から標高が高いため思った以上に落葉が進んでいて、紅&黄葉の中を歩くといった感じではなかった。
快適に歩きながら、大屋町避難小屋~
神大ヒュッテ
を経由してゆく。
コース上のぬかるむ部分には木道が取り付けられているので、快適すぎる程に快適だった。
案内表示も豊富で、千本杉を始めとする稀少な木々の前にも建っている。
山頂に近付くにつれて視界が開け、紅葉する山々が顔を出してくる。
そして程なく山頂へ
■山頂付近■
呆気ない程簡単に到着した山頂には、避難用のヒュッテの他、トイレ兼、展望所までが完備されており、“至れり尽くせり”の状態だった。
各方面の登山口からの登山者でかなり賑わう中、昼食をとりながら、360°に開けた形式を楽しむ。山頂は1510mなので、どうやら1200m付近まで紅葉のラインが下がっているようだった。
来たコースを戻るのも面白くないし、どうせなら紅葉の中を歩きたかった。ヒュッテに掲げてあった地図によると、北東方向にある福定親水公園に向かえば「今まで見下ろしていた紅葉の中を歩けるだろう。」と思え、「公園からはタクシーを呼んで駐車場に戻ればいいさ。」と、割とお気楽な気持ちでそちらへと向かうことになった。
■氷ノ越から福定親水公園へ■
下り始めた頃はまだマシだったが、視界が広がる尾根を過ぎたあたりから、岩がゴロゴロしていたり、木の根が這い回っていたりで足場の悪いところが多く、特に逆方向から登ってくる人達はかなり苦労しているようだった。
そして、氷ノ越の避難小屋に到着する。
ここで右に折れると福定親水公園への一本道だったが、ここから先も“膝にくる”急坂を下りる部分が多くて苦労する。期待していた紅葉も谷を挟んだ頂上方向から眺めていた程の感動はなく、時たま「ここは!」と思わせる部分がある程度で、第一、景色を楽しむ余裕も次第になくなってくる。
途中、崩落していて、スリルが満点な箇所もある。
後半に入ると水音が近付き、それと共に何カ所か滝が見えてくるが、ちゃんと見通せるモノは布滝のみで、後は木々の隙間からチラリと見えるだけだった。
そして、苦労を重ねた結果ようやくゴール想定地点の福定親水公園に到着した。
■思惑違い■
森林公園付近から見上げる紅葉風景は素晴らしく、この日は頂上から見るか、下から見上げるかの両極端が結局のところ綺麗だった。
本来なら、ここでタクシーを呼ぶつもりだったが、営業所に問い合わせてみれば、到着までに30分以上かかると言う。そこで、付近で作業をするオジサンに「ここから、大段ヶ平の駐車場まで歩くと、どのくらい時間がかかりますか?」と聞いてみると、「かなり遠いよ。」「30分以上はかかる。」とのことだった。
メンバーとの協議の結果、「同じ30分だったら、歩いた方がイイか。」と、歩くことに決定した。しかし、これが大誤算だった。後日調べてみると、ここから大段ヶ平の駐車場までは10km超で、恐らくオジサンは「軽トラで登ると30分」と勘違いしてそう答えたのかも知れない。
途中で日没を迎えて以降は暗闇の中、フラットな林道とは言え、登りの区間を延々2時間以上も歩く羽目になってしまった。何よりも恐ろしかったのは、道の脇では何やらゴソゴソと大きく動く音が聞こえ、その付近で動物臭が漂っていたことだった。結果的にはそれらは鹿のようであったが、「もし熊だったら…。」と思えば恐ろしいことこの上なく、「人の往来が多い山とは言えども、計画は念入りにたてねばならない。」と痛感した次第であった。
我が家では恒例化している秋の紅葉鑑賞登山。今年は大台ヶ原へアプローチするつもりであったが、生憎にも予定の天候が、南に行く程悪いようであったため、急遽兵庫県の最高峰である“氷ノ山”へと向かうことになった。
今回は「本気の登山」をするつもりではなかったので、一番アプローチが楽だと言われている、大段ヶ平(おおだんがなる)駐車場に車を止めて緩やかに登るコースを上ることにした。
■登山口へ■
駐車場へは横行渓谷を登坂するコースで向かったが、途中の車窓からの見事な紅葉風景に心を奪われながら進んでいった。
●車窓からの風景●
かなりグネった林道をほぼ登り切ったところにあるのが、大段ヶ平駐車場で、ここにはトイレも併設されているので、便利だ。
●大段ヶ平駐車場●
そして登山口はすぐ目の前にある。
●大段ヶ平登山口●
■コースイン■
コースには急なところが一切無くて楽に進めるが、既に初っ端から標高が高いため思った以上に落葉が進んでいて、紅&黄葉の中を歩くといった感じではなかった。
●殆どが落葉していた●
快適に歩きながら、大屋町避難小屋~
●大屋町避難小屋●
神大ヒュッテ
●神大ヒュッテ●
を経由してゆく。
コース上のぬかるむ部分には木道が取り付けられているので、快適すぎる程に快適だった。
●木道●
案内表示も豊富で、千本杉を始めとする稀少な木々の前にも建っている。
●千本杉●
●ほぼ0.5kmごとに現れる道標●
山頂に近付くにつれて視界が開け、紅葉する山々が顔を出してくる。
●紅葉する付近の山●
そして程なく山頂へ
■山頂付近■
呆気ない程簡単に到着した山頂には、避難用のヒュッテの他、トイレ兼、展望所までが完備されており、“至れり尽くせり”の状態だった。
●山頂ヒュッテ●
各方面の登山口からの登山者でかなり賑わう中、昼食をとりながら、360°に開けた形式を楽しむ。山頂は1510mなので、どうやら1200m付近まで紅葉のラインが下がっているようだった。
●鉢伏方面の紅葉●
来たコースを戻るのも面白くないし、どうせなら紅葉の中を歩きたかった。ヒュッテに掲げてあった地図によると、北東方向にある福定親水公園に向かえば「今まで見下ろしていた紅葉の中を歩けるだろう。」と思え、「公園からはタクシーを呼んで駐車場に戻ればいいさ。」と、割とお気楽な気持ちでそちらへと向かうことになった。
●尾根伝いに降りてゆく●
■氷ノ越から福定親水公園へ■
下り始めた頃はまだマシだったが、視界が広がる尾根を過ぎたあたりから、岩がゴロゴロしていたり、木の根が這い回っていたりで足場の悪いところが多く、特に逆方向から登ってくる人達はかなり苦労しているようだった。
そして、氷ノ越の避難小屋に到着する。
●氷ノ越の避難小屋●
ここで右に折れると福定親水公園への一本道だったが、ここから先も“膝にくる”急坂を下りる部分が多くて苦労する。期待していた紅葉も谷を挟んだ頂上方向から眺めていた程の感動はなく、時たま「ここは!」と思わせる部分がある程度で、第一、景色を楽しむ余裕も次第になくなってくる。
●“時たま”見かけた紅葉風景●
途中、崩落していて、スリルが満点な箇所もある。
●崩落箇所にかかる梯子●
後半に入ると水音が近付き、それと共に何カ所か滝が見えてくるが、ちゃんと見通せるモノは布滝のみで、後は木々の隙間からチラリと見えるだけだった。
●布滝●
そして、苦労を重ねた結果ようやくゴール想定地点の福定親水公園に到着した。
●福定親水公園の立て看板●
■思惑違い■
森林公園付近から見上げる紅葉風景は素晴らしく、この日は頂上から見るか、下から見上げるかの両極端が結局のところ綺麗だった。
●下から見上げる紅葉風景●
本来なら、ここでタクシーを呼ぶつもりだったが、営業所に問い合わせてみれば、到着までに30分以上かかると言う。そこで、付近で作業をするオジサンに「ここから、大段ヶ平の駐車場まで歩くと、どのくらい時間がかかりますか?」と聞いてみると、「かなり遠いよ。」「30分以上はかかる。」とのことだった。
メンバーとの協議の結果、「同じ30分だったら、歩いた方がイイか。」と、歩くことに決定した。しかし、これが大誤算だった。後日調べてみると、ここから大段ヶ平の駐車場までは10km超で、恐らくオジサンは「軽トラで登ると30分」と勘違いしてそう答えたのかも知れない。
途中で日没を迎えて以降は暗闇の中、フラットな林道とは言え、登りの区間を延々2時間以上も歩く羽目になってしまった。何よりも恐ろしかったのは、道の脇では何やらゴソゴソと大きく動く音が聞こえ、その付近で動物臭が漂っていたことだった。結果的にはそれらは鹿のようであったが、「もし熊だったら…。」と思えば恐ろしいことこの上なく、「人の往来が多い山とは言えども、計画は念入りにたてねばならない。」と痛感した次第であった。